排気音が小さくなるだけじゃない!?インナーサイレンサ―の効果や取付方法などを徹底解説!

2017年11月03日 (更新:2018年05月23日)

排気音が小さくなるだけじゃない!?インナーサイレンサ―の効果や取付方法などを徹底解説!

label labelマフラー

マフラーを社外のものに交換すると、どうしても音が気になってきますよね。近所の目が怖い人は多いのではないでしょうか。また最近ではサーキットでも音量制限を設けている場所が増えました。マフラーは現在の製品のまま、音だけ少し小さくしたい。そういった方にはインナーサイレンサーがおすすめです。今回はインナーサイレンサーについて、その効果から車検対応まで、徹底解説していきたいと思います。

引用元:http://spiegel.pk.shopserve.jp/product/ie/inner_silencer.html

インナーサイレンサーとは

インナーサイレンサーとはマフラーカッター部分に装着する消音器の一種です。マフラーの出口を狭め、消音効果を高めています。多くの社外マフラーには、最初からサイレンサーを装着できるように、マフラーカッター部分に下の画像のような穴が空けられています。

引用元:https://cartune.me/notes/ovOwPMEEaq

マフラー出口の径はとても種類が多いです。インナーサイレンサーはマフラーカッターの径に合わせたものを購入しなければ装着できません。まずは自分のマフラーの径を確認し、それに合わせてインナーサイレンサーを選ぶようにしましょう。

インナーサイレンサーのメリット・デメリット

メリット

インナーサイレンサーを装着することによるメリットは、もちろん排気音が小さくなるということです。また下記に詳しく記述しましたが、平成22年3月31日以前に生産された車両であれば、ボルトオンでインナーサイレンサーを装着可能です。そのため、公道ではインナーサイレンサーを装着して走行し、サーキット等では外して走るといった楽しみ方ができます。

また、サイレンサーをつけることにより低速回転時の若干のトルクアップが望めます。ワインディング等を流す人にとっては、サイレンサーを装着することがプラスに働くかもしれません。

デメリット

インナーサイレンサーを装着した結果、得られるのはメリットだけではありません。高速の伸びは悪くなります。高回転時、排気ガスの排出量は大きくなります。しかしマフラー出口をインナーサイレンサーで狭めていることで、排気抵抗が増し、高回転のつきは悪くなります。

なぜインナーサイレンサーを装着するとトルク特性が変化するのか

上記ではメリット・デメリットを簡単に解説させていただきました。ではなぜインナーサイレンサーを装着するすると上記のように、低速トルクが上がったり、高速の抜けが悪くなるのでしょうか。

背圧の存在

背圧という言葉を聞いたことがあるでしょうか。背圧とは排気側の気体にかかる圧力のことを指します。自動車エンジンの排気ガスにもエキマニや触媒、マフラーを通して常に背圧がかかっています。背圧は、一定の力で押し出される場合、マフラーなど排気管の径が小さければ高くなり、径が大きくなると背圧は小さくなります。そのためインナーサイレンサーを装着すると、排気ガスの出口の径が小さくなるので、背圧は大きくなるといえます。

バルブオーバーラップ

インナーサイレンサーを装着すると背圧が大きくなるということはわかりましたね。ではなぜ背圧が大きくなると、低速トルクが増し、高速の伸びが悪くなるのでしょうか。ここでバルブオーバーラップというものがキーワードになってきます。

引用元:https://www.weblio.jp/content/%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97

バルブオーバーラップとは、吸気バルブと排気バルブが同時に開いている状態のことを指します。4ストロークエンジンにて、混合気の爆発後、燃焼ガスを排気している際に吸気バルブを開けることで、気体の慣性を利用し、混合気の吸気を促進します。このオーバーラップの時間が、低回転域、高回転域におけるエンジン出力を左右します。

オーバーラップの時間が長いと、高回転時、排気される気体の慣性は大きくなり、より吸気する力をより大きくすることができます。しかし低回転時には、オーバーラップの時間が長いと、燃焼室内が負圧であるということが作用し、排気ガスが燃焼室に引き戻されがちになってしまいます。これにより、排気ガスの慣性による吸気する力の促進が作用しません。また引き戻された排気ガスが混合気に混ざることにより、空燃比が変わってきます。結果、低回転時にはトルクが低くなる傾向にあります。そのため、オーバーラップの時間が長い=高回転向きということが言えます。

オーバーラップの時間が短い場合、排気ガスが燃焼室内に引き戻されることはなくなります。そのため低回転時でも安定して出力を維持することができます。しかし、高回転時、排気バルブが開いている時間が短いため、オーバーラップによる吸気効果があまり作用しません。そのためオーバーラップの時間が短い=低回転向きと言えます。

引用元:http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/0810/16/news132_2.html

背圧とオーバーラップの関係

オーバーラップの際の、排気ガスの流速は、当然ながら背圧によって変わります。背圧が小さいほど、高回転時の排気ガスの流速は速くなります。しかし低回転時には、オーバーラップによる排気ガスの逆流を促進してしまいます。背圧が大きいと高回転時の排気ガスの流速は小さくなります。けれども、低回転時には、排気ガスの出口が小さくなるため、流速を維持し、排気ガスの逆流を防ぎます。

そのため、インナーサイレンサーを装着することで背圧が高くなり、低回転時のトルクが増し、高回転時の伸びが犠牲になります。

インナーサイレンサーの効果を更にアップさせる方法

安物のインナーサイレンサーを装着した場合、マフラーとインナーサイレンサーのすき間が十分に埋められず、音があまり小さくならないといったケースが起こりうる可能性があります。そういった場合どうすればよいのでしょうか?

引用元:http://taglog1.blog.fc2.com/blog-entry-815.html?sp

上記の画像のようにグラスウールをインナーサイレンサーに巻き、針金等で固定してあげると、さらに消音効果が高まります。音が小さくならなかったという方は是非試してみてください。

注意しなければならないこととしては、グラスウールを1年に一度ほど交換する必要があるということです。グラスウールは高温に晒され続けると炭化して、消音効果を発揮しなくなります。音が大きくなってきたなと思ったら、グラスウールの交換時期です。

インナーサイレンサーの車検について

インナーサイレンサーについて、平成22年4月1日以降に生産された車両について、陸運局で車検を受ける際、完全に固定されていなければいけません。ボルト留めではなく、リベットや溶接等で完全に固定されていなければ、保安基準不適合となります。逆に平成22年3月31日以前に生産された車両については、後付け消音器(インナーサイレンサー)について完全に固定しなければいけないという規定はありません。そのためボルトオンでも大丈夫です。

JASMA(日本自動車スポーツマフラー協会)によると、平成22年4月1日以降に生産された車両は、「性能等確認済マフラー」を使用する必要があります。

引用元:http://performenzone.blogspot.jp/2015/10/jasma-twin-loop-muffler-brand-new-mugen.html

平成22年4月1日以降に生産された車両用の国産社外マフラーのほとんどは、性能等確認認証を受けています。逆に海外製の社外マフラー等を取り寄せで購入する人は注意が必要です。性能等確認認定を受けていない可能性があります。

以上のように、平成22年4月1日以降に生産された車両の場合、インナーサイレンサーを装着しなくても、性能等確認済マフラーであれば、車検に通ります。そうでない社外マフラーの場合、インナーサイレンサーをリベットや溶接留めするのはあまりおすすめできません。一度インナーサイレンサーを固定すると外すことが難しくなってしまうからです。保安基準内のマフラーの購入をおすすめします。

終わりに

いかがでしたでしょうか。インナーサイレンサーの効果や車検対応について知っていただければ幸いです。車を取り巻く環境は刻刻と変化しており、ドライバーにもコンプライアンス順守が求められています。周りの迷惑とならないような車のカスタムを楽しんでいきたいですね。

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