2019年06月30日 (更新:2020年08月19日)
未舗装路を走る競技?「ラリー」とはそもそもなに?
皆さんはラリーというモータースポーツをご存知でしょうか。今でこそ知名度はほどほどですが、1990年代はモータースポーツが盛んではない日本でも高い人気を博していました。ラリーは封鎖した公道を用いてタイムを競い合う競技です。今回はそんなラリーの基本的な情報をお届けしたいと思います。ラリーについて知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
そもそもラリーとは?
モータースポーツといえば、サーキットでの順位を競う合うF1やSUPER GTなどが高い人気を博しています。
日本国内における人気はほどほどですが、欧州を中心に熱狂的な支持を獲得しているモータースポーツもあります。それがラリーです。ラリーとは公道を1台ずつ走行して、そのタイムを競い合うタイムアタック競技です。
元々は1911年に開催されたラリー・モンテカルロを起源としています。当時は長距離・長時間の走行で車の耐久性を競う傾向が強かったのですが、現在では短距離のタイムアタックを何度も繰り返すスプリント形式が主流になっています。
ダートトライアルとの違いは?
土煙を巻き上げながら公道をハイスピードで爆走する姿は、映像はもちろん、目の当たりにすると本当に圧倒されます。オフロードを走行するモータースポーツといえば、ラリーだけでなくダートトライアルという競技も存在しています。
ラリーとダートトライアルにはどのような違いがあるのでしょうか。上記でもお伝えしましたが、ラリーは封鎖した公道でのタイムを競い合うモータースポーツです。それに対して、ダートトライアルはあくまでサーキットでのタイムを競い合います。
両者の最大の違いは走行する場所です。さらに、ダートトライアルはオフロードしか走行しません。ラリーはオフロードはもちろん、ステージによってはオンロードも走行します。また、それぞれ車両規則が異なるという違いもあるようです。
どんなラリー選手権がある?
国内外で高い人気を誇るラリーは、世界各地で選手権が開催されています。欧州各国と比べるといまいち盛り上がりに欠ける印象はありますが、実は日本国内でもラリー選手権が開催されているのです。
ラリーは選手権によってレギュレーションが異なります。そのため、参加するラリー選手権に応じたレギュレーションに則った競技車両を用いるのが一般的です。これからラリーにはどんな選手権があるのか、ご紹介するので参考にしてください。
海外
海外で開催されているラリー選手権の中で最も高い人気を誇っているのが、世界ラリー選手権(WRC)です。国際自動車連盟(FIA)が主催しているラリー競技で、FIA主催のモータースポーツの中ではFIに次いで長い歴史があります。
かつてラリー競技で世界を席巻したスバルや三菱が、1990年代から2000年代にかけて参戦していた選手権としても知られています。2019年現在は、日本を代表する自動車メーカーであるトヨタが参戦しており、目覚ましい活躍を遂げている模様です。
WRCも独自のレギュレーションに則ったマシンで参戦する必要があります。2017年に改められたWRカー規定に基づき、トヨタはヤリスWRCを開発しました。日本でも高い人気を誇るヤリス(日本名:ヴィッツ)がベースとなっているモンスターマシンです。
日本国内
WRCほどの人気はありませんが、日本国内でもラリー選手権は開催されています。日本国内では複数のラリー選手権が存在していますが、その中で最も高い知名度を誇っているのが、日本自動車連盟(JAF)が主催する全日本ラリー選手権(JRCA)です。
JRCAは国内最高峰のラリー選手権で、国内のラリーストにとっては憧れの舞台となっています。JAFはJRCA以外にも地方選手権なども開催しており、日本国内におけるラリーの振興を目指しています。
JRCAに次いで人気を集めているのが、TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ、通称ラリチャレです。こちらのラリー選手権はトヨタが主催する入門者向けラリーシリーズになります。選手権のみならず、ラリー入門者に向けてレッスン・講習会を開催するなどの活動も行っています。
まとめ
今回は世界各国で高い人気を誇るモータースポーツ、ラリーについてご紹介しました。日本ではあまり馴染みのないモータースポーツかもしれませんが、現在ではトヨタがWRCに参戦していることもあり、これからラリーへの関心が高まるかもしれません。
プロドライバーの過激な走りが最大の見どころであるラリーですが、実はラリーは一般人でも参加することができます。ドリフトやジムカーナに比べてやや敷居は高いですが、参加すること自体はとても簡単です。
本格的に参加しなくても、ラリーの魅力を存分に味わうことができるでしょう。現在は上記でお伝えしたラリチャレのレッスン・講習会でラリーの基礎を学ぶことができるため、以前よりもラリーをはじめやすい環境が整っています。皆さんもラリーをはじめてみませんか?