トヨタタウンエースバンは1976年に販売開始となったトヨタの商用バン。ハイエースにはない絶妙なサイズが魅力で、趣味に仕事にと活躍の場が広い1台です。今回はトヨタタウンエースバンの車検費用とその内訳を解説します。
タウンエースバンの車検費用
タウンエースバンはトヨタの商用バンで1976年に誕生しました。2世代目となるR30/40系まではワゴ・バン・トラックの派生モデルが販売されていましたが、3世代目以降はワゴンがノアなどへと引き継がれ現在はバンとトラックが販売されています。
4世代目となるS400系でフルモデルチェンジが行われたのは2008年。このS400系はダイハツのグランマックスが供給されタウンエースの名前を引き継ぐ事になりました。2列目がベンチシートである事は乗用車として仕様する場合デメリットにある場合もありますが、そこは商用バン!後部座席を折りたためば750kgもの荷物が積載が可能となります。
また商用車は余計な装備がないため、価格も安めでカスタムベースには最適。しかし商用車ナンバーで4ナンバーとなるため乗用車とは異なる車検費用がわかりにくくもあります。是非ここで4ナンバーの車両の車検費用等を確認してください!
車検には法定費用と整備費用が必要になる
車検に掛かる費用をまとめて車検費用と呼んでいますが、車検費用の内訳は法定費用と車検費用の2つに大きく分けられます。これら2つを混同せず正しく理解することが大切です。下記で法定費用と車検費用について解説します。
法定費用
法定費用とは?
車検を取得する際に支払う必要のある税金や保険などの費用で、車両重量によって決められる下記の3つの費用は、国に対して支払うお金なので、どこの業者で受けても費用は同じです。
自動車重量税 / 自賠責保険料 / 印紙代
重量税の仕組み
車両重量(車検証にて確認可能です)が重たい車ほど高くなります。私たちが日常生活で乗っている車では、軽自動車が最も安くなります。乗用車の場合、軽自動車以外では4つのクラスに分けられますが4ナンバーとなるタウンエースは乗用車の区分と異なり9つのクラスに分けられ、タウンエースの場合1.5トン以下となりますので重量税は6,600円となります。
車両重量 | 車齢13年未満の年額 |
---|
1トン以下 | 3,300円/年 |
~2トン | 6,600円/年 |
~2.5トン | 9,900円/年 |
~3トン | 12,300円/年 |
~4トン | 16,400円/年 |
~5トン | 20,500円/年 |
~6トン | 24,600円/年 |
~7トン | 28,700円/年 |
~8トン | 32,800円/年 |
自賠責保険料
4ナンバーは車検が1年という事もあり、乗用車とは金額の設定が異なっています。また4ナンバーのタウンエースは小型貨物自動車となり自家用の場合は14,280円になります。
普通乗用車の場合は車検が2年となりますので2年換算すると28,560円。普通乗用車の2年の自賠責保険料は20,010円となりますので、約1.4倍の自賠責保険料が必要となり割高な設定となっています。
※自賠責保険料は毎年4月に変更が行われます。
印紙代
印紙代とは車検に必要な書類に添付する公的な料金となります。この費用は指定工場で検査する場合は1,100円となりますが民間業者やユーザー車検の場合は1,700円~1,800円と変わってくるのが注意点です。
整備費用
整備費用は車検を取得するにあたってなされた整備に対して支払う費用です。この費用は車検を受けるために必ず必要なものではなく、業者に依頼して車検を受ける場合に発生する作業料となります。
整備費用の内訳は業者によって異なり、車検基本料という項目でまとめられているものがあれば、車検基本料/12ヶ月点検料/検査料/代行手数料という項目それぞれにお金を支払うところもあります。
また、車検を通すにあたって交換必須となる部品や、合わせて必要最低限ではないメンテナンスもやってもらうとなると、それらの部品代及び工賃が発生するので、覚えておきましょう。
タウンエースバンの法定費用
タウンエースバンに発生する法定費用の内訳は上記のとおりで、重量税/自賠責保険料/印紙代の3つとなりタウンエースバンの場合は次の金額となります。
法定費用の内訳 | |
---|---|
重量税 | 6,600円 |
自賠責保険料 | 14,280円※1 |
印紙代 | 1,100円※2 |
合計 | 21,980円 |
※1:自賠責保険料は毎年4月に変更が行われます。
※2:指定工場(民間車検場)での料金です。認証工場の場合は印紙代が100~700円上乗せされます。
タウンエースバンの整備費用
タウンエースバンの整備費用は、上述したとおり業者によってまちまちです。そこで、ここではディーラーとその他2社を取り上げて、それぞれで発生する費用の紹介・比較、及びいくつかの整備を行ったと仮定した場合の追加費用の紹介をします。
業者ごとの比較
業者ごとに最低限かかる整備費用を表化すると次のようになりました。
項目/業者 | ディーラー | ホリデー車検 | 楽天Car車検 |
---|---|---|
車検基本料 | 22,600円 | 5,280円 | 16,010円 |
完成検査料 | 9,800 円 | 11,000円 | ↑ |
代行手数料 | 8,700円 | 3,850円 | ↑ |
小計 | 41,100円 | 20,130円 | 16,010円 |
法定費用 | 21,980円 | |
合計 | 63,080円 | 42,110円 | 37,990円 |
ご覧いただいた通り、トヨタディーラー(販売チャンネルはトヨタ店)での整備費用が最も高く、楽天Car車検の整備費用が最も安くなっています。
ディーラーでは12ヶ月法定点検/継続検査料/代行手数料それぞれに対して請求が為されているので整備費用が高くなっています。また、車検点検料は各店舗によって異なるため、合計金額はこれよりも高くなり場合もあります。
このように、車検を通すことに関してのみ言えば民間車検で受けることで安くすることが可能です。ただし、車検に通らない不具合が見つかった場合、どこで車検を受けたとしてもその部分を追加で整備する必要があるため、その分の整備費用が必要となりますので覚えておきましょう。
参考:ネッツトヨタ埼玉
追加の整備費用について
追加の整備費用とは、車検に不合格となるような不備があった場合、それを直すための費用です。例えばタイヤの残り溝が基準である1.6mmより少ない場合は、車検の基準をクリアできるようタイヤを購入して装着する必要があります。
タイヤを新品に交換した場合、タウンエースバンの場合はタイヤサイズが165/80R14で、4本セットで約32,000円(ブリヂストンのタイヤを参考)とはめ替え工賃10,000円、合計42,000円ほどが追加で必要になります。
突然の出費にならないよう、車検は満了日から一ヶ月前ほどに見積もりをとるようにし、プロに追加整備が必要かを教えてもらうのが良いでしょう。
まとめ
今回は4ナンバーの貨物自動車であるタウンエースバンの車検費用について紹介しました。4ナンバーの自動車は乗用車とは違い1年の車検が必要なため注意が必要です。また乗用車の支払い総額とくらべてもトータルでは少し割高な設定になっていました。
また整備費用に関しては、安いところに依頼すれば基本的な費用は16,000円程度で抑えることもできます。車検を通すにあたっては付き合いやオーナーの方の生活のご都合に合わせてどうするかを決められていることが多いと思うので、価格で選ぶ方法や手間で選ぶ方法など、自身に合ったやり方で行うことをおすすめします。