2019年01月01日
ホイールサイズの「J」って何?J数を増やすメリットとデメリットとは
ホイールの話になると、みんな何気なく使っている「J」という単位。これについて、きちんとした意味を理解している人はどのくらいいるのでしょうか。「聞いたことはあるけど、なんだかよくわからない・・・」という人も多いと思うので、今回は「J」についてわかりやすく解説していきます。また、J数を増やすメリットとデメリットについても記載しているので、ぜひご覧ください。
「J」とはフランジ形状の規格のひとつ
そもそも「J」とは、ホイールのフランジ形状のひとつです。フランジ形状とはホイールがタイヤに接触する部分(リムの外側)の形状を指します。フランジ形状にはいくつか種類があるのですが、一般的に普及しているのは「J」と「JJ」です。まれに「B」というフランジ形状がありますが、こちらはもうほとんど見かけません。フランジ形状は規格によってサイズが若干異なります。
「J」はリム面からフランジ頭頂部の高さが17.5mm、「JJ」はリム面からフランジ頭頂部の高さが18.0mmで、わずか0.5mmしか違いがありません。なぜ複数のフランジ形状が存在するのかというと、フランジのサイズによってタイヤを装着したときの見た目がわずかに変わるからです。
「18×8.0J」ってどんなホイール?
ひとつ例を出してみましょう。
- 18×8.0J
これは「WORK ZEAST ST1」のホイールサイズのひとつです。「18」という数字はホイールの直径(リム径)を指しています。つまり、このホイールは18インチだということです。タイヤ外径が変わらないと仮定すると、この数字が大きいほどホイールが占める面積が大きくなり(インチアップ)、この数字が小さいほどホイールが占める面積が大きくなります(インチダウン)。もちろん好みにもよりますが、一般的にホイールが大きいほどカッコいいとされているので、車好きはインチアップしたホイールを装着することが多いです。
続いて「8.0」という数字ですが、こちらはリム幅を指します。ホイールの横幅(奥行)を表していて、1.0インチ=25.4mmです。つまり、「8.0」はホイールの横幅が203.2mmあるということ。数字が大きいほどホイールは太くなり、数字が小さいとホイールは細くなります。こちらもホイールの直径(リム径)と同様、太いホイールがカッコいいとされているので、車好きは試行錯誤して愛車にできるだけ太いホイールを装着しようとするのです。
最後に「J」ですが、こちらは上記でも説明した通りですね。つまり、「8.0J」と表記されていれば、8.0=203.2mm、J=26mm(片側は13mm)なので、ホイールのリム幅は229.2mmとなります。「J」をリム幅の単位として使っている人は多いですが、「J」はフランジ形状の規格のひとつで単位ではありません。細かいですが、その使い方は厳密には間違いなのです。「1.0J」は25.4mmではありません。正しくは、25.4mmにフランジの厚み26mmをプラスした51.4mmとなります。
J数を増やすメリットとデメリット
人によっては、ホイールのリム幅のことをJ数と呼ぶこともあります。J数が増える=リム幅が太くなる、ということです。リム幅が太くなるということは、それだけホイールがワイドになるので車の迫力が増します。だからといって、J数はむやみに増やせばいいというものではありません。J数が増えるとメリットがありますが、それに伴いデメリットも増えていくのです。
メリット
まず、J数を増やす最大のメリットは見た目がカッコよくなるということ。純正ホイールはフェンダーよりも内側に入っていますが、J数を増やすことでフェンダーとホイールがツライチになりやすいです。足元がマッシブになって迫力が増すので、ドレスアップには効果的。J数を増やすということは、基本的にはタイヤも太いものを装着しますよね。タイヤがワイドになると、グリップ力が増してコーナリング性能の向上に期待できます。さらに、直進安定性の向上も期待できます。
デメリット
J数が増えることによるデメリットは乗り心地や静粛性の悪化です。タイヤが地面に設置する面積が増えるため、転がり抵抗が増し、このようなデメリットを招いてしまいます。また、J数が増えるということはそれだけホイールが大きくなって重量が増えます。加速性能や燃費性能の悪化はほぼ確実です。J数を増やすメリットとして直進安定性が増すことを挙げましたが、路面の状況が悪い場合はそれが裏目に出ることもあります。
わだちなどにはハンドルを取られやすくなってしまいがちです。J数を増やしたい人の多くはタイヤを引っ張りたいという気持ちがあると思います。推奨するJ数よりも大きなJ数のホイールを装着したタイヤのことを引っ張りタイヤと言いますが、引っ張りタイヤもドレスアップには効果的です。しかし、空気圧を高めに管理するなどタイヤマネジメントが必須のうえ、闇雲に引っ張りすぎると走行中にタイヤが外れてしまったり、タイヤがバーストしてしまったりする恐れがあります。
他人を巻き込む可能性もあるので、タイヤを闇雲に引っ張るのはおすすめしません。
まとめ
ホイールの「J」について、しっかりと理解することができましたか?足回りをカッコよくキメたいなら、「J」についてしっかりと知識を蓄える必要があります。
知識が伴っていないにもかかわらずホイールを購入してしまうと、いざ装着しようと思ったらフェンダーに収まらなかった、なんてこともよくある話です。自分でしっかりと知識を蓄えるか、きちんとしたショップでホイール選びをすることが大切だと思います。また、ホイールのリム幅(J数)を太くしたい人は、記事後半に記載したメリット・デメリットを熟知したうえでホイールを交換しましょう。