2018年07月09日 (更新:2024年05月16日)
ハブボルトが折れた!折れた時の対処方法と原因、交換方法を解説!
車のトラブルのひとつとしてタイヤのボトルの破損があります。この記事では、タイヤのボルトが折れる理由はどのような物があるのか、またタイヤのボトルが折れてしまった時の対処方法などについての情報をご紹介します。
ハブボルトが折れたときの対処法
外出先で気が付いた場合
走っている時の聞き慣れない音や、たまたまホイールを見て気づいたときは、次のように対処しましょう。
当然ですが、ハブボルトが折れている状態での走行はNG。大変危険ですので短距離でも絶対に走行してはいけません。
一般道路の場合
自分がいる場所のすぐそばにカー用品店やディーラー、ガソリンスタンド、修理工場がある場合は、車を停めたままにして徒歩でお店へ向かい、スタッフの方へ話をしてみましょう。整備士の方が誘導などを行ってくれるので、指示に従います。そのまま修理をお願いしましょう。
近くそのようなお店が見当たらない場合は、加入している任意保険の窓口やJAFへ連絡し、ロードサービスの手配をお願いしましょう。
高速道路の場合
高速道路上のサービスエリアで気づいた場合は、ガソリンスタンドがあればそこに相談してみましょう。無い場合は加入している任意保険の窓口やJAFへ連絡し、ロードサービスの手配を行います。
高速を降りてから、という考えは絶対にNGです。
自宅で気が付いた場合
自宅で気が付いた場合や整備中に折れた場合は、近所のカーショップなどに連絡し指示を仰ぎましょう。近くだからと自走で向かうのはNGです。
ハブボルトが折れる原因
ハブボルトがあまり折れるものではありませんが、ホイール脱着時にていねいに作業しなかったり、降雪地帯では折れる可能性がグッと高まります。
ナットの締めすぎ
ハブボルト折れの原因でもっとも多いのが、ナットの締めすぎ。ホイールを装着する時にナットを締めますが、締めるときに必要以上の強さで締めてしまうと、ハブボルトが伸び、最終的にはちぎれてしまいます。
ホイール取り付け時の清掃不足
ホイールをハブに取り付けるとき、ハブとホイールが合わさる面に異物が挟まれていると、ハブボルトに過度の負荷がかかり、ハブボルトの曲がりや折れにつながります。
サビて細くなっていた
ハブボルトは路面に近く、特に降雪地帯では融雪剤の影響でサビが発生しやすい部品です。ボルトは錆びるとどんどん細くなっていくため、ナットを締めたりしたときに突然ポッキリと折れてしまうケースがあります。
また、ナットが錆びてボルトとくっついてしまうことで、ナットをゆるめる時にボルトが離れず、ポキっと折れてしまうこともあります。
ハブボルトを交換する注意点と工賃の目安
どんなにケアをしていたとしてもホイールのボルトが折れてしまう確率をゼロにする事はできません。ハブボルトが折れてしまった時の対処法や注意点、工賃などをご紹介します。
他のハブボルトも同時交換が推奨
ハブボルトが折れてしまった場合には、他のボルトも不具合が出ている可能性があります。そのまま運転するのではなく、必ず他のボルトが破損していないかどうかをチェックするようにします。
これは破損したボルトのホイールだけでなく、必ず4本の各ホイールすべてのハブボルトをチェックしてください。
工賃の目安
ハブボルトの修理代金はディーラーか整備工場、車そのものによって金額は変わってきますが、下記くらいが相場になっています。ボルトだけでなく他の部分も修理が必要な場合には、更に上乗せされます。
オートバックスなど | ディーラー | |
---|---|---|
工賃 | 5,000円~ | 8,000円~ |
ハブボルト代 | 1本あたり500円~ | 1本あたり400円~ |
ハブボルトの交換方法
ハブボルトを交換する作業ではブレーキ関係やハブまわりの部品を取り外すため、ひとつのミスで重大な事故に直結します。自動車整備の熟練者でない限りは専門店にお願いしましょう。
1.ブレーキまわりを取り外す
ジャッキアップしてタイヤを取り外し、ブレーキキャリパーとブレーキローター、ドラム車はブレーキドラムを外します。
2.ハブボルトを打ち抜く
ハンマーでハブボルトを叩き、ハブからハブボルトを抜いていきます。奥へ飛び出たハブボルトが他の部品に当たらないよう、裏側にスペースがある位置に回転させてから打ち抜いていきます。
一度に全て抜くのではなく数本ずつ新品へ交換していくのがコツ。新しいハブボルトを圧入する時に、まだ取り外していない古いハブボルトが役立ちます。
3.ハブボルトを差し込む
打ち抜いた古いハブボルトを抜き取り、ハブの裏から新しいハブボルトを通します。
このとき、ハブボルトの根元にあるスプライン(縦溝のギザギザ)をハブ側のスプラインに合わせ、グッと差し込みましょう。手の力ではほとんど入らないため、軽く固定されればOKです。
4.ハブボルトを圧入する
ハブボルトに厚いワッシャーを数枚通し、その上から貫通ホイールナットを逆向きにねじ込んで締め付け、ハブボルトをネジの力で手前に引き込みます。
ハブの裏側を確認し、ボルトが最後まで引き込めていれば圧入完了です。
※ワッシャーなどを挟まずに締め付けると、回転するナットでハブが削れ、ホイールがガタついてしまいます。面倒でも必ず挟むようにしましょう。
ナットを回す時にハブが回ってしまうときは、ハブに木材などを噛ませて固定するのがオススメ。まだ交換していない古いハブボルトに棒を噛ませて回りどめにする方法もあります。
5.ブレーキを取り付ける
最後にブレーキローターやブレーキキャリパーを取り付ければハブボルトの打ち替えは完了です。ホイールを装着してナットを締め付け、規定トルクで締まること、ブレーキがしっかりと効くことを確認します。
国内自動車メーカーのハブボルトの規格
ハブボルトのボルト径やピッチ、スプライン径は自動車メーカーごとや車種ごとに異なっており、これらはおおよそ次のようになっています。
同じメーカーや車種でも、年式により使われているハブボルトの規格が異なる場合もありますので、可能な限り整備工場やカー用品店など専門のお店にお任せしましょう。
自動車メーカー | ネジサイズ |
---|---|
トヨタ・ホンダ・ミツビシ・マツダ・ダイハツ | M12×P1.5 |
ニッサン・スバル・スズキ | M12×P1.25 |
トヨタ ランドクルーザーレクサス LS系 LC系ホンダ レジェンド KB系 ホンダ シビックタイプR FK/2 FK/8日産 GTーR NISMO | M14×P1.5 |
旧規格軽自動車・旧ホンダ・旧ミツビシ | M10×P1.5 |
旧規格軽自動車・旧スズキ・旧ダイハツ・旧スバル・旧マツダ | M10×P1.25 |
おすすめの自動車用ハブボルト3選
一見すると同じように見えるハブボルトですが、やはり純正相当品を購入するのがベター。足回りの重要なパーツですのでしっかりとした品質のハブボルトを選ぶようにしましょう。
M12×P1.5
M12×P1.25
M14×P1.5
まとめ
ハブボルトはホイールの交換等を行わない限りあまり交換することが無い部品ではありますが、ホイールとホイールハブをつなぐ重要な部品でもあります。また劣化しているのがわかりにくいパーツになっているので車検時のチェックで十分な場合がほとんどです。
ただし、毎年スタッドレスタイヤへの交換が必要な地域などでは、交換の頻度もことなるためDIYで交換する方も多くいます。そんな方はタイヤ交換の際には是非ハブボルトの状態もチェックして見てください。