2019年01月22日 (更新:2024年07月30日)
雪道の強い味方!スタッドレスタイヤとチェーンの関係を紹介します!
冬の道路の必需品ともいえるタイヤチェーン。チェーン規制のある現在では、冬に積雪のある地域を走行中する場合は携行必須ともいえるのではないでしょうか。今回は、タイヤチェーンについて商品の種類や特徴を詳しくご紹介していきます。
タイヤチェーンとは
タイヤチェーンとは、雪道や、凍結路の滑り止めとして使用するタイヤに巻きつけるチェーンのこと。特にアイスバーンと呼ばれるような雪が固く凍結した状態の道では必須といわれるタイヤチェーンですが、装着が面倒なことから、購入をためらったり非装着のまま走行してしまう人も見られます。
しかし、バスやタクシーが少しの雪でも装着しているのを見かけるように、本来、雪道や凍結路では事故を未然に防ぐために必要な装備品です。今はその種類も豊富にあり素材も多種多様となっていますから、なるべく自分にあったものを購入して正しくタイヤチェーンを装着する必要があります。
タイヤサイズに適したチェーンを選ぼう!
雪道や凍結路でタイヤに装着する機会が多いタイヤチェーンですが、どんなタイヤにも装着できるわけではありません。
タイヤチェーンには必ず指定のタイヤサイズがありますから、装着するタイヤサイズを確認して、自分の車に適したタイヤチェーンを用意しましょう。また、タイヤチェーンには多くの素材や方式があるので、予算や使用する地域に合わせて選ぶ必要もあります。
本番の前に予行演習しておこう!
そして重要なことは、タイヤチェーンを購入したら予行演習を行っておくことです。
実際の雪道での装着は、足元が非常に悪く滑りやすいので、予行演習で簡単に装着できていないと、タイヤチェーンが必要な時に装着できずに途方に暮れてしまうことにもなりかねません。購入したら、必ず一度試しに装着してみましょう。
タイヤチェーンを装着しないとどうなる?
タイヤチェーンを装着せずに雪道や凍結路を走行しようとしても、駆動輪が空転して思うように前に進まないばかりか、ブレーキを踏んでも車はソリのように滑って制御不能となるでしょう。
4WDの車に乗っていると雪道でも難なく発進してしまうので、そのままノーマルタイヤで走行してしまう人もいます。
しかし、4WDは車を動かすには絶大な力を発揮しますが、車が止まるときはタイヤチェーンがなければ止まることはできません。
スタッドレスタイヤでもタイヤチェーンは必要です!
また、スタッドレスタイヤを履いていると、その性能を過信してタイヤチェーンを装着せずに走行する車を多く見かけます。しかし、スタッドレスタイヤは万能ではなく、急な上り坂や下り坂ではスタッドレスタイヤだとグリップ能力が追い付かず、車が制御不能となることも少なくありません。スタッドレスタイヤであってもその性能を過信せず、早めにタイヤチェーンを装着しましょう。
タイヤチェーンの種類
タイヤチェーンは、大きく分けて4種類。金属製が最も高いグリップ性能を持ち、布製はあくまでも緊急脱出用という位置づけです。
参考:NEXCO中日本
特徴 | |
---|---|
ハシゴ型金属チェーン | ハシゴ型金属チェーンは最もポピュラーなチェーン。特に、前後方向へのグリップ力に優れています。しかし騒音や振動が激しく、長く使うとチェーンが切れることもあります。 |
亀甲型金属チェーン | ハシゴ型をより進化させたチェーンで、前後方向に加えて横方向のグリップ力が向上したチェーンです。雪道や凍結路で絶大な効果を発揮する反面、振動と騒音が激しい欠点があります。 |
非金属チェーン | 非金属チェーンは、装着が簡単で振動や騒音が少ないので、人気があるタイプになります。デメリットは金属チェーンに比べてグリップ力が劣ることと、収納に手間がかかることです。 |
布チェーン | タイヤとフェンダーの隙間が少ないスポーツカーや外車にも装着できるタイプで、装着も簡単です。しかも振動や騒音は驚くほど少なく快適です。しかし、布製タイヤチェーンは高速道路のチェーン規制時には認められない地域もあります。 |
チェーン規制とは
チェーン規制とは、雪の多く降る地域で出される規制です。タイヤチェーンを携行しているか全輪スタッドレスタイヤを装着していなければ先には進むことができないという規制で、雪の状況によりスタッドレスタイヤでもタイヤチェーンの装着ができなければ通行ができない区間もあります。
チェーン規制が出る場所やタイミング
チェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出され、過去に立ち往生が発生した急な坂道や峠道で行われます。
高速道路でチェーン規制が行われるとどうなる?
高速道路でチェーン規制が行われると、チェーンを携行していない車両やスタッドレスタイヤのみの場合は、タイヤチェーンを装着しなければ最寄りのインターチェンジで降ろされます。また、高速道路でタイヤチェーンを装着する場合は、路肩での装着ではなく、最寄りのチェーン脱着所または、サービスエリアやパーキングエリアで装着しなければなりません。
タイヤチェーンを使用して高速道路を走行する場合、長いトンネルやトンネルが連続する箇所ではチェーンが切れる恐れがあるので、こまめにチェーンの脱着をする必要があります。
どのタイヤにチェーンを装着するのか
基本は駆動輪にチェーンを付けよう
タイヤにタイヤチェーンを装着する場合は、必ず駆動輪に装着しなければ効果は全く得られません。車の駆動輪は、FF車の場合はフロントタイヤに装着し、FR車の場合はリアタイヤに装着します。
迷ってしまう4輪駆動車は説明書を確認しよう
そして問題なのは4WDの場合で、フロントでもリアどちらでも良いという考え方は間違いです。4WDの場合は、必ずベースとなる駆動輪にタイヤチェーンを装着します。それは4WDの駆動力分配が大きくかかわっており、通常走行中はフロント20%リア80%といったように駆動力が変わっており、スリップした時に駆動力を少ない方にトルクを逃がす構造になっています。
そのため、必ず車のベース駆動輪にタイヤチェーンを装着しなければ、効果を得ることができません。装着すべき駆動輪は説明書に必ず記載がありますから、確認をしておきましょう。
より高いグリップ力を求めるときは四輪に着けよう
都市部ではあまり一般的ではありませんが、タイヤチェーンを四輪に装着する選択肢もあります。取り外しや騒音といったデメリットが倍になりますが、そのメリットは絶大。雪上での走行に大きな安心感を得ることができます。
タイヤチェーンの価格帯
昔からある最もポピュラーな金属チェーンが5,000円前後。金属チェーンでもワンタッチで取り付けられる商品は10,000円以上になることもあります。非金属チェーンは、タイヤサイズにより8,000円程度から、タイヤが大きくなれば2万円以上する商品も多くあります。しかし、あまり安い非金属チェーンはグリップ力が劣るので注意が必要です。
タイヤチェーンの製品紹介
タイヤチェーンには金属チェーン、非金属チェーン、布チェーンとに分かれますが、それぞれの人気の製品をご紹介します。
非金属タイヤチェーン カーメイトバイアスロン クイックイージー QE6
JASAA認定品で、新タイヤチェーン規制に対応した製品です。耐久性は600㎞で、ジャッキアップせずに簡単に早く装着できる非金属チェーンです。
オートソックハイパフォーマンス ASK645
布製のタイヤチェーンなので、金属製や非金属性と違い、携行する際コンパクトにできるほか、装着もタイヤに半分かぶせたら車を動かし残りをタイヤにかぶせれば装着完了です。
ニューレイトン らくらくタイヤチェーン
ジャッキアップ不要で慣れてしまえば5分ほどで装着できる簡単装着可能な金属チェーンです。金属製なので、装着後に50mほど走行して増し締めをする必要がありますが、雪道でのグリップ性能は非常に高く安心です。
まとめ
タイヤチェーンは、雪道を走行する際に緊急脱出用としての必需品です。昨今の大雪ではチェーンが必要となるケースも多く発生しるので、冬が近づいたら必ず愛車に携行しておきましょう。予算と使う頻度や場面を考えて、最適なタイヤチェーンをワンセット購入しておけば、いざというときに安心ですね。