2019年02月11日 (更新:2020年07月01日)
サーキットデビューの必需品!サーキット走行経験者がレーシンググローブの選び方の極意を伝達!
レーシンググローブってどんなものかご存知ですか?普通の手袋と何が違うの?どうして必要なの?サイズやタイプは?という疑問について解説していきます!選び方についても解説しているので、これからサーキットに行ってみたいという人は必見です!
レーシンググローブって?
レーシンググローブとは、その名の通りにレースやサーキットで使うためのグローブです。一般的な手袋や作業用手袋とレーシンググローブは異なり、車を走らせるために必要な動作をやりやすくする効果があります。
また、多くのサーキットではレーシンググローブの装着を義務付けており、レーシンググローブでなければ走ることのできない走行会もあったりします。一般的に、レーシンググローブと呼ばれる手袋は、(1)手首を含めて、手全体が覆われる(指抜きでない)、(2)革製、もしくは難燃性の素材を使っている、の条件を満たしているものがほとんどです。
この条件に加えて、各メーカーが趣向を凝らし、車を運転する上でより操作しやすいように日々進化を遂げています。
レーシンググローブの効果
では、具体的にどんな効果があるかを見ていきましょう。
レーシンググローブのすべり止め効果
これは一番実感できる効果ではないでしょうか。多くのレーシンググローブは素材に革や難燃性の素材を使っています。スエード調のものも多く、ハンドルもスエード調に変えてあると繊維同士が密着するので非常に良くグリップしたりします。
またすべり止めの素材が足されているとやはりグリップが増すので、スピードを出した状態で正確な操作をするのに効果を発揮してくれます。ドリフトやジムカーナでサイドブレーキを使う時にも、力強く引くことができますね。
レーシンググローブの怪我の防止効果
最初に説明したように、レーシンググローブは一般的に手全体を覆う作りがなされています。そのため走行中にクラッシュして、ガラスや車の破片が飛んできたとしてもレーシンググローブをつけていれば安心です。
また、レーシンググローブは難燃性なので車輌火災が発生しても怪我をするリスクは大幅に減らせます。それに加えて、強くハンドルを回すと出来てしまうマメや擦り傷から手のひらを守ってくれるのでスポーツ走行では、レーシンググローブは必須と言ってもいいでしょう。
他の手袋と何が違うの?
サーキットでスポーツ走行をするのであれば、レーシンググローブでなければならない理由があります。それはずばり、何よりも「安全」のためです。
例えば、一般的なホームセンターで売っているゴム製の軍手と比べてみましょう。レーシンググローブと同じように、手を守ってくれますしグリップ感もありますよね。
ですがほとんどの軍手は手首がむき出しになってしまいます。軽いキズであればいいですが、割れたガラスで手首をざっくりと切ってしまったらと思うとゾッとしますよね。
更に、レーシンググローブでないグローブは、火災が起きればゴムは溶けて皮膚に張り付いてきます。車外に出ても、溶けて熱を持ったゴムがまだ張り付いていて・・・という事故も起きないとは言い切れません。
普通の軍手でも車で起きるリスクを避けきれるとは言えないでしょう。だからこそ、サーキットで車を楽しむ時にレーシンググローブがあると良いんですね。
モータースポーツはあくまでスポーツですから、怪我をしては面白くありません。また、バイクにも勿論レーシンググローブは存在しています。
このグローブをクルマにも使えないの?という話もよく聞くのですが、基本的に使わないほうがいいでしょう。
バイク用の物はライダーが投げ出された時に地面と手が擦れてしまうので、手の甲の部分に専用のプロテクターが付いています。
加えて、車のレーシンググローブと比べてバイクのレーシンググローブは厚く作られています。そのためクルマのハンドルを握る時に感触が伝わりにくく、また思ったように手が動かないということがあります。
ちなみに、公道を普通に運転する場合にはレーシンググローブの効果を重視する必要はありません。法定速度で走っていればレーシンググローブがあって良かった!という状態にはならないはず。
普通の手袋でも、滑り止めや手の保護という効果は同じですから、ご自分の肌や用途に合わせた手袋を使ってください。
レーシンググローブの選び方
ここまでで興味を持ってくださった方は、是非サーキットに向けてグローブを購入してみてください。では、どんなレーシンググローブを選んだらよいでしょうか。レーシンググローブを選ぶ時に見ておきたい点について説明します。
レーシンググローブのサイズ
サイズはとても重要です。小さすぎるものは手が入りませんし、ぶかぶかだと操作の邪魔になってしまいます。なので自分に合うサイズをまずは知りましょう。
どのサイズを選べば良いか、ということですが、メーカーや販売店のHPを見てみると手のひらの外周(手囲い)を測ったサイズを参考にすると良いということです。
実際に手につけてみると、意外に余裕があると感じるかもしれません。これは安全面から必要な隙間で、きつすぎると何かが当たった時に手を傷つけてしまう危険があるためです。
なので基本的に適正サイズで合わせれば間違いはないのですが、多少異なるサイズの物を選ぶこともできます。フィット感が欲しければ適正サイズより少し小さめ、耐久レース等で長時間使用したり、手にストレスをかけたくない場合は適正サイズかそれより少し大きいものを選ぶのも良いですね。
レーシンググローブの縫い目
手のひら側と手の甲側とをつなぎ合わせる結び目が、グローブの内側にあるか(内縫い)、外側にあるか(外縫い)の違いについてです。
これも走りやすさに関わることなので説明します。内縫いの場合、グローブの内側に縫い目があるので操作をしている時に手や指に当たることがあります。
たまにであればいいですが、ずっと擦れていると痛くて操作ができないということにもなりかねません。外縫いでは縫い目が外側なので手に当たることは無いのですが、縫い目で操作がしづらかったり、縫い目がどこかに引っかかってしまうことがあります。
内縫いも外縫いも、どちらが良いというものではありません。ご自分の走り方に合わせて選びましょう。
レーシンググローブの素材
素材はこれまでにも説明してありますが、何よりも燃えないことが大切です。その前提を踏まえた上で、各メーカーのこだわりが表れるのが素材の部分です。
手のひらの部分にグリップ素材が貼られていたり、擦れて破れやすい部分に革が足されていたりします。ハンドルの素材との相性や、グリップが必要な走りをするのかどうか、といった点を考えて選びましょう。
ハンドルを多く回す走り方では、強すぎるグリップは邪魔になることもあります。
レーシンググローブの規格
サーキットの走行会や、ちょっとした大会に出たい、という方であれば特に規格にこだわらなくても大丈夫です。一方で、しっかりとしたレースに出てみたい、と考えている方は規格にも目を向けましょう。
国内で開かれる大きなレースはJAF公認を受けていることが多く、そういったレースではFIA8856-2000という規格に通過したグローブを着用しなければなりません。
これは安全性、耐火性といった面から一定の基準を超えたことを証明するものです。レースに出る直前にグローブを買い直すよりも、早くから身体に馴染ませておきたいですよね。品質の面でも最高級なので、道具にこだわりがある方にも規格品はおすすめです。
レーシンググローブのデザイン
見た目もとても大切な要素です。長く使えるものですし、走りに行くときには持ち歩く物ですから、自分が好きなデザインを選びましょう。
車の色や、ご自分の好きな色を選べば愛着が湧くはずです。走る時にスーツやツナギを着る方であれば、グローブも合わせるとファッションセンスが出せるかもしれませんね。
終わりに
意外に奥の深いレーシンググローブでしたが、少しでも関心を持っていただけたでしょうか。カスタムカーにレーシンググローブが積まれていると、本気感が伝わってきますよね!グローブを既に持っている人にも、これから買ってみたいなという人にも参考になったら嬉しいです!
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