2018年11月26日 (更新:2020年07月17日)
縁の下の力持ち!?フロントスポイラーのご紹介です!
自動車にはフロントスポイラーと呼ばれる部品が取り付けられることがあります。実はこのフロントスポイラーという部品が車の走行性能に大きな影響を与えているのです。そんなフロントスポイラーの役割や効果、使われ方を紹介します。フロントスポイラーの種類も豊富、カスタムにもピッタリです。
そもそもエアロパーツとは
そもそもエアロパーツとは、空力学的効果を備え持った自動車の走行性能を高める外装部品の総称です。自動車の走行性能を決定づける大きな要素のひとつに空力性能が挙げられます。車の空力性能と言えばダウンフォース、そしてダウンフォース(負の揚力とも呼ばれる)に大きな効果を与えるパーツ、それがエアロパーツなのです。
フロントスポイラーの効果
フロントスポイラーとは
フロントスポイラーとはエアロパーツの一種です。リアウイングやリアスポイラーといったエアロパーツと同様に、車のフロント(顔)部分のチューニングやカスタムをする場合に手を付けられやすい部分のひとつになります。街乗りで使用する車からチューニングカー、そしてレーシングカーまで、幅広く使用されているチューニング・カスタムアイテムです。
フロントスポイラーの取り付け位置はフロントバンパーの下部になります。フロントスポイラーにも種類がいくつかあるため、一見してフロントスポイラーが取り付けられていることをすぐに認識できるものもあれば、目を凝らさない時が付かないものなど様々です。このことからもわかる通り、チューニング・カスタムパーツの中では目立つこともあれば全く目立たないこともあるパーツとなっています。
フロントスポイラーの役割や効果
空力的効果
フロントスポイラーの役割・効果には次のようなものがあります。
1つめは空力的効果です。上述したようにフロントスポイラーはエアロパーツとしてその役割を担っていますので、自動車のダウンフォースつまりは空力性能をより高めることが求められています。フロントスポイラーを用いたダウンフォースの発生させる仕組みは、走行中に空気の流れが車体下側に入り込むことを防ぐというものです。
車両下部分に取り付けられているアンダーパネルという部品があるのですが、そこへの空気の流入がなくなることでアンダーパネルと地面の間にダウンフォースが生まれます。これによってタイヤと地面がより接地する、つまりはグリップ力が強くなるのです。
フロントバンパー保護
2つめはフロントバンパーを保護する役割です。フロントスポイラーの取り付け位置はフロントバンパー下部になるので、もしバンパーを地面や縁石などに擦ってしまったとしてもフロントスポイラーが傷つくだけでフロントバンパーには傷がつかないまたは比較的軽傷で収まる可能性が高くなります。車高調やダウンサスを組んだ場合に純正車高では考えられないところでバンパーを擦るということは良く聞く話ですが、フロントスポイラーを取り付けるとある程度のバンパー保護効果を期待して良いでしょう。
さらにもうひとつフロントスポイラーの役割を挙げるとすると、ドレスアップ効果を高めることです。フロントスポイラーを取り付けることで純正フロントバンパーとは異なる外装となります。レーシングカーのような見た目にすることもできるので、純正デザインに物足りなさを感じる車好きたちにとっては重宝するアイテムであり、車両をイメージチェンジする効果が期待できます。
フロントスポイラーの種類
フロントスポイラーには種類があり、それによって形状が構成が異なってきます。大きく分けると以下の2種類に分けることが可能です。
フロントバンパースポイラー
フロントバンパースポイラーはフロントバンパーとスポイラーが一体式(フロントバンパーからチンスポイラーを取り外すことができない)になっているタイプのチンスポイラーです。このタイプのスポイラーの場合、バンパーにスポイラーを後付けする必要がなく、作業の手間を省くこともできるというメリットがあります。
一方で、取り付けの際にはバンパーごと外して交換することとなるため製品価格は相場として高めです(6万円というものもあるくらい)。
フロントバンパーに取り付けるフロントスポイラー
フロントバンパースポイラーのようにバンパーと一体なっているものだけでなく、フロントバンパーにボルトオンや加工を施して取り付けや取り外しすることのできるフロントスポイラーもあります。このタイプのフロントスポイラーは一般的に、チンスポイラー、リップスポイラー、フロントアンダースポイラー、フロントハーフスポイラー、などの名称で知られる製品です。
チンスポイラーはインパクトが残りやすいはっきりとした形状のものが多いです。リップスポイラーには汎用リップスポイラーというものが多く、両面テープ状になっている部分をフロントバンパー下部に貼りつけるだけで取り付けることができるという使い勝手が売りとなっています。
フロントアンダースポイラーはとフロントハーフスポイラーはどちらも車のフロントバンパー周りのイメージが純正とは異なってくるような印象のパーツです。名称ごとの細かい違いはありますが、似たような製品となっています。
フロントスポイラーと車検
車の外装や中身を弄るときに必ず考慮する必要があることと言えば車検です。ナンバー付き車両の場合、フロントスポイラーを取り付ける場合には車検に通ることを前提となります。車検全般に言えることですが、車検場の検査官の判断によって良し悪しが決められることは決して少なくない、ということをまずは覚えておきましょう。
フロントスポイラー全般に当てはまることとして、スポイラー部分が自動車最前端部分からはみ出していると車検には通りません。バンパーの角(端)部分に半径5mm以上の丸みがある必要もあります。その他、フォグランプ付きフロントスポイラーのようなフロントバンパーの場合には最低地上高9cmを満たすことも必要です。
アフターマーケットのフロントスポイラーには車検対応しているかどうかということが記載されているものもありますので、そういう情報を参考にさせると良いでしょう。しかし、最終的な判断を下すのは車検場の検査官ですので、トラブルになりそうな際どい仕様を取り付けることは避けておくと無難です。
CARTUNEユーザーのカスタム例
111レビンにフロントバンパースポイラー装着
ゾロ目レビンこと111レビンにフロントバンパースポイラーを装着した仕様です。純正の丸みのある落ち着いたデザインではなく、積極的でチューニングカーらしさが醸しでているような見た目となっています。純正デザインの顔もシンプルでかっこいいですが、このタイプの顔もエッジが効いていてかっこいいです。
33スイスポにリップスポイラー
汎用品のゴムと両面テープを使ったリップスポイラーを現行の33スイフトスポーツに取り付けた仕様です。デザインも車両のフロントバンパーのデザインとマッチしていて、DIY製の高いところがポイント高めでしょう。このように工夫次第で楽しみ方も様々なところがリップスポイラーの良いところです。
まとめ
今回はフロントスポイラーの役割や効果に加えて、その種類やCARTUNEユーザーの方々のカスタム事例を紹介しました。ダウンフォースを生み出すというような車の走行性能向上を目的とするだけでなく、バンパー保護やドレスアップといった目的でもフロントスポイラーは使用されています。
車検に通る範囲でフロントスポイラーを取り付けて楽しんでみてはいかがでしょうか。