2020年05月16日 (更新:2024年08月26日)
モリブデンで旧車のエンジンが蘇る!驚異的な性能を持つモリブデン添加剤とは?
エンジンの内部を保護する添加剤はいくつもありますが、ここ最近モリブデンを使用した添加剤が見直されつつあります。今回は、そんなモリブデン添加剤の効果やメリットをお伝えします。
モリブデンの特徴と作用
モリブデンとは、熱や圧力に強く、摩擦係数が低い特徴をもつ金属です。モリブデンの特性を活かしたグリスや添加剤は以前からありましたが、近年その効果が再注目されつつあります。
モリブデンの特徴を活かした添加剤は、次のような特徴を持っています。
- 耐熱性:高温度下でも安定した性質を保つことができる
- 極圧性:極めて圧力の高い環境に耐えることができる
- 低摩擦性:高荷重下でも摩擦を低減することができる
- 耐摩耗性:高硬度で摩耗に強いため長時間保護できる
モリブデンは金属同士のあいだに発生する局部的な高温に反応し、その金属面に黒い皮膜を形成。パーツ表面がモリブデンでコーティングされることで金属同士が直接触れ合う事を防ぎ、さらには摩擦を減らしてスムーズな作動を可能とします。
モリブデン添加剤はどこに使用できるのか
モリブデン添加剤は、車体の様々な場所に使用できます。
モリブデンをエンジンオイルに添加
エンジンに使用する場合、もっとも多いのがエンジンオイルに混ぜるタイプの添加剤です。エンジン内部のベアリングやタペットは非常に強い圧力にさらされており、これらの表面に皮膜を形成させることで潤滑を助け摩耗を防ぐことができます。
モリブデンをガソリンに添加
燃料系統に使用する場合は、ガソリンタンクに指定量の添加剤を投入します。これが混合器となってインテークを通過することで、バルブシートやバルブフェイスがコーティングされ、燃焼室の密閉性が高まり正常な燃焼状態へ近づけます。
メカノイズが消える!
燃料系統を含むエンジン内部に使用する場合、実感できる効果としてメカノイズの軽減が挙げられます。旧車の場合、特にタペットやロッカーアームなど、バルブまわりから「カチャカチャ」とメカノイズが鳴りがち。
これが消えた場合は、オイルや添加剤がクッション材となることで金属パーツ同士が接触するのを防ぐことができています。
デフ・トランスミッション
極圧性の高いモリブデンは、 デフやトランスミッションなどの駆動系にも有効です。
ギアが強い力で噛み合っている駆動系では、トランスミッションオイルや極圧性潤滑油などの圧力に強いオイルを使用してギアに傷がつかないよう工夫がなされています。
しかし、それでもギア同士が擦れあって金属粉が発生してしまうことがしばしば。これらをモリブデンでコーティングすることで、ギアの表面を保護しカジリ(金属同士が擦れて傷がつくこと)を防ぐことができます。
モリブデン添加剤の実際の効果
では、実際にモリブデン添加剤を使用した例を見てみましょう。各部のクリアランスが広い旧車には特に効果がみられるようです。
imakyさんは、愛車のW108 280SELのエンジンオイルにモリブデンを投入。
アイドリングが安定とともにメカノイズが減り、パワフルなエンジンに戻ったそうです。
だるだるさんは、ダルマセリカのエンジンオイル交換時にモリブデンを投入。
投入前と比較すると、明らかにアイドリング時の音が静かになったようです。
kikkiさんは、ゴルフカブリオのオイル交換時にモリブデンを投入。
エンジンからのタペット音が消えたそうです。モリブデンによってカムまわりがコーティングされ、スムーズに作動しているようですね。
テンアルさんは、オートマトランスミッションにモリブデンを投入、走りが滑らかになったそうです。オートマ内部はギヤやソレノイドなどが複雑に噛み合っており部品点数も多いため、モリブデンの効果が期待できます。
オートマトランスミッション内に投入する場合は、チリが入らないように注意しましょう。非常に精密にできているため、少しのチリが入るだけでも故障してしまいます。
モリブデン添加剤は効果抜群!
いかがでしょうか。多くの方がモリブデン添加剤の効果を実感できており、一定の効き目があるといえそうです。
古いクルマはあらゆる部分の精度が甘く、どうしてもガタが来やすいもの。モリブデン添加剤を利用して各部を消耗を抑えることは、立派なメンテナンスといえそうです。