2018年07月13日
オデッセイ(RB3/4型)の情報を編集部が徹底的に紹介します!グレード別スペック、他車比較、カスタム例と、RB3/4オデッセイ情報を網羅します!
ホンダのベストセラーミニバン、オデッセイ。そのオデッセイの中でも4代目となるのがRB3/4型オデッセイです。この記事では、RB3/4型オデッセイについて、グレード、他車比較、カスタム事例まで徹底解説します!
オデッセイ(RB3/4型)の基本情報
ホンダのベストセラーミニバン、オデッセイが4代目にモデルチェンジしたのは2008年のこと。
ステーションワゴンのような思い切ったロールーフスタイルを採用し、ヒットモデルとなった先代(RB1/2型)のコンセプトを継承しながら熟成させて生み出されたRB3/4オデッセイは、特にその高い走行性能を多くの評論家やユーザーから評価されました。
RB3/4オデッセイの持ち味はなんと言ってもやはりそのロールーフスタイルでしょう。当時のホンダの「低床・低重心」というミニバン設計コンセプトのもと生み出されたこのスタイルは、見た目の流麗さはもちろん、クラストップの運動性能ももたらしました。また、パワートレインもアコード等で定評のあったK24A型DOHC i-VTECエンジンを採用し、力強い走りを実現しています。
また、先代よりもさらなる高級化が進められ、車両の挙動の乱れを安定方向へ修正する「モーションアダプティブEPS」や、カメラにより死角を減らし駐車などをアシストする「マルチビューカメラシステム」など各種新技術が導入されたのもこの代です。
オデッセイ(RB3/4型)のグレード&スペック
RB3/4型オデッセイには大きく分けて2種類のバリエーションが用意されています。この項ではコオの2種類のバリエーションについて紹介します。
標準モデル(M、L、Liなど)
RB3/4型オデッセイの中でもラグジュアリーなキャラクターを持つのがM、L、Liなどの標準グレードです。
標準車にはFF、4WDの2種類の駆動方式(それぞれ型式はRB3、RB4)型が用意され、FF車にはエンジン・CVT・エアコンの制御を燃費重視にする「ECON」ボタンが装備されています。
エアロレスの大人しめな外装が特徴の標準グレードですが、2009年9月の改良で追加された「エアロパッケージ」装着車の外装はスポーティグレードのアブソルート(後述)とほぼ同じになるなど、一口に「標準モデル」と言っても様々なニーズに応えられるようグレード展開がされています。
アブソルート
2代目から続くオデッセイ伝統のスポーティグレードがアブソルートです。アブソルートにも標準モデルと同様FFと4WDの2種類の駆動方式が用意されました。
アブソルートの外装をのぞく標準モデルとの一番の違いはエンジンです。形式こそ同じながらハイオクガソリン指定とし、圧縮比をアップ、そして吸排気系にも変更を加えたK24Aエンジンは、標準モデルから33PS増、そして先代RB1/2型アブソルートから6PS増となる206PSを発揮します。また、それに組み合わされるトランスミッションも、標準モデル(FF車のみ)が採用するCVTよりもスポーティな5速ATが採用されています。
また、足回りの変更やボディ剛性アップなど、パワートレイン以外の部分にもよりスポーティな味付けがなされ、アブソルートはそのルックスにふさわしいスポーツワゴン顔負けの走行性能を持っています。
オデッセイ(RB3/4型)とマークXジオの比較
「3ナンバーボディでロールーフ、そしてややスポーティ」という他にあまりないキャラクターを持ったクルマであるRB3/4型オデッセイ。そんなオデッセイと、国産車で唯一近いパッケージをしているのがトヨタのマークXジオです。この項ではジオとの比較を通し、オデッセイの個性を分析していきます。
外装-スポーティなオデッセイ、クリーンなジオ
近い外寸(厳密にはオデッセイの方が全長・全幅ともに少しだけ大きい)を持ち、同じように3列シートを採用した2台ですが、外装の印象はかなり違います。
オデッセイは先代RB1/2型のロールーフフォルムをさらに熟成させ、アブソルートだけでなく標準車も見るからにロー&ワイドでスポーティなルックスに仕上げられています。ランプ類など各部のデザインも精悍な印象です。
一方、ジオで印象的なのはそのクリーンなデザインです。タマゴ型のワンモーションフォルムを目指したシルエットは、スポーティな雰囲気は薄いですが先進的な印象を漂わせています。また、「マークX」の名前が与えられているだけあって、エアログレードの「エアリアル」も含めてメッキグリルなどどちらかというと高級車のような加飾が施されています。
寸法は近くても、それぞれに与えられたキャラクターに合わせ、両者はかなり違う印象のクルマに仕上がっているのです。
内装-デザインのオデッセイ、さすがは「マークX」なジオ
内装に目を移すと、オデッセイは外装同様、好評だった先代のデザインを継承し、ナビ画面の処理などさらになめらかに、美しく処理し直してデザインされています。ドライバーの近くに配置されたシフトノブなど、使い勝手も良さそうですね。
ジオはどうでしょうか。デザイン自体は非常にコンベンショナルであまり気をてらった部分はないジオですが、注目すべきなのはその質感の高さです。「マークX」の名を持ち、やや高年齢のユーザーを販売ターゲットに見据えたモデルということもあり、その質感の高さや細かい部分の演出は一歩先を行くものがあります。
外装同様、両者のキャラクターの違いは内装にも現れていますね。
メカニズム-正常進化のオデッセイ、幅広いバリエーションのジオ
中身も見ていきましょう。
オデッセイは、内外装のような目に見える部分と同様、中身も先代のキープコンセプトです。エンジンはハイオク仕様とレギュラー仕様の2種類はあるものの、基本的には先代から引き継いだK24A型エンジン一機種のみを採用し、それに組み合わされるCVTや5速MT、またそれを支えるシャーシも、評価の高かった先代のものをさらに熟成させたものが用いられています。
一方、ジオはオーリスやブレイド、プリウス等に採用されていた新MCプラットフォームを採用し、エンジンは2.4リッター直4の2AZ-FE型と3.5リッターV6の2GR-FE型の二機種が用意され、それぞれCVTと6速ATが組み合わされます。また、メカニズム面からは少し離れますが、ジオには3列目シートを廃した5人乗り仕様も用意されていました。
キープコンセプトでバリエーションもやや絞られたオデッセイと、目新しいものが多く選択肢も豊富なジオ。こう見ると一見ジオに圧倒的な優位があるように見えますが、それだけオデッセイのメカはきちんと熟成されていると見ることもできます。
まとめ
スペックだけを見ると同じようなクルマに見えてしまうオデッセイとジオですが、比較してみるとこのようにかなりキャラクターの異なった2台であることが分かります。
かたや熟成されたメカを持つ大型スポーティミニバン、こなた高年齢ユーザーを狙った仕立てが良く落ち着いた雰囲気の3列シートクルーザー。
スポーティさや若々しさを求めるユーザーにはオデッセイ、ゆったりと移動を楽しみたいユーザーにはジオが向いていると言えるでしょう。
オデッセイ(RB3/4型)のカスタム紹介
最後に、CARTUNEに投稿されているRB3/4型オデッセイオーナーの方々のカスタム例をご紹介します。
かなチンさんのオデッセイ
特にフロントグリルが印象的な無限のフルエアロを、通常は塗り分けられるグリル下部のパネルを他の部分と同色にするなどアレンジした上で装着したかなチンさんのオデッセイ。ユーロナンバープレート等の小物によりヨーロピアンな雰囲気を醸し出しています。普通のファミリーミニバンとは一線を画す、スタイリッシュでスポーティなオデッセイのキャラクターを、他にない形で際立たせたカスタムと言えるでしょう。
DBA@TUNさんのオデッセイ
DBA@TUNさんのオデッセイで印象的なのは、なんといってもサイドのピンストライプでしょう。これがあることでボディサイドののっぺり感がなくなり、また伸びやかなボディラインが強調されているのです。控えめなエアロパーツやブラックアウトされたグリルと合間って、非常にクールな雰囲気に仕上がっている一台です。
わじゅんさんのオデッセイ
大迫力のブリスターフェンダーと大胆に寝かされたキャンバーにより、「こんなオデッセイ見たことない!」と誰もが思うであろう大胆な佇まいを見せるわじゅんさんのオデッセイ。なんとこのブリスターフェンダーはワンオフで製作されたものだそうで、製作途中の写真もCARTUNEに投稿されています。わじゅんさんはこのRB3の前にRB1のオデッセイも所有されていたそうで、並々ならぬオデッセイ愛が伝わってきますね。
タケさんのオデッセイ
エアロパーツ等は基本ノーマルながら、ホイールチョイスやフロントグリルのブラックアウトなどの純正+αなカスタムで魅せているのがタケさんのオデッセイです。オデッセイの持つ流麗で伸びやかなフォルムを最大限活かしてシックに仕上げられており、派手ではないですが確実な存在感のある一台となっています。
終わりに
以上のように、RB3/4型オデッセイは、3列シートを備えるミニバンでありながら、ミニバンらしからぬ流麗なルックスと熱い走りを持った、「ミニバン」や「ファミリーカー」という枠を超えてドライブやカスタムを楽しめるクルマです。
ただのファミリーカーではない、所有する人の心を熱くするミニバン、それがRB3/4型オデッセイなのです。