2019年06月03日 (更新:2020年08月11日)
ナンバーにアルファベットが?ナンバープレートにアルファベットが導入された!
車のナンバープレートにアルファベットが使用されるようになったことはご存知でしょうか?今までは「横浜 330」などがナンバーの上部に記載されていましたが、これからは「横浜 33A」のような表記になるのです。今回は、ナンバーの意味とアルファベット入りナンバーの取得方法や経緯などをご紹介します。
車のナンバー登録の仕組
普段何気なく見ているナンバーも、実は意味があったのです。まずはそんなナンバーの意味についてをご紹介していきます。
地域名
ナンバーの上段にまず出てくるのが地域名です。この地域名は、どの陸運局で登録されたかを意味します。車のナンバー取得には車庫証明が必要となり、登録した土地がどこの管轄なのかによって記載されます。最近はご当地ナンバーも採用され、地域によっては正規の地域名かご当地ナンバーの地域名か選択できるようにもなりました。
ちなみにこの地域名ですが、引越しなどで住む地域がついているナンバーの管轄外になった時には変更しなければいけないことをご存知でしたか?法律上、居住地が変わった際にはナンバーも変更しなければなりません。
書類を揃えて陸運局などに行けば書類の記載方法も教えてくれて、初めてでもナンバー交換できますので、まだの方は是非とも変更することをお勧めします。
分類番号
分類番号に関しては、元々2桁だったのですが1998年から現在の3桁に変わっています。ごく稀に旧車などで2桁ナンバーを見かけることはあるのはそのためです。そして、このナンバーの数字にも意味があるのです。「1ナンバー登録しているから」などという会話を聞くこともあるでしょう。なぜ同じ車なのにナンバーの登録だけで変わってくるのでしょうか。3桁の番号表記のうち、一番左にある桁の数字で車が分類されているのです。
1ナンバー
1ナンバーは普通貨物自動車に交付されるナンバーです。普通自動車でも、ある一定の条件を満たせば普通貨物自動車として登録することが可能です。大きな車で1ナンバーをつけている車は、普通貨物自動車だったのです。毎年車検が必要になりますが、重量税が安かったり毎年かかる自動車税が安くなります。趣味でバンタイプの車両を所有している方は、1ナンバーを取得する理由はここにあったのです。
2ナンバー
2ナンバーは普通乗合自動車に交付されるナンバーです。乗車定員が11名以上の車両であれば、普通乗合自動車として登録されます。車検は毎年必要であり、自動車税は乗車定員により異なります。また、高速料金が中型車や大型車になります。
3ナンバー
3ナンバーは普通乗用自動車に交付されるナンバーです。こちらは皆さんおなじみのナンバーですね。なお、普通自動車規格に合致していれば乗車定員11名以上でも3ナンバー登録となります。
4ナンバー
小型貨物自動車に4ナンバーが交付されます。軽自動車や普通車でも4ナンバーをつけている車を見るのは、普通貨物自動車よりも小さい貨物自動車だからなのです。普通貨物自動車と同じく、毎年車検は必要ですが重量税と自動車税は安く設定されています。
5ナンバー
5ナンバーは小型乗用自動車および小型乗合自動車に交付されるナンバーです。維持費などは3ナンバーと同様ですが、規定により変わります。全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0m以下の車が該当します。ここで覚えておかなくてはならないのが、維持費等は変わりませんがリフトアップやオーバーフェンダーをつけた際に5ナンバーの規格より大きくなってしまった場合です。この場合は構造変更とナンバー変更が必要になるので、覚えておきましょう。
6ナンバー
6ナンバーは小型貨物自動車に交付されるナンバーであり、以前は三輪貨物に交付されていましたが現在は4ナンバーと同じになっています。4ナンバーが不足した際に6ナンバーが交付されますが、現在のところ4ナンバーが埋まっていないので使用されていません。
7ナンバー
7ナンバーの位置付けも6ナンバーと同様です。以前は三輪車用に設けられていましたが、現在は3ナンバーと同様です。3ナンバーは首都圏で不足しているため、7ナンバーで登録する車両は存在します。
8ナンバー
8ナンバーは特種用途自動車に交付されるナンバーです。こちらも税金が安く設定されています。普通自動車で8ナンバーを取得している車両も多いです。キャンピングカーなどは8ナンバーの車が多いです。
9ナンバー
大型特殊自動車に交付されるナンバーです。作業機を取り付けた車両で、運転というよりも作業に特化している車に交付されるのが9ナンバーなのです。
0ナンバー
大型特殊自動車のうち、建設機械として分類される車両に関しては0ナンバーが交付されます。大型特殊自動車を見た際、9ナンバーと0ナンバーを見かけることがあったと思いますが、このような違いがあったのですね。
平仮名等
ナンバーの下段を見ると、一番左側に平仮名が書かれています。これにも区分があることをご存知でしょうか?近くに米軍基地のある方であればこの部分にアルファベットが書かれている車両を見たことがあると思います。
これは、在留米軍用の車両であったり一時的に車を海外から持ち込んだ場合に使用されます。日本で退役した軍人用には「よ」が交付されます。そして「れ」「わ」はレンタカー用に交付されることは有名です。さらに、事業用として交付される緑色のナンバーに交付されるのが「お」を抜く「あ〜こ」「を」が交付されます。それ以外が自家用ナンバーとなりますが、「し」と「へ」と「ん」は使用されていません。
一連指定番号
平仮名の後に記載されている4桁の数字が一連指定番号です。1999年から希望ナンバーを取得できるようになりましたので、好きな数字を選んでつけている方も多いと思います。希望ナンバーといっても、一番左側に来る数字の0は認められていません。
当初から人気ナンバーというのが存在し、1桁の番号やゾロ目などは人気で、抽選になることも多かったので希望ナンバー獲得に苦労した方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回、ナンバーにアルファベットが追加になった経緯にはこの人気ナンバーが原因だったのです。
ナンバープレートに載っているアルファベットについて
首都圏に住んでいらっしゃる方はすでに見たことがあるかもしれませんが、分類番号に分類番号とは別に「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」のアルファベットが入るようになりました。それでは、導入されたアルファベットについて詳しく見ていきましょう。
アルファベットの入る部分
アルファベットが入る部分については、分類番号の下2桁に入るとされています。今まで通り数字も割り振られますが、00から99までの100通りしかなかった枠が、10のアルファベットが加わることによって400通りに増えたのです。排除されたアルファベットに関しては、数字と見間違えることがある可能性があるものが排除されています。わかりやすい例では、「0」と「O」などの書体によって区別がつきにくい物がある為です。
現在はまだ下1桁にアルファベットが入るものしか交付されていませんが、今後は増えていくでしょう。100通りで20年近く希望ナンバーが交付できたので、このままのペースだとあと60年くらいは持ちそうです。
アルファベットが導入された理由
アルファベットが導入された経緯としては、希望ナンバーが交付できなくなったことにあります。例えば普通乗用自動車で「・・・1」というナンバーを考えてみましょう。同じ地域でこのナンバーが平仮名で使用されている29枚分。普通乗用自動車は3ナンバーと7ナンバーがあるので58枚分。さらに分類番号下2桁分がありますので合計で5800枚分です。
一見すると、「こんなに同じ番号が重なるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ナンバーは廃車にしても同じナンバーを使用しません。首都圏では過去20年間にこの枚数を使い切ってしまったということです。そこで今回、桁を増やすのではなくアルファベットを使用することによってさらに全ての希望ナンバーを可能にしたのです。
アルファベット導入による恩恵
アルファベットが導入されることにより、まだ未登録のナンバーに余裕ができて人気の番号も今後希望ナンバーとして登録できるようになりました。分類番号の種類が4倍になったことで、5800通りの同じナンバーも4倍となって23200通りのナンバープレートが発行できます。制度導入直後は1桁のナンバーやゾロ目のナンバーを多く目にしましたが、最近は誕生日が多いようです。
そう考えると、60年以上は持ちそうです。さらに最近はご当地ナンバーも多く交付されるようになってきたので、当分は人気ナンバー問題は大丈夫でしょう。
アルファベット入りナンバーの取得方法
アルファベットナンバーの取得方法ですがまず、ナンバープレートを発行している自動車会議所へ問い合わせてみましょう。「アルファベットが入るナンバーはどの番号ですか?」と聞くと、答えてくれるようです。
人気ナンバーではなければアルファベットはつきませんし、地域によってその番号は異なりますのでナンバーを発行しているところに問い合わせることが一番です。そして陸運局で手続きを取り、ナンバーを発行してもらえばアルファベット入りナンバーを取得できます。
まとめ
手続きの混同などにより、ナンバーは再利用されません。そのため、番号はかぎりあるものなのです。もしかすると今後もナンバーに関する様々なことが変わっていくかもしれませんが、ナンバーを変える方はこれを機にアルファベットナンバーにしたいですね!