2023年10月02日 (更新:2024年12月06日)
車好きによる地域振興イベント【足利ミーティング2023】取材レポート
自動車文化醸成と地域振興&社会貢献のふたつをテーマにする足利ミーティング。盛況だった足利ミーティング2023を、主催者の想いとともにレポートする。
第6回となる足利ミーティングが開催
2023年9月17日、栃木県足利市駒場町の栗田美術館大駐車場にて、第6回となる足利ミーティングが開催された。
足利ミーティングは、2019年4月から年に一度開催されているカーミーティング。もともとはフィアット&アバルトミーティングとしてカフェの駐車場からはじまったが、回を重ねるごとに河川敷などを利用して規模を拡大。現在は国産車、輸入車、クラシックカー、バイクなど全ての自動車ジャンルが参加できるオールミーティングスタイルとなっており、趣味の車を通して人と人とをつなぎ、地域活性化を目指すというテーマを掲げて開催されている。
今回の第6回足利ミーティングには約400台が参加し、栗田美術館での開催はこれで3回目。オールジャンルではあるもののユーロテイストが濃く、会場内は異国情緒あふれる雰囲気だった。
地元カフェの常連客30名が運営
ミーティング会場は30名を超えるスタッフが連携をとって管理しているが、この方々は足利ミーティング発足時のカフェの常連客だという。そのほとんどが足利市外、栃木県外からで、遠方から車好きが集まり協力してミーティングを運営している点に熱意を感じた。
伝統芸能などの多彩なコンテンツ
ステージでは地元住民の方々による伝統芸能やマーチングバンドが披露された。公演中は地元の方の声援も多く、車好きのミーティングから地域ぐるみの文化イベントに昇華しつつあることが感じられた。また人気のグラビアアイドルとのチェキ撮影会なども同時開催された。
ミーティングの参加者には通常1,250円の栗田美術館観覧チケットが配られ、美しい展示物や敷地内の豊かな自然をとおして、足利市の魅力に触れることができる。
足利市との連携や国際貢献
足利ミーティングは足利市の観光協会からの後援を受けているほか、足利市を盛り上げるべく移住者向け資料の配布も実施。都心へのアクセスが良く、それでいて自然も豊かな足利市の魅力を、市内へ引っ越した主催者自らがアピールしていた。
募金を実施
足利ミーティングはチャリティ活動にも力を入れており、過去には国連NGOとともにカンボジアに井戸を3基設置。さらに地元のこどもたちの遊び場・学び場を創出する「足利市こども夢基金」への寄付を行うなど、自動車趣味から国際支援と地域貢献へ確実にコミットしている。
開催場所となった栗田美術館
今回足利ミーティングが開催されたのは足利市の郊外にある栗田美術館。
主な展示物は江戸時代に肥前鍋島藩で生産された伊萬里や鍋島の陶磁器で、名もなき陶工による含蓄に富む作品のみが選りすぐられており、当時の日本人の気魂と真実味が感じられる。三万坪の景勝地である広大な敷地には格調高い建築物が点在し、今日まで続く足利の豊かな自然もまた魅力のひとつだ。
今回は足利市の観光を盛り上げたいという考えのもと、当ミーティングへの協力を快諾していただいたという。
車好きの新たな一歩を応援したい
有志を募ってカフェの駐車場からはじまった足利ミーティング。自動車という趣味が地域振興や国際貢献にまでつながる、たいへん意義のあるイベントだ。
主催者曰く、車をひとりで楽しんでいる方や、興味はあるけど趣味車に触れたことがないという方にぜひ訪れてもらいたいそうだ。
地域の方々にちょっとした休日ネタを提供でき、自身も様々な車のオーナーと交流できる足利ミーティング。趣味を通じて人との輪が広がる、カーライフの新たな楽しみ方を味わってみてはいかがだろうか。
※2024年以降は名称を変え、ASHIKAGA MOTOR FES(足利モーターフェス)として開催される。