ポルシェのハイパフォーマンスオープンカーを紹介! | CARTUNEマガジン
ポルシェのハイパフォーマンスオープンカーを紹介!

2019年07月04日 (更新:2020年08月21日)

ポルシェのハイパフォーマンスオープンカーを紹介!

スポーツカーの名門ブランドであるポルシェ。大勢のスポーツカー乗りにとって、ポルシェは憧れの自動車メーカーです。ポルシェはサーキット走行を想定した車種を数多くラインナップしていますが、その一方で、公道で走る楽しさを重視したオープンモデルも多数ラインナップしています。今回はポルシェがラインナップするハイパフォーマンスオープンカーの数々をご紹介しましょう。

ポルシェのオープンカーが設定されているモデル

りょーきちさんの911991H2の画像
りょーきちさんの911991H2の画像

ポルシェ公式サイト

ドイツ南西部に拠点を置くポルシェ。自他共に認めるスポーツカーの名門ブランドです。 1931年の設立から数々のスポーツカーを世に送り出しているポルシェですが、近年ではセダンやクロスオーバーSUVなどスポーツカー以外の車種も販売しています。

そんなポルシェがバリエーション豊富なオープンカーを販売していることはご存知でしょうか。ポルシェはフラッグシップスポーツカーとエントリースポーツカーの2種類にオープンモデルを設定しているのですが、そのバリエーションは本当に膨大です。

ポルシェが誇るフラッグシップスポーツカーといえば「911」ですよね。さらに、エントリースポーツカーといえばクローズドボディの「ケイマン」とオープンボディの「ボクスター」があります。まずは、911とボクスターの基本概要についてお伝えしていきますね。

ポルシェ・911

Paneraorさんの911991H2の画像
Paneraorさんの911991H2の画像

911はポルシェが1964年から現在にかけて製造及び販売を手掛けているスポーツカーです。50年以上にわたって世界最高峰の運動性能を実現しているハイパフォーマンスマシンとして知られています。最大の特徴は駆動方式にRRを採用していること。

RRとはリアエンジン・リアホイールドライブのことで、エンジンをボディの後部に配置して後輪を駆動させます。高速域での安定性にやや難がありますが、発進時のトラクションに優れることやブレーキング時の荷重バランスが良いことがあるあるの魅力です。

2019年現在、911は8代目モデルが登場していますが、すべてのモデルが一貫して駆動方式にRRを採用しています。7代目モデルにあたる991型のハイパフォーマンスモデルである「GT2 RS」は、ニュルブルクリンクで量産車最速のラップタイムを保持していることから 911がいかに優れたスポーツカーなのか伝わると思います。

ポルシェ・ボクスター

Kaz!(Boxster718)さんの718 ボクスター982H1の画像
Kaz!(Boxster718)さんの718 ボクスター982H1の画像

ボクスターはポルシェが1996年から現在にかけて製造及び販売を手掛けているスポーツカーです。フラッグシップスポーツカーである911に比べると運動性能と価格を抑えており 、ポルシェのエントリーモデルとして世界中で人気を博しています。

ボクスターの最大の特徴は、駆動方式にMRを採用しているところです。MRとはミッドシップエンジン・リアホイールドライブのことで、エンジンをキャビン後方(ボディ中央)に配置して後輪を駆動させる方式のことでスポーツカーに最適とされています。

異なる駆動方式を採用することで911と差別化を図っているのです。また、上記でもお伝えしたようにボクスターはオープンボディを採用しています。911にはクローズドボディとオープンボディの2種類が設定されていますが、ボクスターにはオープンボディしか設定されていません。

ポルシェのハイパフォーマンスオープンカーを紹介!

引用元:https://www.porsche.com

ポルシェは911とボクスターの2車種にオープンモデルを設定していますが、ポルシェの人気車種である911とボクスターには様々な派生モデルが存在しています。その派生モデルごとにオープンモデルが設定されていて、その数はなんと17車種もあるのです。

もちろんどのモデルも差別化が図られているため、同じオープンモデルとはいえどそれぞれが個性的な車種に仕上がっています。今回はポルシェがラインナップしている17車種のハイパフォーマンスオープンカーを一挙ご紹介していきますね。

718 ボクスター

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターは2015年に発表されたNEWモデルで、ポルシェのエントリーモデルである718ケイマンの姉妹車にあたります。以前はボクスターがポルシェのエントリーモデルを務めていて、ケイマンはボクスターと911のラインナップの穴を埋める存在でした。

しかし、今回のフルモデルチェンジによってボクスターとケイマンが姉妹車になり、エンジン出力による差別化がなくなりました。現在はボクスターとケイマンの上下関係が逆転して、718ケイマンの上位モデルとして718ボクスターが君臨しています。

歴代ボクスターは水平対向6気筒エンジンを搭載していましたが、718ボクスターは水平対向4気筒ターボへとダウンサイジングされました。しかし、その運動性能は折り紙つきで、優雅なドライブと過激な走りを楽しむことができます。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターが搭載しているエンジンは2.0L水平対向4気筒ターボエンジンです。近年のトレンドであるダウンサイジングターボを採用しており、最高出力は300馬力、最大トルクは380Nmを発生します。

気筒数の減少と排気量の縮小によるパワーダウンをターボチャージャーが補うことで、従来のボクスターと比べて更なるパワーアップを果たしているようです。MRレイアウトを採用しているため、先述したエンジンはキャビン後方に配置されることになります。

トランスミッションは6MTのほか、ポルシェのデュアルクラッチトランスミッションであるPDKをラインナップ。エントリーモデルとはいえ、高性能スポーツカーに6MTが設定されているのは嬉しい配慮です。718ボクスターの車両価格は約712万円~760万円となっています。

718 ボクスター S

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターの上位モデルとして設定されているのが718ボクスターSです。718ボクスターと同様、718ボクスターSも姉妹車に718ケイマンSが存在しています。上位モデルということで、718ボクスターからさらなるスペックアップを実現しました。

ボディサイズに大きな違いはありませんが、運動性能を向上するために全高が15mmほど低く設計されています。さらに、全長もわずか6mmではありますが、718ボクスターSの方が拡大されているようです。

ベースモデルである718ボクスターから約200万円ほど車両価格が高く設定されていますが、718ボクスターSは価格に見合った運動性能・走行性能を実現しています。価格やスペックの詳細については以下をご覧ください。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターSが搭載しているエンジンは2.5L水平対向4気筒ターボエンジンです。ベースモデルの718ボクスターと比べて、排気量が0.5Lほど拡大されており、最高出力350馬力、最大トルク420Nmというパワフルな数値を達成しています。

駆動方式はもちろんMRです。トランスミッションは6MTもしくはPDKの2種類。本格的にサーキットを楽しむなら、ぜひ6MTモデルの購入をオススメしたいところです。大排気量エンジンを搭載しているにもかかわらず、718ボクスターとの車両重量の差はほぼありません。

サスペンション形式は前後共にマクファーソンストラット式を採用しています。718ボクスターSの車両価格は約901万円~948万円です。ほぼ1,000万円の価格帯は、もはやスーパーカーの域に到達しているといってもいいでしょう。

718 ボクスター GTS

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターの派生モデルの中で、最もハイパフォーマンスな運動性能を実現しているのが718ボクスターGTSです。上級モデルである718ボクスターSをベースに、さらなるチューニングを施してスペックアップを実現しています。

こちらもボディサイズに大きな違いはありません。ただし、全高に関しては718ボクスターGTSの方が10mmほど低く、全長もわずかに拡大されているようです。718シリーズ最高峰のスペックを有する718ボクスターGTSは、オープンカーとは思えないほどの過激な走りを実現します。

最高速度はなんと285km/hにも達し、0-100km/h加速にかかる時間はわずか4.4秒です。一般的な車では味わうことのできない圧倒的なパフォーマンスを、718ボクスターGTSであれば堪能することができるでしょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

718ボクスターGTSが搭載しているエンジンは2.5L水平対向4気筒ターボエンジン。エンジンの種類自体は718ボクスターSと変わりありません。ただし、718ボクスターGTS独自のチューニングが施されています。

その結果、最高出力は365馬力、最大トルクは430Nmにパワーアップしているようです。車両重量はDIN規格で1,400~1,430kgと、ハイパフォーマンスオープンカーとしては軽量な部類に入ります。718ボクスターSからの車両重量増加は最小限に抑えているようです。

ブレーキは4輪すべてに対向ピストン式アルミニウム製モノブロックキャリパーを採用しています。ディスクローターにはドリル加工などが施されていて、純正ブレーキとは思えない仕上がりです。718ボクスターGTSの車両価格は約1,038万円~1,092万円となっています。

911 カレラ カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラカブリオレはポルシェが2012年に発売したモデルで、911のベースモデルにあたります。先代モデルの911と比べて、大幅な軽量化と高剛性を両立しました。スタンダードな911ということもあって大勢の人から親しまれています。

そのオープンモデルである911カレラカブリオレは、オープンボディを採用していながらもポルシェのフラッグシップスポーツカーらしいパフォーマンスを実現しています。高出力なツインターボエンジンはスムーズに吹け上がってくれるでしょう。

911シリーズの中では最もスペックを抑えたモデルですが、ポルシェのエントリーモデルを担っている718ケイマンや718ボクスターと比べるとその差は歴然です。続いて、911カレラカブリオレのスペックや価格に迫ってみましょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラカブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。マイナーチェンジによって新たに採用されたツインターボによって、最高出力370馬力、最大トルク450Nmと、718シリーズを大きく凌駕する数値を実現しています。

駆動方式は伝統のRR。駆動輪に強くトラクションをかけて、エンジンのパワーをしっかりと路面に伝えてくれるため、0-100km/h加速はわずか4.4秒です。車両重量はDIN規格で1,520kgと、オープンモデルの911の中では比較的軽量な部類に入ります。

718シリーズはトランスミッションにPDKもしくは6MTを採用していましたが、911カレラカブリオレに関してはPDKのみの設定です。ベースモデルでありながらも高い運動性能を実現している911カレラカブリオレの車両価格は1,510万円となっています。

911 カレラ S カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラカブリオレの上位モデルにあたる911カレラSカブリオレ。911カレラカブリオレと同じく2012年に国内仕様車が発売されました。ベースモデルでも十分すぎるほどの運動性能が備わっていますが、911カレラSカブリオレは性能をさらに追求しています。

ボディサイズに大きな差はありませんが、ベースモデルが19インチのタイヤを装着しているのに対して、911カレラSカブリオレは20インチのタイヤを装着しています。その他にもブレーキなど足回りには数々の変更点があるようです。

前期モデルは3.4L自然吸気エンジンを採用していたようですが、現在販売されているモデルは3.0Lツインターボエンジンを採用しています。いわゆるダウンサイジングターボを採用して、スペックだけでなく魅力も向上しているようです。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラSカブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンと、ベースモデルである911カレラカブリオレと変わりありません。ただし、911カレラSカブリオレには独自のチューニングが施されています。

その結果、最高出力は420馬力、最大トルクは500Nmを達成しました。911カレラカブリオレがベースなので、駆動方式はRRとなっています。車両重量はDIN規格で1,530kgと、車両重量の増加を最小限に抑えているようです。

トランスミッションは911カレラカブリオレと同様、PDKのみとなっています。優雅で快適なドライブはもちろん、オープンモデルでありながら本格的なスポーツ走行にも対応可能です。911カレラSカブリオレの車両価格は1,813万円となっています。

911 カレラ GTS カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラSカブリオレをベースに、さらなるチューニングを施したハイパフォーマンスモデルが911カレラGTSカブリオレです。より本格的なスポーツ走行に対応したモデルに仕上がっており、車両価格も2,000万円の大台を突破しました。

さらなる走行性能を追求するために、ボディサイズが拡大されています。全高は1,291mmと変わりありませんが、全長が4,528mm、全幅が1,852mmと大幅にアップしました。もちろん、エンジンにもチューニングが施されていますが、エンジンの種類自体は同じです。

最高速度は308km/hと、一般的なスポーツカーでは到達することのできない次元に突入。0-100km/h加速はわずか3.8秒です。そんなハイパフォーマンスマシンのスペック詳細は、どのようになっているのでしょうか。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラGTSカブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。上記でもお伝えしているように、エンジンの種類自体は変わりありません。しかし、最高出力は450馬力、最大トルクは550Nmと大幅な出力向上を果たしています。

911カレラSカブリオレをベースにしているため、駆動方式はRRです。車両重量は1,540kgと、10kgほど増加していますが、運動性能自体は911カレラSカブリオレをはるかに凌駕しています。トランスミッションはPDKのみの設定です。

911シリーズの中で、最もスペックが抑えられている911カレラカブリオレと比べるとその差は大きく、同じマシンだとは思えません。911カレラカブリオレでも国産車の大半が敵わないスペックだと考えると、本当に驚きですよね。モンスターマシンに仕上がっている911カレラGTSカブリオレの車両価格は2,054万円となっています。

911 カレラ 4 カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラおよび911カレラカブリオレに遅れて、日本市場に投入されたモデルである911カレラ4カブリオレ。このマシンの最大の特徴は駆動方式に4WDを採用していること。911カレラの駆動方式といえば、やはり伝統のRRです。

しかし、911カレラ4カブリオレは4WDを採用したことで、911カレラおよび911カレラカブリオレとは異なるキャラクターを手に入れています。4WDがもたらすトラクション性能、走行安定性は911カレラカブリオレでは堪能することができないものです。

また、911カレラ4カブリオレは外観にも違いがあります。例えば、リア周りのデザインや専用フロントバンパーの採用、リアフェンダーのワイド化などです。続いて、911カレラ4カブリオレのスペック・価格をチェックしていきましょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラ4カブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力は420馬力、最大トルクは450Nmと、標準の911カレラカブリオレとのエンジンスペック上の違いはありません。

最大の目玉はやはり4WDの採用です。4WDを採用したことによって、0-100km/h加速が0.1秒短縮。やはり4WDは発進時の加速性能に優れていることがわかります。ちなみに最高速度は287km/hと、標準の911カレラカブリオレよりもやや劣っているようです。

トランスミッションやサスペンション形式などは、911カレラカブリオレと変わりありません。911カレラ4カブリオレの車両価格は1,610万円となっています。911カレラカブリオレから価格が100万円程度アップしているため、どちらを購入するか迷いどころですね。

911 カレラ 4S カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラ4カブリオレの上位モデル、911カレラ4Sカブリオレ。いわば911カレラSカブリオレの4WDモデルにあたる存在で、高い運動性能を実現しています。スペック自体は911カレラSカブリオレと大きな差はありません。

やはり最大の魅力は4WDの存在だと思います。911カレラ4カブリオレよりもさらに高いエンジンスペックを誇る911カレラ4Sカブリオレは、オンロードでの4WDの恩恵をより強く感じることでしょう。

ボディサイズに大きな違いはありません。車両重量は911カレラ4カブリオレよりも911カレラ4Sカブリオレの方が10kgほど大きくなっています。続いて、911カレラ4Sカブリオレのスペックと価格をチェックしていきましょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラ4Sカブリオレが搭載しているエンジンは、3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。エンジンの種類自体は911カレラ4カブリオレと同じですが、エンジンスペックが大きく異なっているのでご紹介します。

3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンの最高出力は420馬力、最大トルクは500Nmです。911カレラSカブリオレと同じ数値を記録している高出力エンジンと、4WDの組み合わせがもたらすパフォーマンスは目を見張るものがあります。

911カレラ4Sカブリオレの最高速度はなんと301km/h。0-100km/h加速はわずか4.2秒です。911カレラ4カブリオレから大幅なパワーアップを成し遂げているにもかかわらず、車両重量の増加はDIN規格でわずか10kg増加に留まっています。

911 カレラ 4GTS カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラ4Sカブリオレを超えるハイパフォーマンスモデルが911カレラ4GTSカブリオレです。上位モデルである911カレラ4Sカブリオレをベースに、さらなるチューニングが施されています。911カレラ4GTSカブリオレはポルシェの4WD最速のモデルです。

911カレラ4Sカブリオレでも十分すぎるほどのパフォーマンスを実現していましたが、911カレラ4GTSカブリオレはそれをも上回るスペックを実現しています。外観や内装も高級感をプラスした仕様に変更されている模様です。

911カレラ4Sカブリオレとボディサイズに大きな差はありません。しかし、バンパーの形状変更に伴って全長がわずかに拡大されています。911カレラ4Sカブリオレは4,499mmを採用していましたが、911カレラ4GTSカブリオレの全長は4,528mmです。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911カレラ4GTSカブリオレが搭載しているエンジンは、3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力はベースモデルの数値を30馬力も上回る450馬力、最大トルクは550Nmへとスペックアップが図られています。

911カレラ4GTSカブリオレは4WDを採用しているため、駆動方式は911シリーズと異なっています。しかし、エンジンレイアウトはキャビン後方と変わりなく、駆動方式が違っても911シリーズならではの走りを楽しむことができるでしょう。

車両重量はDIN規格で1,585 kg。最高速度は306km/h、0-100km/h加速は3.7秒となっています。そんなハイパフォーマンスマシンである911カレラ4GTSカブリオレの車両価格は2,154万円と、スーパーカーらしい価格帯です。

911 タルガ 4

引用元:https://www.porsche.com

ポルシェがラインナップするハイパフォーマンスオープンカーの中でも、一風変わった存在である911タルガ4。911シリーズのオープンカーは大半が車名にカブリオレと名付けられていますが、911タルガ4に関してはカブリオレと名付けられていません。

911シリーズのカブリオレはすべてフルオープンボディを採用しています。一方で、911タルガ4はフルオープンボディではなくタルガトップを採用しているのです。タルガトップとはキャビン頭上のパネルを着脱することができるルーフのこと。

オープン時の開放感はカブリオレに劣りますが、安全性をしっかりと確保した上でオープンエアを楽しむことができるようになっています。続いてそんな911タルガ4のスペックと価格について迫ってみましょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911タルガ4が搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力370馬力、最大トルク450Nmを発生させるエンジンで、キャビン後方にレイアウトされています。

911タルガ4の名称から分かる通り、駆動方式は4WDです。トランスミッションはPDKのみ車両重量がDIN規格で1,590kgとなっています。911カレラ4カブリオレの車両重量は1,570kgとなっているので、車両重量に関しては911タルガ4の方が大きいです。

とはいえ、最高速度は0-100km/h加速に関しては変わりありません。フルオープンもしくはタルガトップ、自分好みのモデルをチョイスすると良いでしょう。911タルガ4の車両価格は1,610万円と、価格設定に関しても911カレラ4カブリオレと同一です。

911 タルガ 4S

引用元:https://www.porsche.com

911タルガ4の上位モデルにあたる存在、それが911タルガ4Sです。こちらもフルオープンボディではなくタルガトップを採用しています。オープン時でも過激な走りを楽しめることが、911タルガ4Sの最大の特徴です。

駆動方式に4WDを採用しているため 、リア周りのデザインなどは911カレラ4をベースにしています。それに加えて、Bピラー以降のルーフデザインがタルガ専用仕様となっているので、911タルガ4Sは911シリーズの中でも極めて個性的なスタイリングです。

キャビン後方のパノラミックルーフは、スポーツカーでは犠牲になってしまいがちな後方視界を確保するだけでなく、911カレラのデザインに近未来感をプラスしてくれます。続いて、911タルガ4Sのスペックと価格をチェックしてみましょう。

スペック・価格

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911タルガ4Sが搭載しているエンジンは、3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。3.0Lという大排気量エンジンにツインターボチャージャーを組み合わせる構成は、現在の911シリーズでは定番となっているため、珍しい仕様ではありません。

最高出力は420馬力、最大トルクは500Nmと、911タルガ4からさらなるチューニングが施されています。4WDが400馬力を超える大パワーをしっかりと路面に伝えてくれるので、0-100km/h加速はわずか4.0秒を実現しました。

最高出速度も301km/hと、300km/hの大台に突入。もはやスポーツカーの域をはるかに凌駕したスーパーカーに仕上がっています。そんな911タルガ4Sの車両価格は1,913万円と、スペックだけでなく価格もスーパーカー並みです。

911 タルガ 4GTS

引用元:https://www.porsche.com

911シリーズのもうひとつのオープンカー、911タルガシリーズの最高峰にあたる存在。それが911タルガ4GTSです。911タルガ4GTSはタルガトップを採用したオープンカーでありながら、スーパーカーに匹敵するパフォーマンスを実現しています。

911タルガシリーズの中で最高の運動性能を誇っているため、快適なオープンドライブだけでなく、過激な走りを堪能することができます。さらに駆動方式は4WDとなっているため、悪路や悪天候時の走行も安心感が段違いです。

ボディサイズは911タルガ4Sと大きな違いはありませんが、バンパー形状などの違いによって全長がわずかに拡大されているようです。続いて911タルガ4GTSのスペックと価格について迫ってみましょう。

スペック・価格

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911タルガ4GTSが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。圧倒的なパフォーマンスを誇るエンジンはキャビン後方にレイアウトされ、最高出力450馬力、最大トルク550Nmを発生します。

車両重量はDIN規格で1,605kg。911タルガ4Sと比べて約5kg増加しているだけなので大きな差はありません。ハイパフォーマンスカーとしては軽量なボディとハイパワーエンジン、そしてポルシェが誇るトランスミッションであるPDKによって最高速度は306km/hにも達します。

0-100km/h加速はわずか3.7秒です。4輪すべてが駆動するため、サーキット走行でヒヤヒヤすることなくスポーツドライビングに集中できるでしょう。4WDを採用した911シリーズの中で最高峰に位置する911タルガ4GTSの車両価格は2,154万円です。

911 ターボ カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

911カレラシリーズの上位モデルである911ターボ。2015年以降一部のハイパフォーマンスモデルを除いて全車ツインターボエンジンを採用した911シリーズですが、元々は911シリーズの多くが自然吸気エンジンを採用していました。

911ターボという名称はその名残です。そんな911ターボのオープンモデルが911ターボカブリオレになります。こちらも標準の911シリーズと同様ツインターボエンジンを搭載しているのですが、排気量を拡大することで優れたパフォーマンスを実現しています。

外観やインテリアに関しては標準の911シリーズと大きな違いはありません。ただし中身は全くの別物で、ポルシェがラインナップするスポーツカーの中でもトップクラスのモンスターマシンに仕上がっています。そんな911ターボカブリオレのスペックと価格をチェックしてみましょう。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911ターボカブリオレが搭載しているエンジンは3.8L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力540馬力、最大トルク710Nmという圧倒的なパフォーマンスを誇るハイパワーエンジンをキャビン後方にレイアウトしています。

駆動方式は伝統のRRです。911ターボカブリオレのエンジンが発生させるとてつもないパワーを後輪がしっかりと路面に伝えてくれるため、0-100km/h加速はわずか3.1秒。911ターボカブリオレの加速感に大勢の人がやみつきになるでしょう。

トランスミッションには優れた変速スピードを実現したPDKを採用。それによって圧倒的な加速だけでなく320km/hという最高速度を達成しました。そんな911ターボカブリオレ の車両価格は2,533万円となっています。

911 ターボ S カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

標準の911シリーズを遥かに凌駕するスペックを誇る911ターボカブリオレ。そんなモンスターマシンにさらなるチューニングを施したのが911ターボSカブリオレです。ボディサイズやエンジンの種類自体に大きな違いはありません。

もっといえば外観上の違いもわずかです。ただし、走行性能を大きく左右する足回りは差別化が図られています。911ターボSカブリオレはカーボンセラミックを配合したディスクローターを標準装備しているためブレーキング性能が抜群です。

サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット式、リアがマルチリンク式となっています。911ターボSカブリオレのハイパワーをしっかりと受け止めるサスペンション形式に仕上がっているようです。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

911ターボSカブリオレが搭載しているエンジンは3.8L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。エンジンの種類自体はベースモデル911ターボカブリオレと同一ですが、911ターボSカブリオレのエンジンは更なるスペックアップが図られています。

同型かつ同排気量のエンジンにもかかわらず、最高出力580馬力、最大トルク750Nmを実現。最高出力は40馬力、最大トルクは40Nmほど向上しており、もはや全く別物のエンジンに仕上がっていることが分かると思います。

トランスミッションはもちろんPDKを採用。最高速度は330km/hにも達し、わずか3.0秒で100km/hまで加速します。911シリーズの中でも屈指のパフォーマンスを誇る911ターボSカブリオレの車両価格は2,896万円です。

新型 911 カレラ S カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

これまで販売されていた7代目911カレラの後継モデルにあたる存在が新型911カレラ(8代目モデル)です。これから紹介するのは、そんな新型911カレラのオープンモデルに当たる新型911カレラSカブリオレになります。

8年間の時を経てNewモデルへフルモデルチェンジを遂げた新型911カレラSカブリオレはキープコンセプトでありながら、より先進的かつ上質なエクステリアインテリアを採用しました。もちろん走行性能に関しても更なるスペックアップが図られています。

さらにカッコよく、さらに運動性能が向上した新型911カレラSカブリオレ。過激な走りだけでなくオープンエアを浴びながらイルカのドライブを満喫することも可能です。新型911カレラSカブリオレのスペックと価格をチェックしてみましょう。

スペック・価格

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新型911カレラSカブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力は450馬力、最大トルクは530Nmと明確な進化を遂げていることが伝わると思います。駆動方式はもちろんRRです。

エンジンレイアウトはキャビン後方ですが、従来の911シリーズよりもボディの中心近くに配置したことで静粛性と快適性走行安定性を向上させました。トランスミッションもこれまでの911シリーズが採用していたものとは異なる新たなPDKが採用されています。

車両重量はDIN規格で1,585kg。最高速度は306km/hにも及びます。0-100km/h加速は3.9秒ですが、スポーツクロノパッケージを装着することで3.7秒まで短縮することが可能です。大幅な進化を遂げた新型911カレラSカブリオレの車両価格は1,891万円となっています。

新型 911 カレラ 4S カブリオレ

引用元:https://www.porsche.com

続いて紹介するのが、新型911カレラSカブリオレの派生モデルである新型911カレラ4Sカブリオレです。新型911カレラSカブリオレが駆動方式に伝統のRRを採用しているのに対し、新型911カレラ4Sカブリオレは4WDを採用しています。

従来の911シリーズはRRモデルと4WDモデルでエクステリアデザインが差別化されていました。しかし、新型911カレラシリーズでは共通の意匠を採用しています。もちろん中身に関しては全くの別物です。

RRは後輪のトラクション性能が抜群ですが、4WDは4輪すべてで高いトラクション性能を実現しています。最高速度に関してはRRモデルに劣るものの、0-100km/h加速は新型911カレラ4Sカブリオレの方が優れているようです。

スペック・価格

引用元:https://www.porsche.com

新型911カレラ4Sカブリオレが搭載しているエンジンは3.0L水平対向6気筒ツインターボエンジンです。最高出力は450馬力、最大トルクは530Nmと新型911カレラSカブリオレとの違いはありません。

しかし、駆動方式による違いから0-100km/h加速は3.8秒と0.1秒の短縮を実現しました。こちらもスポーツクロノパッケージを装着すれば3.6秒まで短縮することができます。その代わり最高速度は304km/hとRRモデルに劣っているようです。

駆動方式以外に大きな違いはないため、購入する際は自分好みの駆動方式を採用しているモデルを選ぶと良いでしょう。新型911カレラ4Sカブリオレ車両価格は1,997万円と、約100万円程度高い価格設定で販売されています。

新型 911 スピードスター

引用元:https://www.porsche.com

最後に紹介するハイパフォーマンスオープンカーが新型911スピードスターです。新型911スピードスターは、ポルシェの創業70周年を記念する限定モデルとして登場しました。台数限定モデルとなっていて世界限定1,948台しか販売する予定がないそうです。

初公開されたのは4月に開催されたニューヨークモーターショー2019。新型911スピードスターのベースとなるのは8代目モデルの新型911カレラではなく、7代目モデルの911カレラGT3がベースになっているとのこと。

ボディの軽量化を図るために、メタルトップではなく手動開閉式のファブリックトップを採用しています。ワイドボディは7代目モデルの911カレラ4カブリオレがベースになっているそうです。そんな新型911スピードスターのスペックと価格をチェックしてみましょう。

スペック・価格

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新型911スピードスターが搭載するエンジンは4.0L水平対向6気筒自然吸気エンジンです。近年の911はモデルの大半がツインターボエンジンを搭載していますが、新型911スピードスターは過給機に一切頼らないフィーリング重視のエンジンを搭載しています。

フィーリング重視とはいっても最高出力502馬力、最大トルク47.9kgmを発生するとてつもないハイパフォーマンスエンジンです。トランスミッションはポルシェ伝統のPDKではなく、6速MTのみの設定となっています。

9,000rpmという高回転域までスムーズに吹け上がるため、最高に楽しいオープンドライブを楽しむことができるでしょう。新型911スピードスターの車両価格は未だ未定ですが、ドイツ本国のベース価格は約3,320万円となっています。

ケイマンやカイエンにオープンモデルはない?

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ポルシェは911カレラやボクスター以外にも魅力的な車種を多数ラインナップしています。エントリーモデルであるケイマンやポルシェ初の4ドアサルーンであるパナメーラ、クロスオーバーSUVのカイエン、マカンなどです。

現状では911カレラとボクスター以外にオープンモデルを設定している車種は存在していません。しかし、ポルシェは2017年にカイエンとカブリオレを組み合わせたコンセプトカーを発表しているため、今後カイエンにオープンモデルが設定される可能性はあります。

また、4ドアサルーンのパナメーラに2ドアクーペモデルが登場するという噂もあるようです。パナメーラの2ドアクーペモデルが登場した際は、2ドアクーペモデルをベースにしたオープンカーが登場する可能性もないとはいえません。

まとめ

Boxster さんのボクスター981MA123の画像
Boxster さんのボクスター981MA123の画像

今回はポルシェがラインナップしているハイパフォーマンスオープンカーのすべてをご紹介しましたがいかがだったでしょうか。スポーツカーの本質を追求しているポルシェが多数のオープンカーをラインナップしているのは意外に感じる人も多いのではないでしょうか。

911シリーズはクローズドモデルの販売が主流な上、オープンボディのボクスターにもクローズドボディのケイマンが設定されています。数々のオープンカーをラインナップしているとはいえ、あくまでポルシェの販売のメインはクローズのモデルです。

しかし、ポルシェのオーナーは誰しもがサーキット走行を楽しんでいるわけではありません。街乗りやドライブを用途に車を購入しようと考えている人は、ポルシェのハイパフォーマンスをオープンカーで優雅かつ快適なドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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