2020年09月09日 (更新:2024年10月10日)
カーポートの台風対策、台風で壊れないための対策方法を解説
カーポートの台風対策では、絶対にやってはいけないことがあります。そんなカーポートの台風対策について、仕組みや構造とともに解説します。
そもそもカーポートの役割とは?
カーポートは屋根と支柱だけで出来た簡易的ガレージ。車庫を作るよりも安価で且つ簡単に作れるのが利点です。そんなカーポートの役割、取り付けることで得られるメリットは次のようなものです。
- 車が雨に濡れないようにする
- 車に直射日光が当たるのを防ぐ
- 鳥の糞や雹などの落下物を防ぐ
- 冬、車に霜がつかなくなる
カーポートは雨や日光はある程度防ぐものの、風への耐性はないことを覚えておきましょう。
カーポートは頑丈ではない
カーポートに使われている支柱はスチール素材もしくはアルミ素材が多く、どちらも強度が高く耐久性に優れています。
しかしその一方で、屋根の部分はあくまで雨や直射日光、鳥の糞を防ぐのが目的な為、強風に耐える作りではないのが現状です。
カーポートの屋根はわざと飛びやすくなっている
台風でのカーポートの破損として最も多い例が、カーポートの樹脂製の屋根材が飛ぶことです。カーポートの屋根には、ポリカーボネートという柔らかい樹脂製の板が何枚もはめ込まれていますが、この樹脂製の屋根板は、台風などの強風時に簡単に外れるように設計されています。
これはカーポートの支柱や骨組みへの被害を最小限に抑えるため。強風がカーポートの下に入り込んでカーポートを持ち上げる力が加わったとき、屋根が外れることでそこから風を逃がし、骨組みが曲がったりするのを防ぐ役割があります。
また、屋根材は柔らかいため飛ばされても破損しにくく、外れたものをまた取り付けて再利用することができます。
カーポートの正しい台風対策とは?
カーポートの台風対策には、次のようなものがあります。
- カーポートの屋根を外して屋根材が飛ぶのを防ぐ
- カーポートの周囲にあるものを遠ざけて損傷を防ぐ
- 重りで補強してカーポート本体の折損を防ぐ
- カーポートの屋根を金属製に交換して強度を上げる
それぞれのメリットと注意点を解説します。
カーポートの屋根を外して屋根材が飛ぶのを防ぐ
予め天気予報等で台風や強風が来るかどうかを調べた上で、事前に屋根を外しておく方法です。これにより飛ばされた屋根材がご近所さんの車を直撃、ということも無くなりますし、台風が過ぎた後になおせば元通りです。
しかし、この方法はカーポートに登って作業をする必要があり危険を伴います。また、取り付け方をしっかりと観察しておかないと取り付け時に苦戦することになるので、十分注意して行いましょう。
カーポートの周囲にあるものを遠ざけて損傷を防ぐ
2階のベランダに物が置いてあったり、カーポートに立てかけているような物があれば撤去しておきましょう。強風で飛ばされてカーポートへ落下したり、カーポートの下で物が暴れて屋根材を突き破るなどが考えられます。
重りで補強してカーポート本体の折損を防ぐ
片持ちのカーポートは、安価かつ手軽ですが強風で上に煽られると弱いというデメリットがあります。この型の場合は、支柱のない片側に重りや地面と接続できる補強バーをつけて補強するのが効果的。
屋根材が飛ぶことはあっても、骨組み自体の破損を防ぐことができます。
カーポートの屋根を金属製に交換して強度を上げる
カーポートには、折板屋根と呼ばれる、屋根材に金属の板を使用したタイプもあります。折板屋根はポリカーボネートと比べてはるかに重く、骨組みも頑丈な物になるため台風などの強風にもしっかりと耐えることができます。
しかし、高価なことや半透明ではないため駐車場が暗くなること、雨音が響きやすいことなどがデメリット。とくに家の窓の前にガレージがある家の場合、室内への採光が難しくなります。
カーポートにネットをかけるのはNG
台風対策として、屋根材が飛ばないよう上にネットなどをかけたり、屋根材が飛ばないように補強するのはNGです。
先述の通り、屋根材が飛ぶのは骨組みなどが折れたりしないよう力を逃がすため。屋根材が外れないとカーポートが根元から折れて、骨組みごと宙を舞って家屋に直撃する可能性があります。
屋根材を外すことができないなら、何もしないのが一番なのです。
カーポートの台風対策は正しく行いたい
カーポートの屋根材は、骨組み本体を守るためあえて飛びやすくできています。台風襲来前に屋根材を外すことができないのであれば、周囲のものを片付け、家の中で台風が過ぎるのを待つのが正解です。
また、現在は様々な種類や素材のカーポートが販売されています。設置を考えている場合は、それぞれのカーポートのメリット・デメリットをしっかり把握した上で検討、設置を行いましょう。
車の台風対策は万全?
カーポートと同時に、愛車の台風対策も重要です。車の台風対策はこちらの記事を参考にしてください。