2018年12月25日 (更新:2022年10月20日)
カルディナってどんな車?最強GT-fourグレードもある戦うワゴン
labelカルディナ label中古車 label車購入 label車雑学今から11年前に生産終了となった車にカルディナと呼ばれるワゴンがあります。この中でもGT-FOURと呼ばれるグレードはハイスペックな車に仕上がっているワゴンとしてもも有名です。今回はカルディナがどのような車であったのかを紹介します。カルディナ無くしてトヨタのワゴンを語ることはできません。
初代カルディナ190系はレガシーに対抗して販売された!?
初代カルディナ190系の概要
初代カルディナは1992年11月に発売されました。ステーションワゴンモデルと商用バンモデルの2つに大きく分類されます。発売期間はモデルによって異なり、ステーションワゴンモデルは1997年まで、商用バンモデルは2002年まで発売されていました。初代カルディナの開発に当たってトヨタ陣営が考えていたことはスバル レガシーに対抗することのできる車を作るということでした。カルディナが発売される3年前の1989年にスバルが発売した、5ドアステーションワゴンと4ドアセダンが用意された初代レガシー(BC/BF系)は大ヒットを記録したのです。1980年代に経営危機に直面していたスバルを救った車両として知られています。これをライバルとしてトヨタは初代カルディナを販売していました。
スペック紹介
エンジン
エンジン型式 | 3S-FE | 4S-FE | 2C |
---|---|
排気量 | 2000cc | 1800cc | 2000cc |
タイプ | 直列4気筒DOHC | 直列4気筒DOH | 直列4気筒SOHC |
最高出力 | 99kW(135PS)/6000rpm | 91kW(125PS)/6000rpm | 53kW(73PS)/4700rpm |
最大トルク | 181.4N・m(18.50kgf)/4400rpm | 161.8N・m(16.50kgf)/4600rpm | 132.4N・m(13.50kgf)/2800rpm |
燃料種別 | レギュラー | ディーゼル |
これら3つのエンジンが発売当初に搭載されていたエンジンです。その後、1995年に追加されたTZ-Gグレードには3S-GE型スポーツツインカムエンジンと呼ばれる2.0Lエンジンが採用されました。
エンジン型式 | 3S-GE/MT |
---|
排気量 | 2000cc |
タイプ | スポーツツインカムエンジン |
最高出力 | 128kW(175PS)/7000rpm |
最大トルク | 191.2N・m(19.50kgf)/4800rpm |
燃料種別 | 無鉛プレミアム |
駆動系
初代カルディナのトランスミッションはMTとATの両方が用意されていました。MTはフロア5速MT、ATはフロア4ATです。駆動方式は前輪駆動と4輪駆動の2つが用意されていて、ディーゼルエンジン搭載車は前輪駆動タイプのみのラインナップとなっています。
足回り
足回りですが、ステーションワゴンでは、フロントサスペンションとリアサスペンションはどちらも独立懸架であるマクファーソン・ストラット式が採用されています。ブレーキ類は、フロントブレーキにベンチレーテッドディスク、リアブレーキにディスクブレーキ(ディーゼルモデルではリアがドラムブレーキ)という定番の組み合わせです。標準タイヤサイズは185/65R14となっています。最小回転半径は5.3m(ディーゼルでは5.1m)です。
その他
その他のスペックですが、ボディサイズは全長4545 × 全幅1695 × 全高1450mmがほとんどのグレードで採用されています。ステアリングラックはラック&ミニオン式でパワーステアリングも標準装備です。特別仕様車として、大型のガラスルーフや室内高が高く設計されたスカイキャノピーや、大型サンルーフが搭載されたエアリアルといったグレードも販売されていました。
カルディナに設定されたスカイキャノピーとは!?
スカイキャノピーというサンルーフのような装備が装着されると、全高が1555mmと当時当時のステーションワゴンとしてはかなり高くなっていましたが、ガラス部分の屋根が膨らむことで全高が上がっていることことが理由だったのだったので、室内高は通常仕様と変わりません。
また、スカイキャノピーを装着すると、当時流行していたルーフレールも装備されないため、社外のルーフボックスやキャリアをうまく取り付けできない場合がありました。
商用モデルのカルディナバン
商用のバンモデルに当たる「カルディナバン」は積載性を考慮し、サスペンションがワゴンのストラット式からリーフ式に変更されたほか、ホイールハブが5穴から4穴に変更されていました。(積載量は500kg)カルディナバンについては、2代目に移行した後も3代目が登場する直前の2002年7月まで初代モデルを継続販売していました。
1999年8月のマイナーチェンジでディーゼルは新型の2200ccディーゼルに変更、さらに4WDにガソリンエンジン仕様が追加されましたが、同じトヨペットの扱いであったマークⅡバンも自家用車と商用車を兼ねる個人商店や官公庁の需要が根強かったために1997年まで併売された後カルディナバンに統合されまされました。
これらの後継モデルとしては初代ヴィッツのプラットフォームを使った「サクシード」が登場したものの、プラットフォームの関係で積載量は450kgしか確保できず、カルディナバンのような500kg積みのライトバンは現在存在していていません。
カルディナ・フィールドハンター
また、発売当時のRVブームの波にのるべくバックドアにスペアタイヤを装備した「フィールドハンター」というグレードも存在しました。元々はスプリンターカリブに設定されていたグレードですが、後にカルディナにも設定されたグレードで、全長が長くなるため5ナンバーではなく3ナンバー登録になります。
後期型へとマイナーチェンジ
そして1996年1月に後期型へとマイナーチェンジを行います。この時インパネが11代目コロナプレミオと同じものに変更され、1800ccのエンジンが当時新型のものになります。また、前期型に設定されていた「スカイキャノピー」に代わり、大型サンルーフを装備した「エアリアル」が設定されました。このエアリアル専用装備としてマルチリフレクター式の前後レンズが備わっています。なおヨーロッパでは「カリーナE」という名前で販売されていました。
2世代目カルディナ210系、レガシーとの闘いは続く...
カルディナ210系の概要
1997年から2002年の間で発売されていたのが2代目カルディナです。初代カルディナは初代レガシィの対抗馬として発売されていましたが、2代目カルディナもそれを踏襲するしました。レガシィ ツーリングワゴンGT-Bに対する車両としてラインナップされたのが、2代目で新たに登場したGT-Tと呼ばれるグレードです。2代目カルディナはエンジン排気量アップや、ステアリング裏部分に設けられたボタンでマニュアル操作をすることができるセミオートマチックを搭載したATモデル(ターボ車)のラインナップ、スポーツグレードのGTグレードの登場といった変更や追加がなされています。初代カルディナの紹介でも少し触れましたが、2代目カルディナつまりは初代カルディナ ステーションワゴンのみがフルモデルチェンジとなっていて、商用車として使われていたカルディナ バンはモデルチェンジが成されていません。このカルディナ バンは2002年7月まで継続して販売されていました。
スペック紹介
エンジン
2代目カルディナに用意されたエンジンは、ガソリンエンジン4基とディーゼルエンジン1基、合わせて5基です。以下ではそれぞれのエンジンを紹介します。
1つめに紹介するエンジンは3S-GTEエンジンです。排気量2.0Lのツインカムターボエンジンで、ターボには空冷式インタークーラー付きという仕様になっています。最高出力191kW(260PS)6000rpmに最大トルク323N・m(33kgf)/4400rpmのスペックです。このエンジンはセリカ GT-FOURに搭載されていたエンジンと同じものとなっています。エンジンスペックを見てもわかるとおり、非常にパワフルなエンジンです。2代目カルディナのGT-Tグレードに搭載されていました。2代目カルディナに搭載されている6基のエンジンの中で最もスペックの高いエンジンです。
2つめに紹介するエンジンは3S-GEエンジンです。このエンジンは2.0L 直列4気筒DOHC16バルブのガソリンエンジンになります。3S-GEエンジンはGTグレードに搭載されたエンジンで、VVT-iと呼ばれる可変バルブタイミング機構が採用されていることが特徴的です。VVT-i採用のオートマチック車で最高出力25PSと最大トルク1.5kgfの向上にも成功しています。
3つめに紹介するエンジンは3S-FEエンジンです。先ほど紹介した2つのエンジンを搭載する車両はどちらも4WDのガソリンエンジン車となりますが、このエンジンを搭載するグレードは4WDと2WDの2つが用意されています。エンジンスペックは4WDに搭載されたもので最高出力135PS/6,000rpmに最大トルク18.5N・m/4,400rpm、2WDに搭載されたもので140PS/6,000rpmに19.0kgf/4,400rpmとなっていて、2WDタイプに搭載されたエンジンのほうが最高出力及び最大トルク共に高いです。
4つ目に紹介するエンジンは7A-FEエンジンです。1.8Lの直列4気筒エンジン(リーンバーン)で、最高出力84kW(115PS)/5,400rpmに最大トルク154N・m(15.8kgf)2,800rpmのスペックを備えたエンジンとなっています。全エンジンの中で最も排気量が小さいエンジンです。
5つめに紹介するのは3C-TEエンジンです。2代目カルディナに用意されている唯一のディーゼルエンジンになります。このエンジン搭載車は4WDのみです。最高出力64kW(94PS)/4,000rpmに最大トルク205N・m(21kgf)/2,200rpmのスペックとなっています。時速60kmでの定地走行では10・15モード燃費で全グレード中最高値の21.5km/Lを記録している点はポイントです。
駆動系
トランスミッションはMTとATの両方が用意されていますが、エンジンの種類によってはATのみのラインナップになっています。例えば、3S-GTEエンジン搭載車両ではトランスミッションは5速MTのみでのラインナップです。GT-Tグレードはフルタイム4WDで、特に注目的だったのですが、センターデファレンシャルとビスカスカップリングを組み合わせたものとなっています。さらに、リアのデファレンシャルにはトルセンLSDが標準装備されているのもポイントです。トラクションの路面への伝達に力を注がれている1台となっています。
足回り
足回りは、フロントサスペンション及びリアサスペンション共にマクファーソン・ストラット式サスペンションが採用されています。さらに、フロントとリアの両方にスタビライザーが標準装備されました。さらに、リアサスにはパフォーマンスロッドが装備されていることも初代カルディナと比べると2代目カルディナの大きなポイントの1つです。GT系のグレードではフロントにツインポッドキャリパーと15インチのベンチレーテッドディスクが標準装備されていて、それだけでなく、フロントパフォーマンスロッドも標準装備された仕様になっています。
2000年1月のマイナーチェンジ
2000年1月にマイナーチェンジを行い、バンパーの大型化や灯火類、グリルなどのデザインが変更されました。GT系のグレードにはディスチャージヘッドライトが標準装備となり、Eグレードを除く全車にシルエットメーターが装備されます。また、前期型では4WDのみだったGTにFFモデルが追加され、初代後期〜2代目前期まで設定されていた大型サンルーフ装着車「エアリアル」はこのマイナーチェンジで廃止となりました。ヨーロッパでは初代アベンシスとして販売されていました。
3世代目カルディナ240系、gt-fourの名を冠した最強のグレード登場!
3世代目カルディナ240系の概要
3代目カルディナは2002年9月に登場し、こちらが最終モデルとなりました、こちらが最終モデルとなりました。全幅が1740mmとなり、全車3ナンバーサイズとなります。3代目は国内専売モデルとなり、輸出モデルはアベンシスワゴンが後継モデルとなりました。
プラットフォーム、エンジンも一新されましたが、ターボモデルのみ2代目と同じく3S-GTE型を搭載しています。2代目と同じとはいえ改良が加えられ、ターボモデルの走行性能は、ニュルブルクリンクでのラップタイムはなんとスープラより速い8分46秒をマークした実力があります。
これを記念し、カヤバ製ダンパー、レカロシートなどを装備したNエディションというモデルも展開されました。ミッションはスポーツシーケンシャルシフトを採用するGT-FOUR(ターボモデル)を含め、全グレード4速ATとなります。
2005年1月にマイナーチェンジを受け、グリル、フロントバンパー、ヘッドライト、テールライトのデザイン変更、内装色の一部変更といった外観での変更のほかに、ヘッドライトのレベリング自動化、ラゲッジルームの拡大、巻き取り式トノカバーの採用など利便性も向上しています。走行性能においても、全体的な剛性アップやサスペンションの最適化などを行いそのレベルは向上しています。
スペック紹介
エンジンスペック
3代目カルディナからディーゼルエンジンの仕様がなくなってガソリンエンジン仕様のみとなりました。用意されていたエンジンは合計種類です。
1つめに紹介するエンジンは3S-GTEエンジンになります。2代目カルディナ GT-Tグレード車両にも搭載されていたターボエンジンで、引き続き3代目カルディナでも採用されました。Cエディション、GT-FOUR、Nエディションの3グレード限定で搭載されたエンジンです。最高出力191kW(260PS)/6,200rpm、最大トルク324N・m(33.0kgf)のスペックとなっています。
2つめに紹介するエンジンは1AZ-FSEエンジンです。筒内直接燃料噴射(D-4)システムやVVT-iが採用されたエンジンになります。2WDモデルに搭載されるものと4WDモデルに搭載されるものでスペックが異なっていて、2WDモデルでは112kW(152PS)/6,000rpmに最大トルク200N・m(20.4kgf)/4,000rpm、4WDモデルでは110kW(150PS)/46,000rpmに198N・m(20.2kgf)/4,200rpmと若干2WDモデルに搭載されるエンジンのほうが最高出力及び最大トルクが高いです。
3つめに紹介するエンジンは1ZZ-FEエンジンです。排気量1.8L、最高出力97kW(132PS)/6,000rpmに最大トルク170N・m(17.3kgf)のスペックを備えたエンジンで、全3種類のエンジンの中で最も最高出力と最大トルクが小さいエンジンとなっています。前人は軽量でコンパクトな仕上がりとなっていることもあり、最も低燃費なエンジンです
駆動系
まずトランスミッションですが、3代目カルディナにはMT仕様は発売されていません。すべてのグレードがオートマチックトランスミッション仕様となっています。スポーツシーケンシャルシフトマッチが採用されている車に限って、シフトレバーをMレンジに持ってくることで、奥に押すとシフトアップで手前に引くとシフトダウンというように、前後方向に行うシフト操作をすることが可能です。駆動方式は先ほど紹介したように前輪駆動2WDまたは4WDとなっています。4WDシステムはフルタイム4WDとなっていて、センターディファレンシャルにビスカス式LSDを搭載し、GT-FOUR NエディションではトルセンLSDが標準装備です。
足回り
フロントサスペンションは先代モデルに引き続きマクファーソン・ストラット式が採用されていますが、リアサスペンションに関しては新たに設計されたダブルウィッシュボーンが採用されています。GT-FOUR Nエディションのフロントサスは倒立式とコイルばね付きパフォーマンスロッドが、そしてリアサスにはモノチューブ型ショックアブソーバーが採用されたことで、走行性能の向上に成功しています。
CARTUNEユーザーのカルディナを紹介!
とてもシンプルかつカッコよく仕上がったスタンスカスタムのカルディナですね!足回りのセットはもちろんのこと、ボディーカラーや後付けサンルーフやフロントリップなどのボディーパーツもしっかりと抑えていますね!低車高なことで引き締まったリアビューもとても美しいですね!
こちらも低車高がキマっているカルディナです!メッシュホイールやバケットシートでさらにベースの持ち味が最大限に活かされていますね!バグガードも迫力に貢献していてカッコいいです。車高を下げることでボディーが長く見えてとてもスマートなサイドビューになりますね!10.5jを履きこなすとは驚きです!
まとめ
今回はトヨタが過去に販売していたワゴンそしてバンであるカルディナについて、初代モデルから最終モデルの3代目まで、それぞれの基本情報やスペックを紹介しました。最終モデルは今の時代から見ても古さを感じさせないスタイリッシュなデザインとなっていることや、2代目から採用された3S-GTEエンジンなど、エンジンスペックを見ても魅力的なことがよくわかる1台です。特に最終モデルのGT-FOUR Nエディションはエンジンも足回りもカルディナの中で最高なものに仕上げられています。運転の楽しいワゴンを購入したい方は、中古で探してみてはいかがでしょうか。