2024年04月20日
S1エンジン搭載!オレンジパールが美しいスカイラインGT-R BNR34!【第7回オレンジMT】
全塗装したオレンジパールが魅力的なBNR34のこだわりとカスタム内容を取材しました。
愛車&オーナー情報
- 車種:日産 スカイラインGT-R BNR34
- 年式:2001年(平成13年)
- 走行距離:100,000km
- ボディカラー:オレンジ(オールペン)
- オーナー:34龍
- 所有年数:18年
オレンジにするつもりではなかった...?
今回ご紹介する34龍さんはBNR34歴18年。現在の異様な高騰になるはるか前から乗り続けられている。珍しいボディ色のR34に、筆者はもちろんこの日のオフ会の参加者の多くが注目していた。
BNR34の前はBNR32に乗られていたそうだ。実はこのBNR34はもともと後輩の方が乗られていた車両らしく、”ミニバンへの乗り換えを機に手放す”という話が入ってきた。後輩に「じゃぁ俺が買うよ」と申し出て、32から34へ乗り換えることとなった。
R34には純正でオレンジの設定はもちろんなく、もともとこの車両は"QM1 ホワイト"だったそうだ。
しかしながら前オーナーの保管が青空駐車だったこともあり、ワックスで弾かれた水玉の痕は磨いても取れず、塗装の劣化もなかなか深刻だったという。
そんなわけで知り合いのところへ持ち込んで全塗装の話をして、初めは「ミッドナイトパープル」にするつもりでした。だけど「高いよ」と言われて、じゃぁどうしようと。
たまたまそのとき、知り合いのところに止まっていた車のホイールキャップがこの色(オレンジ)だったんです。知り合いから「これランボルギーニのオレンジだよ、この色いいんじゃない?」と提案され、「じゃぁそれでいいや」と、オレンジにしたキッカケはそんな感じです。(笑)
もしその時のホイールキャップの色が違ったら、34龍さんのBNR34は今頃オレンジではなかったかもしれない。オレンジにしていなかったら、この日この場所でオレンジMTには参加していなかったかもしれない。
そんな偶然とも必然とも捉えられる出会いを楽しみながら取材をさせていただいた。
それではまずは外装からカスタム内容をご紹介していきたい。
フロント周りはBNR34にとって”三種の神器”と言っても過言ではない、nismo Z-tune フロントバンパー、nismo Z-tune フロントフェンダー、そしてnismo R-tune ボンネットを装着。この組み合わせが外れるワケがない。
ボンネットはドライカーボン製ながらボンピン不要という高い剛性を持っていて、その分軽量化には効果が少ないものの、その圧倒的な存在感は唯一無二。今やこの3つのパーツだけで総額いくらになってしまうのだろうか。
また、上の画像ですでにお気づきの方もいるかもしれないが、グリルのGT-Rエンブレムをあえてネットの内側へと移設して目立たないようにしているのも、こだわりポイントの1つだ。
王道のnismoのフルエアロ...と思いきや、サイドステップとリアアンダースポイラーはHKS関西製で個性を演出。クリア塗装で仕上げてカーボン地仕上げにすることで、明るいボディ全体を引き締めている。
また、フロントのワイド化に合わせてnismo フェンダーカバーをリアに装着しバランスを整える。
足元を飾るのはRAYS VOLKRACING TE37。こちらももともとは白だったものを、オリジナルのゴールドに塗り替えている。スポークステッカーは黒文字バージョンとすることで、車両全体の色にマッチさせている。
サスペンションはHKSハイパーマックスを装着。この日は点検上がりで車高調整の時間が取れず、普段はもう少し車高を下げているそうで、ぜひその姿も拝見したいところだ。
ボディ、ホイール共に艶のあるとても美しい状態でてっきり最近全塗装をされたのかと思っていたが、乗り換えて比較的すぐに塗り替えられたということですでに10年以上が経過。日頃のこまめなケアが目に見える。
オーディオスペースには当時ご自身で装着されたというカロッツェリアのインダッシュタイプのヘッドユニットが鎮座。何かと故障しやすいインダッシュタイプが現役なだけでもすごい。そしてやはり、同年代のものにしか出せないこの雰囲気がたまらない。
BNR34を長く乗っているオーナーなら誰もが一度は直面してるであろう”マルチファンクションディスプレイの液晶の故障”。例に漏れず34龍さんの画面にも一度縦線が入ってしまったようで、ご自身で交換したそうだ。
パワーの物足りなさを感じS1エンジンへ
取材の前、他の参加者とコミュニケーションを楽しまれていた際にボンネットを開けて談笑している姿が見えたので、筆者も気になりボンネットを開けていただいた。
「最近の車と比べたら大したことないんですけど...」と謙遜する中、目に飛び込んできたのは結晶塗装の赤ヘッド。そう、なんとnismoのコンプリートエンジン、「S1エンジン」へ換装されていた。
もともと後輩から購入したときはノーマルエンジンだったんですが、以前乗っていたR32はそこそこチューニングなども行っていたので、R34に乗り換えた途端に「遅っ!!」と感じてしまって。R32はなかなかヤンチャな仕様だったのでR34は紳士にいじろうと思って、S1エンジンにしました。
S1エンジンのカタログスペックは400馬力。実際はカタログの数値を優に超えるという話もある。
今でこそ新車でそれくらいの馬力の車両はあるものの、R34は280馬力自主規制の時代の車両。400馬力でもノーマルと比べれば存分に楽しめそうだ。
34龍さんのBNR34は2001年式と後期型ではあるが、それでもすでに23年が経過している。つい先日もアイドリング不調で、停止するとエンジンストールしてしまう症状に悩まされたそう。
原因はAACバルブと判明し、洗浄しても改善はなく結局ASSY交換に。部品代だけで約12万もかかってしまったそうだ。
ひょんなことから決まったオレンジのボディカラーも今となっては気に入っているそうで一安心。撮影のためさまざまな角度から車を拝見したが、深みのある艶とパールの輝きが本当に美しく、つい撮影を忘れて眺めてしまう。
今後も長く乗っていくために「オーバーホールなどのメンテナンスを中心に、細かい部分のモディファイも進めていきたい」と34龍さん。部品の高騰や廃番などでさらに維持が難しくなっていくことが予想されるが、ぜひこれからも大切に乗り続けていただきたい1台だ。
スペック表
ホイール
- RAYS VOLKRACING TE37
タイヤ
- DUNLOP DIREZZA 265/35R18
外装
- nismo Z-tune フロントバンパー
- nismo Z-tune フロントフェンダー
- nismo R-tune ボンネット
- HKS関西 カーボンサイドステップ
- HKS関西 カーボンリアアンダースポイラー
オーディオ
- carrozzeria ヘッドユニット
- carrozzeria スピーカー
足回り
- HKS ハイパーマックス
エンジン
- nismo S1エンジン
吸排気
- 柿本改マフラー
ギャラリー
(photo:CARTUNE運営 Hiroki)