2021年01月04日
一度は憧れるヒールアンドトゥー!サーキット経験者がアツく解説します
アクセルを吹かしながらシフトダウンするマニュアル車を見たことがありませんか? あれは、目立ちたいからやっているだけでなく、ちゃんとした意味もあります。車の駆動系パーツの寿命を長めるためにも、マニュアル車オーナーはヒールアンドトゥをできたほうがいいでしょう。今回はヒールアンドトゥについて徹底解説します!
ヒールアンドトゥとは
マニュアル車でシフトダウン操作を行うとき、シフトショックが出てしまうことがよくありませんか?シフトショックが起きてしまうのは、同じスピードでも、例えば3速と2速ではギア比が異なるため、回転数も変わってくるからです。中にはシフトダウンする際、半クラッチを使用し、エンジンの動力を段階的にミッションに伝えることで、ショックを軽減する人もいます。しかしそれはクラッチ系のパーツに負荷がかかることを意味します。
ヒールアンドトゥは減速時、ブレーキを踏みながらアクセルを吹かし、ギアを落としてあげることで、一段下のギアに合った回転数になるためシフトショックがなくなります。急激な減速を行うスポーツ走行だけでなく、街乗りでも使えるためマニュアル車オーナーは是非この技術を使えるようになりたいですね。
ヒールアンドトゥのやり方
1.ブレーキを踏む
ヒールアンドトゥは減速時のシフトダウンするタイミングで使うテクニックです。そのため、ヒールアンドトゥの最初のステップはブレーキを踏んで減速してあげることです。
2.クラッチを切る
ある程度減速したら、ブレーキを踏んだままクラッチを切りましょう。クラッチを切るタイミングが遅ければ遅いほど、ブレーキでより減速していることになるため、アクセルペダルで煽ってあげる回転数も少なくて済み、楽になります。
3.シフトを落とし、アクセルを煽る
クラッチを踏んだままシフトを任意のギアに落としましょう。同時に、ブレーキを踏んだまま、かかと又はつま先でアクセルをあおってあげましょう。
4.クラッチを繋ぐ
最後にクラッチを繋いであげましょう。クラッチを繋ぐタイミングが3の手順から遅ければ遅いほどアクセルで煽った回転数が落ちてしまい、ヒールアンドトゥを行った意味がなくなります。3の手順からスムーズにクラッチを繋いであげると、シフトショックが出にくいでしょう。
ヒールアンドトゥの練習方法
やり方や動画を見ると簡単そうに思えるヒールアンドトゥですが、練習しないとなかなかできるようにはなりません。足首が硬い人などは特にヒールアンドトゥをやりにくいかもしれないので、たくさん練習し、足首の筋肉をほぐしましょう。
中吹かしから練習する
ヒールアンドトゥ実施時、シフトダウン時にどのくらいアクセルを吹かし、アクセルを煽ってあげると良いかは、車種によって異なります。なぜなら車種によってギア比が異なるからです。アクセルを吹かす量を体で覚えるためにまずは中吹かしから練習してあげると良いでしょう。中吹かしとは、ブレーキを踏まないヒールアンドトゥのことです。ブレーキを踏まなくて良いため右足はアクセルペダルのみに集中することができます。直線などでギアを落としてあげる際、右足で軽くアクセルを煽ってあげてからギアを繋ぐ、といった練習をすると良いでしょう。
一回ニュートラルで一呼吸おいてからヒールアンドトゥを行う
上手いドライバーはシフト操作と同時にブレーキを踏みながらアクセルを煽ることができます。しかし最初のうちはタイミングをつかむのがとても難しいです。シフトダウンの操作をする前に一度ニュートラルに入れ、一呼吸おいてあげるとタイミングが掴みやすくなるでしょう。
安全な場所でたくさん練習する
ヒールアンドトゥはサーキットやワインディングだけでなく、通常走行でも使えるテクニックです。ただ、操作を誤ると、予想以上に前に進んだり、ブレーキが遅れたりして非常に危険。まずは、ジムカーナ場などの広い敷地を使用して練習しましょう。事故を起こしては元も子もありません。
ヒールアンドトゥをしやすくするおすすめのパーツ
ペダルカバー
純正のペダルだと面積が小さくてヒールアンドトゥがやりづらい方は、ペダルカバーがおすすめです。ペダルカバーを取り付けることにより靴が滑り辛くなったり、ペダルの踏み間違えなどが減るため、ヒールアンドトゥがやりやすくなるメリットがあります。
ドライビングシューズ
ドライビングシューズもヒールアンドトゥをやりやすくしてくれるグッズです。一般的なスニーカーなどの靴は、かかと部分が少し出っ張っていたり、角が角ばっていたりします。ドライビングシューズはかかと部分を丸くすることで、足の踏みかえや、ヒールアンドトゥをやりやすくしてくれます。またかかとが丸いので誤って右足をアクセルペダルなどに引っ掛ける心配性も少ないです。
終わりに
いかがでしたでしょうか。ヒールアンドトゥは、サーキットなどだけではなく、ワインディングや街中でも使えるテクニックです。この技術を使えるようになると、ドライビングの楽しみ方がまた一つ増えることでしょう。
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