2018年12月25日 (更新:2022年07月20日)
トヨタ・ポルテはどんな車?燃費や価格などを紹介!
コンパクトで左右非対称なボディ、助手席側に設けられた大きなスライドドアなどが特徴的な車であるのがトヨタ ポルテです。今回はポルテがどのような車であるのかを、初代モデルと2代目モデルを取り上げて紹介します。それぞれの特長やボディスペックにエンジンスペック、そして新車価格や中古車価格はどうなっているのでしょうか。
初代ポルテ、トヨタ初の「プチバン」
初代ポルテってどんな車?
初代ポルテは2004年7月から2012年7月の間に発売されていたトヨタの2BOXタイプのトールワゴン車です。初代型の型式はAP1と呼ばれるものになります。コンセプトは"Smart Life Supporter" です。
特長
初代ポルテの特長はその使いやすさを考えたパッケージにあります。まず、電動ドアが採用されている点です。電動ドアは開口幅1,020mm x 開口高1,265mmと乗り降りのし易さがうかがえる大きいサイズとなっています。
このような大開口電動ドアの採用によって乗員だけでなく荷物を載せる時も降ろすときも効率的かつ容易に行うことができるのです。乗降口のフロア部分の低さも特長のひとつです。この床部分は平らになっていて、地上高は300mmとなっています。つまり30cm定規一本分の高さの位置に乗降口床があることになるので、乗降りは容易にこなすことができます。
ラインナップされたグレード
初代ポルテが発売された時には3つのグレードが用意されていました。1.3Lエンジンを積んだ130i、130iをグレードアップした130i Cパッケージ、そして1.5Lエンジンを搭載する150rという3つが初代ポルテのラインナップです。各グレードの価格は、安い順で紹介すると、130iが税込1,386,000円、130i Cパッケージが1,491,000円、150rは1,575,000円です。
快適装備
初代ポルテに装備された快適装備としてスマートドアロックリモートコントロールがあります。鍵を出すことなくドアの開錠・施錠をすることができるシステムで、130i Cパッケージと150rに標準装備されていました。
130i Cパッケージと150rに標準装備されていた快適装備には、室内における除菌や異音放出をすることのできるプラズマクラスターや、肌に優しいフレシール加工シート表皮、などが挙げられます。その他、標準装備されている快適装備としては、アンブレラホルダーや大容量マルチボックスなどがあります。日常生活での使い勝手を考えた収納スペースが設けられている点が印象的です。
初代ポルテのスペック
ボディスペック
ボディスペックは、全長3,990mm x 全幅1,690mm、全高1,720mm、ホイールベース2,600mm、車両重量は1.5Lエンジン搭載車が1,110kgで1.3Lエンジン搭載車が1,090kg、となっています。1.5Lエンジンモデルと1.3Lエンジンモデルではボディスペックの違いは、車両重量以外にはほとんどありません。
採用されているサスペンション方式は、どちらのモデルも同じで、フロントサスペンションにマクファーソン・ストラット方式でリアサスペンションにトーションビーム方式となっています。コンパクトカーによくみられる、フロントが独立懸架式でリアが車軸式という組み合わせです。
ブレーキはフロントブレーキがベンチレーテッドディスク(Vディスク式)でリアブレーキにドラムブレーキが採用されています。標準装備されているタイヤのサイズは前後共に175/70R14、最小回転半径は5.1mとなっています。タイヤサイズは全グレードで共通サイズとなっているので違いはありません。
エンジンスペック
1.5Lエンジンは型式1NZ-FEと呼ばれる直列4気筒DOHC16バルブのエンジンです。スペックとしては、最高出力80kW(109PS)/6,000rpmに最大トルク141N-m((14.4kgf) / 4,200 rpmとなっています。
1.3Lエンジンは型式2NZ-FEと呼ばれる同じく直列4気筒DOHC16バルブのエンジンで、最高出力64kW(87PS)/6,000rpmに最大トルク121N-m(12.30kgf)/4,400rpmのスペックです。排気量0.2Lでこれだけの性能差が出ていることになります。燃料消費率つまりは燃費ですが、型式1NZ-FEエンジンでは16km/Lで型式2NZ-FEでは16.4km/Lです(共に10-15モードによる数値)。
0.4km/Lの差で2NZ-FEエンジンのほうが低燃費ですが、大きな燃費差があるわけではないということは、数値をご覧いただければわかると思います。どちらのエンジンも使用燃料はレギュラーガソリンで、タンク容量は45Lとなっています。
駆動系
初代ポルテの方式は2WD前輪駆動と4WD(4輪駆動)の2種類です。2004年7月に発売されたポルテの全グレードでは前輪駆動モデルのみのラインナップとなっていましたが、2005年12月に4WDモデルがラインナップに追加されて発売が始められました。
初代ポルテの現在の中古車価格
初代ポルテの価格ですが、カーセンサーで検索した結果によると、2011年式 130iで5.7万km走行した車で車両価格91万円と最高価格となっています。2004年式 150rで7.8万km走行した車だと車両価格15万円というものもあるので、価格帯は100万円以下と考えておくと良いでしょう。
2代目ポルテ、「プチバン」をさらに進化させる!
2代目ポルテってどんな車?
2代目ポルテは2012年7月に発売されました。2代目ポルテは、初代ポルテが備えていた大開口電動スライドドアやフロア地上高300mmという低さなどによる使い勝手はもちろんのこと、車内での居住性やシートアレンジなどに加えて、これまで以上に環境への配慮を考えた性能となっているのが特長です。
また、2代目ポルテの発売と合わせて新型車であるスペイドも発売が開始されました。これら2車種は国内プチバン市場におけるトヨタのプチバンとしての期待が強く持たれる車種でもあるのです。
特長
2代目ポルテの特長として挙げられることの1つはその使い勝手の良さです。先ほども少し紹介したように、助手席側に取り付けられている開口幅1,020mm x 開口高1,250mmの電動スライドドアが全グレードに標準装備されています。乗り込むときも降りる時も容易にこなすことができる点は先代から継承されているポルテの強みです。それと同時に車内フロアも先代同様に地上高300mmと低く設定されているので乗り降りしやすく安心です。
環境を考えた機能が搭載されている点は2代目ポルテの特長でもあります。1.5Lの2WD車両および1.3Lのポルテ X グレードにアイドリングストップ機能(Toyota Stop & Start System)が搭載されているのです。燃費も先代モデルよりも高い20.6km/L(JC08モード)を達成しています。
1.5Lの2WDモデルと1.3Lの2WDモデルは共に「環境対応車 普及促進税制」による減税措置の対象となっているのです。
もう1つの特長は仕様選択の多彩性になります。2代目ポルテではカラー、シートタイプ及び装備品の組み合わせを選ぶことができるようになっているのです。2代目ポルテ発売当初は8色のボディカラーと2色のインテリアカラー、4つのシートタイプや6つのセレクトパッケージから選ぶことができるようになっていました。
2017年12月の一部改良後には、ボディカラーはシルバーメタリックやメーカーオプションカラーのホワイトパールクリスタルシャインやチェリーパールクリスタルシャイン(共に税込32,400円)などを代表に9種類が用意され、シートタイプはセパレートタイプやベンチシートタイプに快適温熱機能や撥水効果にアームレスト付きやシンプルなセパレートタイプなど4種類から選択可能、さらに5つのセレクトパッケージとしてスーパーUVカットパッケージ、「ナノイー」パッケージ、HIDパッケージ、ナビレディパッケージ、ドレスアップパッケージが用意されています。
ボディスペック
ボディスペックは、全長3,995mm x 全幅1,695mm x 全高1,690mm、ホイールベース2,600mm、車両重量は2代目初期モデルの2WDモデル 1.5L Gグレードが1,150kgで4WDモデル 1.5L Yグレードが1,240kgです。1.3LのXグレードでは車両重量1,110kgで最軽量となっています。
一部改良(マイナーチェンジ)後の現行のポルテの車両重量は、2WD Xグレードが最軽量の1,160kgで、4WD Yグレードが最重量の1,240kgです。それ以外のグレードの車両重量はこの間の重量となっているのですが、2代目ポルテの初期モデルよりも総じて重たくなっていることがわかります。
足回りは駆動方式に関わらず全て同じ方式が採用されていて、フロントサスペンションがマクファーソンストラット方式でリアがトーションビームという組み合わせです。現行2代目ポルテの最小回転半径は全て5.0mとなっていて、2代目初期モデルでも1.5Lエンジンモデルは5.0mですが、1.3Lエンジン搭載モデルに限っては4.6mです。
エンジンスペック
2代目ポルテ発売当初に用意されていたエンジンは、1.3Lの1NR-FEエンジンと1.5Lの1NZ-FEエンジンの2種類です。共に直列4気筒DOHCエンジンとなっています。1NR-FEエンジンは最高出力70 kW (95 PS) / 6,000rpmに最大トルク121N-m(12.30kgf)/4,000rpmのスペックで、1NZ-FEエンジンは最高出力80 kW (109 PS) / 6,000rpmに最大トルク136N-m(13.90kgf)/4,800rpmのスペックです。
使用燃料はレギュラーガソリンで、燃料タンク容量はどちらも42Lで違いはありません。当初は2種類のエンジンが用意されていた2代目ポルテですが、2015年7月のマイナーチェンジで1.3Lエンジンモデルはラインナップがなくなって、これ以降のポルテは全て1.5Lエンジン搭載モデルとなりました。
現行の2代目ポルテに搭載されているエンジンは型式2NR-FKEと型式1NZ-FEの2種類です。2NR-FKEは2WD(前輪駆動)モデルに、そして1NZ-FEは4WDモデルへの採用となっています。最高出力と最大トルクは、前者が80kW(109PS)/6,000rpmに136N-m(13.9kgf)/4,400rpm、後者が76kW(103PS)/6,000rpmに132N-m(13.5kgf)/4,400rpmというスペックです。燃料消費率はJC08モードで、それぞれ22.2km/Lと16.0km/Lとなっています。2WDモデルのほうがエンジンスペックも高く低燃費になっているのです。
先進安全装備
今やトヨタ車のほとんどに装備されている先進安全装備のToyota Safety Senseが現行2代目ポルテにも2016年のマイナーチェンジで標準装備されました。具体的な装備内容は、プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)機能、レーンディパーチャーアラート(車線はみ出し防止)機能、オートマチックハイビーム機能の3つです。初代ポルテやマイナーチェンジ前のポルテと大きく異なる機能となっています。
2代目ポルテの新車価格&中古車価格
現行2代目ポルテの新車価格を2WDと4WDの順に紹介しますと、Gグレードがそれぞれ1,977,480円と2,128,680円、Fグレードで1,879,200円と2,030,400円、Yグレードで1,890,000円と2,041,200円、そしてXグレードで1,828,440円と1,988,280円です。紹介したグレード順に価格が高く、2WDモデルよりも4WDモデルのほうが価格設定が高くなっています。
2WD | 4WD | |
---|---|---|
Gグレード | ¥1,977,480 - | ¥2,128,680 - |
Fグレード | ¥1,879,200 - | ¥2,030,400 - |
Yグレード | ¥1,890,000 - | ¥2,041,200 - |
Xグレード | ¥1,828,440 - | ¥1,988,280 - |
上記4つのグレードの中古価格の一部を見てみると、走行距離919kmの2018年式1.5 ア ラ モード ブルム(ホワイトパールクリスタルシャイン)で車両価格146万円の値がついています。0.2万km走行した2017年式ポルテ 1.5 F 4WDグレード(チェリーパールクリスタルシャイン)で車両価格99万円です。年式、走行距離、ボディカラーが中古車価格においても翁影響を与えていることがよくわかります。
まとめ
今回はトヨタの初代ポルテと2代目ポルテの紹介を通じてポルテがどのような車であるのかを紹介しました。特に助手席側から見た時のインパクトが大きい車のポルテは、今回の記事を読むまで名前は知らなかったけれど見たことはあるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ボディスペックやエンジンスペックなどをチェックしても街乗りに使うコンパクトカーとして優れた性能を備えているので、使いやすくて燃費の良いコンパクトカーの購入を考えている方はいかがでしょうか。