2019年03月02日 (更新:2022年10月27日)
マフラーの仕組みって?自動車のマフラーについて詳しくなろう!
一般的に言われている自動車のマフラーは一体何ををさしているのでしょうか。この機会にマフラーの構造や役割、名称を勉強していくと新しい発見があるかもしれませんね。また、ドレスアップや性能アップのために車にマフラーを取り付ける場合、車検についての注意点や工賃についてもご紹介していきます。
よく言うマフラーとは?
マフラーとは、エンジンから排出される排気ガスを段階的に膨張させたりすることによって、圧力や排気温度を下げ、騒音を抑える装置のことです。そして一般的にマフラーと言われる物は、エンジンから伸びているパイプのことを言っているわけではなく、車のリアから見える筒状の部分のことをさしています。
リアピースはマフラー
車の後ろについているマフラーのことをリアピースといい、これは「消音装置」と言われる物になります。このリアピースがあることによって、車のエンジン音が抑えられて、快適に乗ることができるようになっています。
リアピースの役割
リアピースはとにかく音を消すことを重視して作られています。サイレンサーとも呼ばれることから、排気圧力を下げて音を消す構造になっています。サイレンサー部の大きさから別名:タイコと呼ばれることもあります。
リアピースまでの排気パーツを解説
リアピースの手前にあるエキマニやセンターパイプなどについても勉強してみましょう。マフラーはエンジンからの排気の流れを見ると下記の様な順番となっています。
- エンジン
- エキゾーストマニホールド
- キャタライザー(触媒)
- センターパイプ(エキゾーストパイプ)
- リアピース(サイレンサー)
それでは次に各排気パーツの役割なども見ていきましょう!
エキゾーストマニホールド
通称エキマニと呼ばれるパーツです。エンジンから排出された排気が1番最初に通る配管で、エンジンの気筒数と同数の配管がエンジンから伸びており、最終的に1本の配管にまとめられているパーツです。
エンジンから排出された排気は高温の為、エキマニはその影響でとても熱くなっており、多くの車には整備の際に火傷しない様に遮熱版で遮られていますので、一般の人には見えない所にエキマニがあります。
各気筒から排出された排気の流れが滞らない様に複雑な形状をしており、エンジン特性を最大限生かせる緻密な設計がされているパーツです。チューニングメーカーが排気効率をより良くする為にオリジナルで作成したエキマニが多数あります。
社外品に交換するとエンジン音が劇的に変化し、愛車と上手くマッチすれば体感出来る程のパワーアップが出来るカスタムパーツなのでとても人気があります。
キャタライザー(触媒)
エキマニを通過後に排気が次に通るのが触媒です。エンジンから排出された排気ガスは、人体に有毒なガスが含まれている為、その有毒ガスを無害なガスと水に変化させる働きをする装置です。マフラーから出てくる水はこの際に発生しています。
排気ガスの中には、人体に有毒なガスも発生しておりガソリン(HC)と酸素(H2O)が混ざり合って燃焼することによって、一酸化炭素(CO)や生ガス(HC)がそのまま排気されます。しかし、そのまま大気開放してしまうと大気汚染や、人体への悪影響の原因にもなってしまうので、それらを清浄する装置となっています。
純正の触媒はその機能からとても大きくて重いです。これは環境保護を重視し、街乗りをメインとしたトルク特性を持たせる狙いがあるからです。しかし、有毒ガスを無害に変化させる機能は残したまま、小型かつ軽量で排気効率を良くしたスポーツキャタライザーというカスタムパーツも人気があります。
センターパイプ
エキマニや触媒から出た排気ガスをリアピースへ繋ぐ役割を持っています。センターピースのパイプ径が太かったり細かったりすることで、排気効率の良し悪しも変わってきます。排気効率の変化によって、エンジンの出力も変わってきます。
マフラーと車検の関係
見た目や性能を変えたいからといって安易にマフラーを交換してしまうと、公道を走るための検査=車検に通らないこともあります。車検に通るためには以下のことが守られていなければなりません。
- 近接排気騒音96dB以下
- 加速走行騒音76dB以下
- 定常走行騒音72dB以下
- 排気ガス中の有害物質が基準を下回っていること
引用元:http://www.jasma.org/about_muffler/noise_value_restriction.html
以上の範囲内であれば、社外品のマフラーであっても問題ありません。しかし、販売されているマフラーの中には競技用のマフラーもあります。競技用のマフラーは消音装置が付いていない物がほとんどですので、まず車検には通らないと思った方が良いでしょう。
車検に通るマフラー
車検に通るマフラーを取り付けるのであれば、JASMA認定品がおすすめです。保安基準適合品や車検対応品とうたっているマフラーは車検に通るギリギリの設計で作られていますが、JASMA認定品であれば保安基準適合品などよりも厳しい基準で作られているため、経年劣化による品質劣化が起きたとしても、車検に通る作りになっているのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。マフラーは車の消音には欠かせないパーツです。そしてカスタムパーツとしても、とても人気のある部品のひとつです。また、エキゾーストパイプの取り回し方や口径を変える事により、エンジントルクや出力を向上させる事も出来る役割を持っております。
マフラー以外にも排気音に関わる部品がたくさんあり、それぞれに重要な役割があります。チューニングメーカーが開発した製品が多数ありますので愛車にマッチしたベストなカスタムが出来る様に、ネットやチューニングショップなどで良く調べ車検に通るマフラーを見つけて、愛車をチューンアップしてみましょう。