2019年02月20日 (更新:2020年06月09日)
車のボディタイプでお悩みの貴方へ!「セダン」「ハッチバック」を中心にわかりやすく解説します!
車にはさまざまなボディの形状があります。例えば「セダン」や「ハッチバック」、「クーペ」などがそれにあたりますが、それぞれの違いや特徴をご存知ですか?今記事では、ボディタイプの中で最も一般的な「セダン」と「ハッチバック」中心に、車のボディタイプについてわかりやすくご紹介していきます。
セダン
セダンはクルマにとって基本ともいえるボディ形状です。
セダンには低価格でコンパクトなものから高級で大柄なものまで様々ですが、共通しているのはボンネット・室内・トランクルームがそれぞれ分かれており、4ドアとなっていることです。
メリット
遮音性が高い
トランクやエンジンがあるスペースと乗員の空間が明確に区切られていることで、車内に音が入りにくい作りとなっています。
ボディ剛性が強い
セダンは開口部が小さくできるため、ボディの強度を高く作れるのです。また重心が低いことも相まって、安定した走行を実現してくれます。
事故の時も室内を保護
客室がボンネットとトランクに挟まれていますから、前後からの事故が発生しても車内が守られる構造になっています。
デメリット
次にデメリットについてみていきましょう。
使い勝手が良くない
セダンは運転席・助手席の前後させる、または背もたれを倒すといった限られたシートアレンジしかできません。また一部車種を除き、原則トランクルームに入れた荷物を車内から取り出すことはできません。
積載に制限がある
セダンはあまり大きな荷物を積むことは想定されていないボディ形状なので、必然的に荷室は狭くなります。
ハッチバック
ハッチバックとは、人が乗る空間と荷室が同じ車内に存在し、上方または横開き式の後部ドアを設けた車をさします。実はスズキ・ワゴンRのような軽自動車やホンダ・フィットのようなコンパクトカーのほとんどはハッチバックなのです。
ドア数は関係なく、後部ドアがリアウィンドウと一体化してることがハッチバックの定義です。イニシャルDで主人公のAE86はハッチバックとして、とても有名ですね。
メリット
大きな荷物を載せることが可能ハッチバックは人が乗る空間と荷室が同じ空間にあるので、後部座席を前に倒すことで荷室を拡大させることが可能です。大きな荷物や長いものでも乗せることができるので非常に便利です。
トランクルームの荷物の出し入れが可能
室内にトランクルームがあるので、車が走行している途中でもトランクに荷物を置くこと、またはトランクに荷物を載せることが可能です。
室内空間が広い
長時間の運転でゆったり休憩したいとき、運転席・助手席をフルフラットにして、後部座席の背もたれも倒すことで、足を伸ばしてくつろぐことができます。室内空間が広い分快適に過ごすことが可能です。
デメリット
次にデメリットをご紹介します。
たくさん乗ると荷物が置けない
ハッチバックは室内とトランクルームが一体化になっている分、最大の乗車定員まで人が乗るとトランクルームに荷物を載せることができません。
静寂性に欠ける
ハッチバックはボディ剛性がセダンほど高く作られていないため、比較するとどうしても外からの音が室内に入ってきてしまいます。しかし事故時の安全性に関しては各メーカーできちんと対処されています。
バックドアを開けるためのスペースが必要
ハッチバックのバックドアを開けるには、駐車時車の後方にバックドアの長さ分のスペースを開けなければいけません。セダンの場合、トランクは車の長さにおさまっていますので駐車時にトランク分のスペースを開ける必要性はないのです。
クーペ
クーペとはフランス語のkoupeを語源としていて、元々は「切られた」という意味でした。
クーペは基本的に2ドアの車を指し、ルーフラインが流線形の緩やかな曲線を描いているのが特徴です。他のボディ形状に比べ比較的車高が低く、スポーティで快適な走行を約束してくれます。
話題の4ドアクーペって?
最近では4ドアクーペという新しいタイプも話題になっています。4ドアクーペは「クーペ様式のセダン」という位置づけで、クーペのような流線形のルーフラインを持っています。後席の頭上スペースが少なく、快適性よりも優美なフォルムを優先させているところがセダンとの違いです。
コンパクトカー
「コンパクトカー」という名称は本来正式なボディタイプの名称ではありませんが、呼び方としては一般的に用いられているのでご紹介させていただきます。
コンパクトカーとは、車の後ろに上に開くハッチドアが設けられている5ドアの小さい車を指すことが多いです。全長は約4,000mm程度の車が多く、これより大きくなるとハッチバックと呼ばれます。
ちなみに軽自動車がコンパクトカーと呼ばれることはありません。
軽自動車
軽自動車とは法律で定められた排気量が660cc以下、全長3,400mm以下、全幅1,480mm以下、全高2,000mm以下、乗車定員4名以下の車をさします。維持費が安く、小回りの良さから人気が上昇しているボディタイプです。
オープンカー
オープンカーとは、屋根が脱着式のボディタイプをさします。オープンカーはベース車両の有無で大きく二つに分けられます。
オープンが前提
あらかじめ屋根を脱着式にすることを前提に設計されたものを「ロードスター」「スパイダー」と呼びます。
ロードスター
「ロードスター」はもともと、中世の行商人などが使う蓋のされていない幌馬車を意味する言葉で、商人が新しい場所を求め荒野を走るイメージからか、メーカーが力を入れた車種に用いられることが多いです。
代表車種としてマツダ・ロードスターがあります。
スパイダー
「スパイダー」は、帆を閉じたスタイルが、蜘蛛が体を低く構えた姿に似ていることから名づけられました。英語の名ですがイタリア車に多い名前です。
代表車種としてはフィアット・アバルト124スパイダーがあります。
ベース車両がある!?
あらかじめ設計されている車の屋根を脱着式に仕立てたものを「コンバーチブル」「カブリオレ」と呼びます。
カブリオレ
「カブリオレ」はフランス語で、屋根が開く馬車を指す言葉です。ドイツ語ではカブリオですね。昔ゴルフのオープンモデルはカブリオという名前でしたが、現在はカブリオレになっています。
コンバーチブル
「コンバーチブル」は英語由来の言葉で、(屋根のある状態から屋根の無い状態に)変えられるという意味です。代表車種としてコルベットコンバーチブルがあります。
ワンボックス
ワンボックスとは、一つの箱という意味です。車を横から見た時に四角い箱のように見えることから名づけられました。
エンジンは運転席の下に搭載されていることが多く、ボンネットがほぼ垂直に切り立っています。
衝突時の安全基準を満たすためには、ある程度ボンネットの長さが必要になったことにより、近年は商用で背の高い車はワンボックスと呼ばれる一方で、乗用車でワンボックスと呼ばれる車はなくなっています。
ミニバン
ミニバンは小さいバンという意味です。今ではあまり使われませんが、バンとは貨物における屋根付きの車両の言葉を指す言葉でした。
アメリカで家族向けに小型で座席数を増やしたものがミニバンと呼ばれたことをきっかけにこの名が広まりました。国内最大級のヴェルファイアが「ミニ」なのもアメリカサイズなら納得ですね。
現在では3列シートが設置され6名以上の定員のものを指すことが多く、ファミリー層に人気が高いです。
ステーションワゴン
ステーションワゴンとは、基本的にセダンのルーフを延長し荷室と客室をつなげたボディタイプの車のことで、基本的にはセダンとほとんど変わらず実用性を向上させた形状です。日本ではあまり人気がありませんが、ヨーロッパでは必ず設定されるボディタイプです。
ハッチバックとの違いは荷室の長さが長いこと、リアウインドウの傾きが垂直に近いことです。
また、メルセデスベンツに設定されている「シューティングブレーク」は1960年代にイギリスでクーペを狩猟用にハッチバックへと改造したことで誕生した名称です。形状は近いですが厳密には異なります。
SUV
SUVとは、「Sport Utility Vehicle(スポーツ用多目的乗用車)」の略で、アウトドアに適した車です。SUVに明確な基準はありませんが、比較的車高が高くオンロード・オフロード問わず高い走行性能を誇り、荷物をたくさん積むことができる設計となっています。車高が高いため視界がいいのが特徴です。
まとめ
今回はセダン、ハッチバックの違いとメリット・デメリット中心にご紹介しました。
車にはさまざまな形状がありますが、その中でもセダン、ハッチバックの違いがお分かりいただけましたか。それぞれメリット・デメリットがありますが、記事を参考に使用用途に合わせて車を選んでくださいね。