パワーステアリングの意味や仕組み等を解説! | CARTUNEマガジン
パワーステアリングの意味や仕組み等を解説!

2018年11月25日 (更新:2020年08月03日)

パワーステアリングの意味や仕組み等を解説!

パワーステアリング、通称パワステ。名前こそ知っているものの、ちゃんと説明しようとすると出来ない方が多いかもしれません。ここではそのパワーステアリングの意味や仕組み、そして故障した際の修理方法について紹介していきます。

パワーステアリングって? パワステの意味を紹介

よっし~360さんのロードスターNB8Cの画像
よっし~360さんのロードスターNB8Cの画像

パワステは、運転手の操舵を補助する機構です。今でこそ当たり前のように導入されているものですが、30~40年程前の車にはこの機構が無いタイプが多く、ステアリングは車軸と直結しておりその為ステアリングは重く、回すのにも力が必要でした。ステアリングを軽々と回せるのはパワステのおかげといっても過言ではないでしょう。

パワーステアリングの仕組み! パワステの仕組みを解説

パワステには主に油圧式・電動式の2つのタイプが有ります。現在は後者の電動式が多くの車に採用されており、ここでは電動式のパワステの仕組みについて説明していきます。電動式は電気でモーターを回し、その電動エネルギーでハンドルを回す力を補助する仕組みです。電動式は主に

  1. コラムタイプ(ステアリングの近くにモーターが存在)
  2. ピニオンタイプ(ピニオンという歯車の近くにモーターが存在)
  3. デュアルピニオンタイプ(2個のピニオンが存在)
  4. ラックダイレクトタイプ(ラック部分と同軸にモーターが存在)

の4種類に分けられます。モーターの配置場所によってタイプが分けられると考えて良いでしょう。また、今現在使用されている電動式は、1990年のホンダNSXから本格的に導入され、油圧式と比べて燃料の消費が少ないメリットが有ります。

パワステの故障の時は? 異音や修理方法を紹介

パワステの故障といえば、幾つかのパターンが存在します。今回は異音をはじめとするそれぞれの症状の対処法・修理方法について紹介します。

異音

油圧式

油圧式の場合、経年劣化によるオイル漏れが原因の事が多いです。車の下にオイル漏れはないか、あるいはボンネットを開け、エンジン内の「POWER STEERING」と表示されたリザーバタンクを確認して、オイルの残量を確認しましょう。

この残量は、エンジン始動前か始動後で変わるので、始動前はオイルがCOLD MAXとCOLD MINの間にあるか、エンジンを始動後の場合はHOT MAXとHOT MINの間にあるかを確認しましょう。

オイル漏れの可能性が高い場合、早急にオイルを補充しましょう。また、異音の種類によってはステアリングジョイント、ベルトの故障の可能性が有るので、修理に頼むのが妥当でしょう。

電動式

電動式の場合、油圧式よりも異音に悩まされるケースは少ないのですが、異音がする場合はベルトの故障が原因である事が多いです。この場合も修理に頼みましょう。

パワステが重い

油圧式

ポンプ、ゴムホース、シャフトやステアリングコラムの劣化が考えられます。

電動式

パワステギアボックス、パワステコントローラ(ECU)、センサー、モーターや減速機の故障が考えられます。どちらも素人では手に負えない部分なので、この症状が見られる場合は修理に頼みましょう。

また、故障ではないのですが、電動式の場合、据え切り(止まったままハンドルを切ること)を繰り返してしまうと、モーターの温度が上がり一時的にハンドルが重くなるケースが有り、故障したと思ってしまうかもしれません。この場合はしばらくの間、車を動かさないようにしましょう。すると、モーターの温度が下がり、ハンドルが軽くなるはずです。

まとめ

紅い悪魔さんの456GTの画像
紅い悪魔さんの456GTの画像

パワステは最早当たり前になってしまったシステムですが、いざ故障してしまうとその価値や有難味に改めて気付かされてしまう事も。大まかな構造や修理法を知る事で、そういった時でも冷静に対処出来るようにしましょう。

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