2018年10月10日 (更新:2022年07月20日)
高燃費?低燃費以上の魅力を持つ国産車を紹介します!
車を選ぶうえでどうしても「燃費」は気になってしまいますよね。通勤などで毎日車を運転するというのであればなおのことだと思います。燃費が良ければ良いほど、それに越したことはないのは間違いありませんがそんなこと気にならないほど魅力的な車はたくさんあります。今回は、燃費を度外視しても魅力あふれる国産車をご紹介します。
世の中の燃費事情
車選びには、環境にやさしい「エコ」も大切ですが、「楽しさ」も大切ですよね。今回は現在燃費ナンバー1のプリウスと、一般的なコンパクトカーとしてトヨタbBの燃費を踏まえたうえで、燃費を超えた魅力を持つ車についてご紹介していきます。
bBの燃費
五人乗りトールワゴンの先駆けともなったトヨタのbBは、2000年1月に開催された東京オートサロンにてデビューしました。当時はまだマイナーだった「カスタマイズ」文化の一般化・定着を狙って開発された車であり、アフターパーツの多さや角ばったボディーによる居住性の高さなどから幅広い世代に人気を博した車です。
エンジンは直4の1.3Lもしくは1.5L。カタログでは16.8km/Lの燃費性能を持っていますが、実燃費では11km/Lほど。居住性の高いbBですから、積載物の量などにより多少増減はするものの、トールワゴンタイプの車の中では燃費は「良くもなく悪いくもない」といった評価になるでしょう。
bB自体の生産は終了しており、後継モデルであるタンクの実燃費が14km/L前後であることを考えれば、十分実用的な範囲です。
プリウスの燃費
世界初の量産型ハイブリッド車として有名なプリウス。初代が販売開始したのは1997年のことでした。それからモデルチェンジを繰り返し、2015年に現行モデルに当たる4代目がデビューしました。
2017年にはPHVモデルもラインナップ入りを果たしているプリウスですが、燃費についてはやはり圧倒的。2018年モデルのカタログ燃費は34km/L~、実燃費でも20km/L~超えと、他車種の追随を許さなさい燃費性能を発揮しています。世界中ありとあらゆる車と比較しても、プリウスの燃費はトップクラスだといえるでしょう。
燃費は悪いけど魅力のある国産車たち
日産 Y32『シーマ』
圧倒的な人気を誇った初代シーマ
1988年に登場した初代シーマは、国内初の3ナンバー車両として販売された大ヒットモデル。その売れ行きは凄まじく、バブル景気に沸いていた当時の日本でトヨタ・クラウンの販売台数を抜き「シーマ現象」という言葉が生まれるほどでした。
独立車種として登場した2代目
同ブランドのセドリック/グロリアの上級モデルとして登場したシーマでしたが、専用のプラットフォームを与えられ1991年にフルモデルチェンジ。Y32シーマの誕生です。70psを発揮するV型8気筒4.1Lエンジンを搭載、先代よりもさらに洗練されたエレガントともいえるエクステリアに、インテリアも本木目やタン革を採用するなど、当時としては最新・最高の装備を施された車としてデビューしました。
しかし、実燃費は4km/Lほど。グレードによって前後するとはいえ、実用的な燃費にはほど遠い数字です。とはいえ、国産高級車として圧倒的な完成度を誇っていたY32シーマには、燃費の悪さ以上に当時の日産の〝本気〟を感じることが出来ます。
後にハイブリッドモデルとして復活を遂げるシーマですが、Y32型の鮮烈な印象を忘れることができないという人は多いのではないでしょうか。
トヨタ 30系『セルシオ』
ドライバーズカーとしてトヨタの頂点に君臨したセルシオ
日産・シーマと双璧をなした国産高級車がセルシオです。同ブランドのクラウンマジェスタがフラッグシップモデルに成り代わるまでの約17年間もの間、トヨタブランドにおけるドライバーズカーの頂点、個人所有できるハイエンドモデルとして君臨し続けました。
伝説となった30セルシオ
2代目セルシオよりもサイズアップした5mにもなるビッグなボディに、4.3LV8DOHCエンジンを搭載。2000年に登場した30系セルシオは2003年にマイナーチェンジされ、5速ATが6速ATに変更されます。
それに伴いカタログ燃費で8.9km/Lと、従来よりも向上しました。がフラッグシップモデルに成り代わるまでの約17年間もの間、トヨタブランドにおけるドライバーズカーの頂点、個人所有できるハイエンドモデルとして君臨し続けました。
ホンダ 初代『NSX』
『our dreams come true』、『緊張ではない、解放するスポーツだ』をキャッチコピーとして開発された国産スーパーカーである初代NSXは、1989年というバブルの絶頂期に発表されました。
販売を開始した翌年から16年間もモデルチェンジを行うことなく製造され、価格も1グレードのみの設定で800万円と、日本国内メーカーが販売している車の中でも最高額を記録していた車です。「走るマンション」と揶揄されていたのも頷けますね。
市販車としては世界で初めてフルアルミによるモノコックボディーを採用し、生産は全て手作業で行われるという繊細さも持ち合わせていたことから、〝日本で唯一のスーパーカー〟ともいわれていました。
そんな初代NSXの燃費は、カタログ上で8.3km/L~となっています。実燃費において12km/L前後をマークした記録もありますが、多くの場合6~8km/L前後。まさに、ガソリンをまき散らしながら走っているといっても過言ではない初代NSXですが、国産スーパーカーであるNSXには燃費など度外視しても有り余る魅力があるのです。
RX-7の燃費
2002年に生産が終了したRX-7は、ロータリーエンジンを搭載したマツダのピュアスポ―ツカーとして、絶大な人気を誇る車です。RX-7という名前を聞いたことがなくても、「サバンナ」という名称は知っているという人もいるのではないでしょうか。
このRX-7の燃費は、カタログスペック(10・15モード)で10km/Lという燃費。実燃費になると、6km/Lまで落ち込んでしまうようです。。後継のRX-8になって、実燃費で2km/Lほどよくなったという声もありますが、それでも誤差程度の改善です。
2015年の東京モーターショーでは、実質的な『RX』シリーズの後継モデルのコンセプトカーであるRX-VISIONが公開されましたが、搭載される直6・3Lエンジンの開発も進んでいるとのウワサがあるため燃費の向上にも期待したいところです。
イメージと異なり意外と燃費の良かった車
運転してみると予想外に燃費が良かった!という国産車はいくつかありますが、輸入車においてもそういった車は存在しています。今回は日本国内でも人気が高いBMWから、イメージと違う車筆頭である新型3シリーズを紹介します。
BMWの3シリーズといえば、同ブランドにとっても〝エース〟とも呼べるシリーズであり、常にトップセールスの座に位置するモデルです。最大のライバルにはメルセデス・ベンツのCクラスが該当しますが、現行の3シリーズ「G20系」は燃費性能においても全く引けを取りません。
トップグレードとなる330i M Sportsは2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載していながら、市街地走行実燃費11.3km/Lをマークした記録もあります。カタログ燃費(WLTC)が9.4km/Lなので、それを上回る燃費を発揮させることも可能なのです。
郊外や高速走行であれば、さらに燃費の向上が期待できます。油種こそハイオクですが、このクラスのプレミアムセダンであるということを考慮すれば、いい意味で期待を裏切る燃費性能だといえるでしょう。
まとめ
今回紹介した車の他にも、燃費が悪くても魅力的な車は多く存在しています。「燃費の良さ」だけが、車の魅力ではありません。走る歓び・所有する歓び・カスタムできる歓びなど、車から感じ取る魅力はオーナーによって千差万別です。エコカー全盛期である今だからこそ、燃費以外の部分に目を向けてみるのもいいかもしれませんね。