2019年09月01日 (更新:2024年08月07日)
牽引フックの役割や装着時の注意点を徹底解説!
街中でバンパーにレーシングカーのような牽引フックを付けている車を見たことはありませんか?またサーキット走行の際に牽引フックが必要という話を聞いたことがある方も多いかもしれません。今回はそんな牽引フックについて解説します。
そもそも牽引フックとは?
牽引フックとは、その名の通り車を牽引する場合に牽引ロープを引っ掛けるフックのことで、基本的にすべての車に最初から取り付けられています。また、サーキット走行などの際にはいざという時すぐに車体を牽引できるよう目立つ場所に牽引フックが取り付けられている必要があるため、バンパーなどに純正のものとは異なる牽引フックを後付けします。今回の記事では主に後者について解説します。
牽引フックの種類
牽引フックには以下のように様々な種類が存在します。
純正で装備されている牽引フック
一般に販売されていれる車には必ず装備されているもので、フロントバンパーに空いている穴からネジのように差し込むネジ式が主流です。また、少し旧式の車になると最初からフレームに直接溶接されているものもあります。また、近年の車でもリアの牽引フックはフレームに溶接されているものが大半です。
三角停止表示板やL字レンチ、ジャッキなどと同様にいざという時のために必ず車に載せておきたいアイテムの一つです。
金属製の牽引フック
スチールやアルミなどの金属製の丸い牽引フックで、競技用パーツやドレスアップパーツとしての牽引フックの主流となっているのがこのタイプのものです。ほとんどの場合、フロントの牽引フックは上記の純正牽引フックの取り付け穴を利用して純正フックと同じように取り付け、リアのフックはフレームに溶接されている純正フックにボルト等を利用して固定します。
また、フック部分が揺れてボディに当たってしまうことを防止するためにフック部分とロッド部分にロッキングボールロックが入っているボールロック式のものもあります。さらに、フレームに直接穴を開けて取り付けるタイプのフックも存在します。こちらは取り付けにかなりの手間がかかりますが、比較的軽量で好きな場所に取り付けることができます。
ベルト式の牽引フック
「トーイングストラップ」とも呼ばれる、繊維製の牽引フックです。繊維製なので、軽量でボディを傷つける心配も少なく、また使わない場合には輪ゴムなどでまとめておくこともできるという優れものです。
牽引フックのメリット
牽引フックは小さなパーツですが、派手な色も多く、それ一つで印象を大きく変えることができるため、手軽にレーシングカー風のドレスアップを行うのに最適なパーツです。色も豊富で、様々なブランドのロゴが入っているものも多いので選ぶ楽しみもあります。
また、故障やクラッシュの際などいざという時に非常に重宝するアイテムですので、公式戦などに出ないという方もサーキット走行等スポーティな走りを楽しむ際には装備しておくに越したことはないでしょう。
牽引フックのデメリット・注意点
牽引フックの車検対応について
牽引フックはどうしても車体から飛び出してしまうパーツですので、車検対応には注意が必要です。具体的には車体の全長、つまり前後バンパーの先端から飛び出すような長さのフックは保安基準不適合となってしまうため、車検不合格となってしまいます。
フックの部分だけ倒れる可倒式のフックであれば飛び出さない場合がほとんどですが、不安な場合は牽引フックを製造するメーカーに問い合わせるか、実際に愛車にフックを取り付けてみて確認しましょう。
また、車検に適合する長さのものでも特に金属製のものの場合は、歩行者などと接触した際にフックをつけていない場合よりも相手を傷つけやすくなってしまうため、公道での使用には注意しましょう。
牽引フックの選び方について
市販されている牽引フックには、きちんと強度の確保された競技用とそうでないドレスアップ用のものがあり、後者を牽引に使うと、フックが破損し牽引する車を傷つけてしまうなど思わぬ被害を招いてしまいます。
競技に使う場合には競技用のフックを選ぶのはもちろん、ドレスアップ用のフックを牽引に使用しないように気をつけましょう。また競技用のフックを選ぶ場合は大会などの主催者が指定したものを選ばなければならない場合も多いので気をつけて選びましょう。
牽引フックはこまめに手入れを
汚れが溜まりやすくなるというのもデメリットのひとつです。特にベルト式のフックでは雨風にさらされると繊維の間に汚れが溜まってしまうためきれいに保つためにはこまめな手入れが必要です。また、金属製の牽引フックでも穴の部分に汚れが溜まりやすくなるため、ベルト式ほどではありませんがやや手間がかかってしまいます。
しっかりとした製品を選びたい
牽引フックは手軽なドレスアップパーツであり、またいざという時に非常に役に立つパーツですが、使用する際には非常に大きな力のかかる重要なパーツでもあります。
読者の皆さんも自分の用途に合わせて最適な種類の牽引フックを選び、サーキット走行やドレスアップを楽しみましょう。