2019年10月28日 (更新:2022年04月25日)
ハイエースのローダウンで車高調は使わないってホント?目から鱗のローダウン手法!
ローダウンといえば車高調やダウンサスが基本。ですが、実はハイエースは車高調やダウンサスを使わずにローダウンできるのです!今回はその方法を紹介します!
ハイエースで車高を下げるにはコツが必要?
商用だけでなくカスタムベースとしても人気のハイエース。旧車風からトラック風カスタムまで選び放題な自由度とが魅力です。どんなカスタムでも、基本になるのはローダウン、すなわち車高を下げることになるのではないでしょうか?
ローダウンで一般的に用いられるアイテムといえば、車高調やダウンサス。
これらのアイテムは車を支えるスプリング(バネ)の長さを短くすることで車高を下げるという仕組みになっています。しかし、ハイエースはローダウンに車高調やダウンサスを使うわけではありません。それはハイエース特有のサスペンション構造が関わっているのです。
そもそもハイエースにはコイルスプリングがない!?
ハイエースのサスペンションはフロントがトーションバー×ダブルウィッシュボーン式、リアがリーフスプリング式(板ばね)を採用しています。
どちらも戦車や大型トラックに用いられる極めて強度重視のサスペンションで、乗用車に用いられることの多いコイルスプリング(巻きバネ)を使用していません。ハイエースの高い耐久性を感じさせるサスペンション設計といえます。
フロントサスは純正で車高調整が可能!
フロントに用いられるトーションバーの別名はねじり棒ばねになります。金属を細長く加工し、ひねりを加えることでバネとしての機能を持たせたスプリングになります。
ハイエースには純正でトーションバーを緩めるボルトがあり、これによって車高を下げることができるのです。その際、バネレートも同時に下がるので、サスペンションが少し柔らかくなります。
一般的に2インチ(約50mm)までのローダウンであれば、トーションバーをノーマルのまま乗るオーナーも少なくありません。ですが、走りに拘りのあるオーナーはより強度(バネレート)の高いトーションバーへ交換するのが一般的です。
もっと詳しく!ハイエースのフロントサスペンションの選び方!
ハイエースのフロントサスペンションのバネレートは、トーションバーの太さで決まります。純正の状態の太さは型式や搭載エンジンによってまちまちで、概ね23.0~25.4程度となっています。
一般的に2インチ程度までのローダウンで用いられる強化トーションバーの太さは26.0。
前荷重の大きい大排気量ディーゼルモデルの場合であったり、3インチ以上のローダウンを求めていくと、26.0だと柔らかく感じる場合も。
しかし、それ以上太いトーションバーを使用すると、反力が強くなり純正のダンパーでは揺れを抑えることができなくなるため、ダンパー交換が必須になります。
リアサスはダウンブロックで調節する
またリアサスペンションはトラックと同じ方式の、リーフスプリング(板ばね)を採用しています。
リーフスプリングはバネとの間にダウンブロックと呼ばれるブロックをホーシング(車軸)との間に挟みこむことで、車高を下げることができます。
上の図から分かるように、特に可動域を狭めたり、テンションがつよくかかる訳ではないので、バネレートの変化はありません。
1.5インチ以上ローダウンしたらバンプストップを必ず交換しよう!
バンプストップとはホーシングやサスペンションアームがフレームと衝突するのを防ぐ為のアイテムです。
純正のバンプストップはと上部ボディの隙間は約5cm。
そのため、1.5インチ(約38mm)ローダウンすると、ボディとフレームの隙間がほぼなくなってしまい、走行時にボディとバンプが接触してしまいます。
すなわち、サスペンションがほとんどストロークしていない状態です。そのため、サスペンションの突き上げが頻繁に起こるようになり、ゴツゴツ感の強い乗り心地になってしまうのです。
これを解消するためには、純正よりも薄く、衝撃吸収力の高い社外製のバンプストップに交換し、ダンパーのストローク量を確保する必要性があります。
まとめ
- フロントは純正で車高調整機能があるが、2インチ(約5cm)まで。それ以上のローダウンはトーションバーとダンパーの交換をするべし
- リアのローダウンはダウンブロックを装着して行うべし
- 1.5インチ以上下げたらバンプストップを装着しよう