2018年10月18日 (更新:2018年10月18日)
車の塗装をDIY!愛車の色を塗り替えよう。
プロに依頼すると数十万円かかる愛車のオールペイント(オールペン)・全塗装。DIYでも車の全塗装は出来るんです!愛車の色あせが気になる、世界にひとつだけの愛車を作りたい、自分の手でイメチェンさせたい、出来るだけ費用を抑えたいといった希望を叶えられるDIYでの全塗装。その方法をご紹介します!
車の塗装の種類紹介
愛車を自分で塗装する方法は大きく分けて2つ。
缶スプレーを使用する方法と、スプレーガン(エアブラシ)を使用する方法の2つです。
まずはそれぞれの特徴からご紹介します。
缶スプレーで塗装する場合のメリット・デメリット
気軽に購入でき、挑戦しやすい缶スプレーでの塗装。
そのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- カー用品店やホームセンターで材料がそろう
- 自宅の駐車場などで作業が出来る
- 塗料を混ぜるなどの工程が不要
デメリット
- ムラになりやすい
- 指が異常に疲れる
- 材料代が高くつく
缶スプレーの1本の価格はそれほど高価ではありませんが、車全体に十分な塗料を吹き付けるための本数をそろえると結構な金額になります。
また、下地となるプラサフ、カラー塗料、クリアのすべてをスプレー缶にすると、すべて指先で押しながら吹いていくので、尋常じゃないほど指が疲れます。
手に力が入らなくなってくるほどの大変な作業です。
作業人数が少ないほど、缶スプレーでの全塗装は指先・握力の体力勝負の作業となります。
エアブラシ、スプレーガンで塗装する場合のメリット・デメリット
少し敷居が高く感じるエアブラシ・スプレーガンでの塗装ですが、設備なども準備できる場合にはおすすめのアイテムとなります。
エアブラシ・スプレーガンでの作業のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- コンプレッサーを使用するので力があまり要らない
- 塗料を均一に吹き付けやすい
- スプレー缶よりも塗料そのものの費用を抑えられる
デメリット
- エアブラシ・スプレーガン本体の初期投資も必要
- 塗料は自分で調合する必要がある
エアブラシで使用する塗料は、自分で硬化剤との調合が必要になります。
ですが、スプレー缶と違い様々な塗料を混ぜ合わせて自分の好きな色を作り出したり、ラメフレークを混ぜるなどして個性的なカラーにすることが出来るので、「ほかの車種の純正色というのもつまらない」という方にはこちらのほうがおすすめです。
設備費用が必要になりますが、屋外での塗装よりもガレージを借りて作業するほうが効率も仕上がりもよくなりますので、プロに任せるよりも安く・缶スプレーをそろえるよりも高い予算での作業を検討できるのでしたらぜひ挑戦していただきたいと思います。
スプレー以外の方法で全塗装はできる?
スプレー以外の方法でも愛車の全塗装は可能です。
今回はご紹介程度に留めておきますが、以下のような方法でも塗装ができます。
刷毛・ローラー塗装
ペンキを塗るようなイメージで、車体用の水性塗料を刷毛やローラーを使って塗っていく塗装方法です。
ツヤのないマットな仕上がりになるので、レトロな雰囲気やミリタリーテイストに仕上げる時にはもってこいの塗装方法となります。
ラッピング
塗装ではなく、車体をフィルムで覆ってしまうラッピングという方法もあります。
DIYで施工するにはかなりの技術がないと気泡やシワだらけになってしまいますが、プロに依頼する場合は全塗装よりも安価で、飽きたら剥がせばもとどおりにできるというメリットがあります。
缶スプレーで塗装する場合の手順紹介!
それでは、缶スプレーを使用して愛車を全塗装していく手順をご紹介していきましょう。
必要な道具と手順の紹介の前に、塗装をする際の注意点からご案内します。
缶スプレー塗装時の注意点
湿度が低く、風のない曇りの日がおすすめ!
缶スプレーの塗料は、湿気の多い日は乾きづらくなります。
雨の日はもちろんですが、湿気の高い梅雨時期などはなるべく避けましょう。
また、日差しの強い日は、車体が高温になり塗料の乾きが早くなる分、ムラになりやすくなります。
風の強い日は塗料が風に飛ばされてしまい、塗りたい部分に十分に塗料がのらず、汚れて欲しくない周辺に塗料が飛び散ってしまいますので特に注意が必要です。
冬でも塗装は可能ですが、気温が低く乾燥に時間がかかるので、仕上がるまでに2週間前後かかることを考慮して段取りをしておく必要が出てきます。
塗装ができるガレージをレンタルできる場合には数日間借りておき、湿気や雨風にさらされない環境を作ると仕上がりも良くなります。
屋外での作業になる場合は週間天気予報をしっかりとチェックしておきましょう。
用意するもの
- 耐水ペーパー(320番、600番、1000番、1500番、2000番)
- シリコンオフ
- マスキングテープ
- マスキングシート
- 新聞紙
- コンパウンドセット
- サフェーサー(プラサフ)
- ラッカースプレー・ウレタン塗料スプレー
- ウレタンクリアスプレー
手順
- ガラス面やライト類、窓枠の樹脂部分などの傷つけたくない部分をマスキングして覆う
- 車体全体を320番の耐水ペーパーで磨き、塗装表面を粗くする
- さらに車体全体を600番の耐水ペーパーで磨き滑らかにする
- 全体を軽く水洗いして削りカスを洗い流し、シリコンオフで丁寧に脱脂する
- プラサフを薄く塗り重ね下地を作っていく
- プラサフを乾燥させ、1000番の耐水ペーパーで表面を滑らかにする
- カラー塗料を少しずつ塗り重ねる(一度に大量に吹き付けるとムラや液垂れの原因になるので注意)
- カラー塗料を乾燥させ、1500番の耐水ペーパーで磨く
- ウレタンクリアを少しずつ塗り重ねる(ツヤが出るように意識して3〜4回)
- クリアが乾燥・硬化したら2000番の耐水ペーパーで磨き、さらに液体コンパウンドの仕上げ用と鏡面用で磨き上げる
- 表面が滑らかで光沢が出たら完成
エアブラシで塗装する場合の手順紹介!
エアブラシ・スプレーガンでの塗装の場合は、原則としてレンタルガレージを利用するようにしましょう。
缶スプレーよりもウレタン塗料に含まれる有毒物質が出やすく、飛散するスプレーダストの量も多くなります。
周りへの塗料の付着や、作業環境を整える上でも、基本的には塗装に使用できるガレージを数日間借りて作業を行うことがおすすめです。
また、有毒物質が出やすいことや、塗料の除去などにシンナーを使用するので防毒マスクを装着し、火気厳禁で作業を行いましょう。
塗装しながら、まともな換気もせずにタバコに火をつけて一服休憩などしないでくださいね。
用意するもの
- スプレーガン
- コンプレッサー
- エアホース
- エアーダスター
- プラサフ
- 2液型ウレタン塗料
- ウレタンクリア
- 計り
- 調色カップ
- 耐水ペーパー(320番、600番、1000番、1500番、2000番)
- シリコンオフ
- マスキングテープ
- マスキングシート
- 新聞紙
- コンパウンドセット
手順
- ガラス面やライト類、窓枠の樹脂部分などの傷つけたくない部分をマスキングして覆う
- 車体全体を320番の耐水ペーパーで磨き、塗装表面を粗くする
- さらに車体全体を600番の耐水ペーパーで磨き滑らかにする
- コンプレッサー・スプレーガンを準備し、塗料を調合する
- 全体を軽く水洗いして削りカスを洗い流し、シリコンオフで丁寧に脱脂する
- プラサフを薄く塗り重ね下地を作っていく
- プラサフを乾燥させ、1000番の耐水ペーパーで表面を滑らかにする
- カラー塗料を少しずつ塗り重ねる(一度に大量に吹き付けるとムラや液垂れの原因になるので注意)
- カラー塗料を乾燥させ、1500番の耐水ペーパーで磨く
- ウレタンクリアを少しずつ塗り重ねる(ツヤが出るように意識して3〜4回)
- クリアが乾燥・硬化したら2000番の耐水ペーパーで磨き、さらに液体コンパウンドの仕上げ用と鏡面用で磨き上げる
- 表面が滑らかで光沢が出たら完成
缶スプレー・スプレーガン共通の注意点
全塗装を行う際は、外せるパーツはできる限り外し、パーツごとに塗装をしていくことがベストとなります。
全部ついたままでも塗装はできますが、隙間から元の色が見えてしまったり、ライトなどに塗料がついてしまったりということがありえます。
最低限、フロントバンパー・リアバンパー・ヘッドライト・テールランプは取り外して作業を行うと良いでしょう。
まとめ
缶スプレー・スプレーガンでの塗装方法についてご紹介しました。
塗装の大まかな流れは基本的に同じなので、塗装の痛みや傷の修理などでも同様の流れになります。
覚えておくといざという時に役に立ちますので、「もしかしたら塗装する時がくるかも」という方は流れを把握しておきましょう。
そして世界に一台だけのオリジナルの愛車を全塗装で作り上げてくださいね。