2018年12月29日 (更新:2022年12月09日)
トヨタのハッチバック車種一覧!往年のモデルから現行まで!
ボディサイズがコンパクトでありながら、後ろのドアが大きく開くハッチバックタイプは、荷物の積み下ろしが楽で、非常に使い勝手が良いということなどから、近年人気が上昇している車種です。今回は、トヨタから販売されている現行モデルのハッチバック車から、過去に販売されていた往年モデルのハッチバック車まで、ご紹介したいと思います。
現行ラインナップ
空前のミニバンブームに押され、ハッチバックをはじめ、セダンやステーションワゴンなどの人気は衰えてしまいました。しかし、ここ最近はミニバン人気も以前ほどの勢いはなく、運転しやすく使い勝手の良いハッチバックタイプが人気傾向にあります。では早速、トヨタで発売している現行モデルのハッチバック車をご紹介します。
アクア
量産の小型ハイブリッド乗用車として、2011年12月に発売となったトヨタ・アクア。このアクアはプリウスに続いて非常に人気のあるクルマで、その魅力は何といっても低燃費性能。
アクアはプリウスのハイブリッドシステムをベースに、小型・軽量・高効率化を施し、10・15モード走行燃費40.0km/L(JC08モード走行燃費35.4km/L)を実現してします。また、ハイブリッドのバッテリーも小型化され、リアシートの下に設置することで荷室容量305Lと、大容量のスペースを確保しているので、コンパクトカーながらも広々とした室内空間が広がります。
【アクアのグレードと価格(税込)】※2018年12月現在
- 【L】:1,785,240円
- 【S】:1,886,760円
- 【G】:2,052,000円
- 【G“ソフトレザーセレクション”】:2,079,000円
- 【G“GR SPORT”】:2,322,000円
- 【G“GR SPORT・17インチパッケージ”】:2,527,200円
- 【Crossover】:2,052,000円
- 【S"Style Black"(特別仕様車)】:1,979,640円
- 【Crossover“Glam”(特別仕様車)】:2,123,280円
ヴィッツ
1999年1月に発売開始となったトヨタ・ヴィッツ。コンパクトながらも大人4人が快適に過ごせる空間と、優れた基本性能を重視したクルマで、車両価格も約85万円からと、比較的リーズナブルなクルマとして多くの人に親しまれていました。
発売から約20年が経過するヴィッツですが、現在においてもトヨタのコンパクトカーの基幹モデルとして販売され続けています。また、2017年からはヴィッツにも待望のハイブリッドグレードが追加となるなど、ますます注目が集まっています。
【ヴィッツのグレードと価格(税込)】※2018年12月現在
- 【F/F“SMART STOPパッケージ”/F“Mパッケージ” 】:1,325,160円~1,589,760円
- 【HYBRID F】:1,819,800円
- 【U/U“Sportyパッケージ”】:1,787,400円~ 1,941,840円
- 【HYBRID U/HYBRID U“Sportyパッケージ”】:2,076,840円~2,226,960円
- 【HYBRID Jewela】:1,973,160円
- 【Jewela/Jewela“SMART STOPパッケージ”】:1,462,320円~1,800,360円
- 【特別仕様車 F“Safety Edition Ⅱ”】:1,373,760円~1,558,440円
- 【特別仕様車・HYBRID F“Safety Edition Ⅱ”】:1,896,480円
- 【特別仕様車 F“Amie”】:1,513,080円〜1,726,920円
- 【特別仕様車 HYBRID F “Amie”】:2,007,720円
- 【GR SPORT/HYBRID GR SPORT】:2,076,840円~2,318,760円
- 【GR SPORT “GR”】:2,292,840円
カローラスポーツ
2018年6月より登場されたカローラスポーツは、海外市場を視野に置いて開発されたミドルサイズの5ドアハッチバックで、全車3ナンバーサイズとなっています。パワートレインは1.2L直噴ターボエンジンと1.8Lエンジン+モーター(ハイブリッド)の2種類が用意され、いずれも走りを意識したスポーティなクルマです。
また、このカローラスポーツでは運転中、口頭でのリクエストに専任のオペレーターが応える「オペレーターサービス」や、クルマの状況を遠隔で確認することのできる「マイカーSecurity(リモート確認)」など、あらゆるDCM(通信機能)を全車標準装着しているのも、特徴のひとつです。
【カローラスポーツのグレードと価格(税込)】※2018年12月現在
- 【G“X”】:2,106,000円~2,332,800円
- 【G】:2,224,800円~2,451,600円
- 【G“Z”】:2,386,800円~2,613,600円
- 【HYBRID G“X”】:2,419,200円
- 【HYBRID G】:2,527,200円
- 【HYBRID G“Z”】:2,689,200円
パッソ
「プチトヨタ」というキャッチフレーズのもと、2004年6月に販売開始となったトヨタ・パッソ。このパッソは、全長3.7m未満のコンパクトな5ドアハッチバック車で、トヨタのなかではもっともコンパクトなモデル(軽自動車を除く)となります。
ちなみに、パッソは開発から生産までダイハツが一貫しておこない、それをトヨタがOEM供給しトヨタ車として販売しています。なお、パワートレインは1.0L直3エンジンとCVTとの組み合わせたもので、駆動方式はFFとフルタイム4WDの2種類。
燃費は「FF・4WD」いずれもJC08モード走行燃費で24.4km/L~28.0km/Lという低燃費を実現します。なお、パッソはハイブリッドの設定がないため、比較的車両価格の安いタイプも用意されているのも嬉しいところです。
【パッソのグレードと価格(税込)】※2018年12月現在
Xシリーズ
- 【X】:1,177,200円(2WD)/1,350,000円(4WD)
- 【X“S”】:1,242,000円(2WD)/1,414,800円(4WD)
- 【X“L package・S”】:1,344,600円(2WD)/1,517,400円(4WD)
- 【X“G package”】:1,474,200円(2WD)/1,647,000円(4WD)
MODAシリーズ
- 【MODA】:1,533,600円(2WD)/1,706,400円(4WD)
- 【MODA “G package”】:1,695,600円(2WD)/1,868,400円(4WD)
さて、トヨタで販売されているコンパクトハッチバックは、現在この4車種が主流となっており、そのほとんどがハイブリッドシステムを導入しています。よって、燃費性能は非常に優秀です。また、コンパクトなので運転もしやすく、荷物の積み下ろしも楽々なので、セカンドカーなどにもピッタリです。もちろんメインカーとしても、十分活躍できるだけの性能は持っているので、どのクルマも安心して乗れると思います。
歴代のトヨタのハッチバック車たち
さて、ここまでは、現在販売中となっているハッチバック車のご紹介でしたが、次にご紹介していくのは、過去にトヨタが販売していたハッチバック車たちです。ぜひご覧ください。
スターレット(1973年~1999年)
1973年に販売がスタートした、トヨタ・スターレット。スターレットと言えばハッチバックのイメージが強いですが、デビュー当初はスポーティかつ上級な2ドアクーペとしてデビューしました。
その後、1984年にフルモデルチェンジし、3代目となったころに5ドアハッチバックとなったのです。そんなスターレットは、コンパクトで車両価格も安かったことから、運転初心者の方や女性などからも人気がありました。しかし、その後1999年に5代目をもって生産終了となりました。
ターセル(1978年~1999年)
1978年に販売開始となったターセルは、トヨタにとって初となるFF車の登場でした。そんなターセルは、タイプ別に2ドア・4ドアセダン・3ドアハッチバックから選べるようになっており、ボディサイズはいずれも、スターレットとカローラの中間あたりで、非常に取り回しの良いクルマとして人気でした。
その後、1982年に2代目、1986年に3代目と進化し、3代目の時にターボエンジンとディーゼルエンジンが新たに登場しました。その後は徐々にラインナップが縮小され、1994年に発売された5代目を最後に、これまで経済的で扱いやすい車で人気だったターセルは、1999年に姿を消しました。
コルサ(1978年~1982年)
1978年、ターセルの姉妹車として発売されたのがこちらのコルサで、ターセル同様トヨタ初となるFF車となります。なお、初代~2代目に関してはエンジンを縦置きに搭載し、コンパクトカーの中でも最長となるホイールベース2,500mmを誇っていたのが特徴でした。
そして1986年に3代目、1990年に4代目へとフルモデルチェンジが行なわれ、1994年に最終形となる5代目へとフルモデルチェンジが行なわれました。その後1999年に「スターレット」と「ターセル」を統合し、さらに「ヴィッツ」「プラッツ」の生産に移行すると共に、20年販売し続けてきたコルサは生産終了となりました。
カローラⅡ(1982年~1986年)
1982年、ターセルとコルサが2代目へとフルモデルチェンジした際、同じタイミングで登場したのが、こちらのカローラⅡです。つまりカローラⅡは、ターセルとコルサの姉妹車にあたります。
ちなみに、当時マツダ・ファミリアなどのハッチバック車がとても人気となっており、その人気に乗るべく誕生させたのが、このカローラⅡだと言われています。
そんなカローラⅡですが、FFの1.3Lと1.5Lの2種類のエンジンが用意され、いずれも縦置きエンジン。
当時FFの1.3Lと1.5Lのエンジンを縦置きに配置するということは非常に珍しい構造で、そのことが話題にもなりました。そして、1986年に2代目へ、1990年に3代目、さらに1994年に4代目へとフルモデルチェンジをおこない、1999年ターセルやコルサと同様、ヴィッツの登場に伴い、カローラⅡは17年間の歴史に幕を下ろしました。
カローラFX(1982年~1995年)
1980年代というのは、とにかく小型のハッチバックが大流行した時期でもありました。その流行とともに、トヨタも「ターセル・コルサ・カローラⅡ」と、数々ハッチバック車を登場させました。が、しかし市場はまだまだハッチバックの人気が止まらなかったことから、1982年、新たに投入したのがカローラFXです。
そんなカローラFXは、あくまで欧州市場を重視して開発されたモデルで、3ドアと5ドアモデルのうち、3ドアモデルだけが日本市場で販売されました。カローラFXの初代モデルは実用性を重視したデザインでしたが、1987 年の2代目からはファストバックスタイルに変更、よりスポーティなスタイルとなりました。
その後、1992年に3代目へとフルモデルチェンジが行なわれ、全車1.6Lのみの3ドアハッチバックモデルとなり、よりスポーティなクルマへと進化しました。しかしながら、1990年を過ぎたあたりから、2ボックス車の人気が徐々に下降気味になったため、1995年のモデルチェンジを機に、国内においてカローラFXの販売を終了したのです。
カローラランクス(2001年~2006年)
1995年に販売が終了となったカローラFXの後継として、2001年1月にカローラのハッチバックモデルとして登場したのが、カローラランクスです。カローラランクスもカローラFXと同様で、国内向け・欧州向けの双方の販売を視野に3ドア、5ドアの2タイプが用意され、国内では5ドアのみの販売となりました。
また、パワートレインは1.5Lツインカムと1.8Lスポーツツインカムの2タイプが用意され、スタイルは欧州を意識したヨーロピアンスタイルでした。その後、数回のモデルチェンジを行った後、2006年に後継となるオーリスが誕生したことにより、カローラランクスはモデル廃止となりました。
アレックス(2001年~2006年)
2001年1月、カローラランクスの姉妹車として登場したのがトヨタアレックスで、ちなみにランクスはカローラ店、アレックスはネッツ店にてそれぞれ販売されていました。なお、ランクスとアレックスの違いは、エンブレムやフロントグリル、サイドウィンドウモールのメッキ化など、外装の一部を多少変えただけで、中身はランクスと全く同じです。このアレックスも、後継となるオーリスの誕生に伴い、カローラランクスともども2006年に消滅しました。
WiLL VS(2001年~2004年)
「アサヒビール株式会社・花王株式会社・近畿日本ツーリスト株式会社・トヨタ自動車株式会社・松下電器産業株式会社」の5社共同で、新たなマーケティング手法を開発するため発足した異業種合同プロジェクト「WiLL(ウィル)」。
このプロジェクトの第2弾モデルとして2001年4月にデビューしたのがWiLL VSです。WiLL VSは「理屈抜きにかっこいいスタイル」として、前方から後方に向けて徐々にガラスが小さくなるデザインは大胆かつ独特で、非常に個性的なデザインが特徴でした。
また、このWiLL VSは安全性能にも優れており、先鋒の「Vi」では採用しなかったトヨタ独自の衝突安全ボディ「GOA」の採用や、EBD(電子制動力配分制御)付きABS、ブレーキアシスト、デュアルSRSエアバッグなど、充実した安全装置が標準装備となりました。その後、発売から3年後の2004年、トヨタビスタ店とネッツ店が統合したことを理由に、WiLL VSの販売が終了となりました。
WiLL サイファ(2002年~2005年)
前項で記述した異業種合同プロジェクト「WiLL」の第3弾モデルとして、2002年に登場したのが5人乗りハッチバック型のトヨタWiLL サイファです。なお、この車はネットワーク社会とクルマが融合する「サイバーカプセル」というのがテーマとなっており、トヨタの情報サービス「G-BOOK」を初搭載するなど、デザイン面より機能性を重視しているところが特徴でした。
そして、WiLL サイファもWiLL VSと同様、トヨタビスタ店とネッツ店の統合と、それに加えて同クラスのパッソが登場し、さらには異業種合同プロジェクト「WiLL」も終了となったこともあり、2005年に販売終了となりました。
ヴォルツ(2002年~2004年)
2002年7月より発売されたヴォルツは、アメリカの大手自動車メーカ「GM」との共同開発で誕生したモデルで、生産はカリフォルニア州にある合弁会社のNUMMIでおこなわれました。よって事実上ヴォルツは、アメリカからの輸入車となります。
また、スタイルは「スポーツユーティリティワゴン」という、どちらかというとSUVに近いデザインで、若者をターゲットとしたクルマでした。しかし狙いとはうらはらに、思いのほか評価されず、わずか1年9か月程度で販売終了となりました。ですので、この車自体に知名度がなく現在日本では、まず見かけないクルマです。
イスト(2002年~2016年)
ヴィッツをベースとし、2002年に登場したのがトヨタ・イスト。イストのキャッチコピーは「for your 1st」で、“あなたの一番”という意味が込められており、上質なコンパクトカーを目指して開発・製造されたクルマです。
そんなイストは、当時コンパクトカーのなかでもひときわ人気のあった、ホンダフィットの対抗車として販売した車で、フィットよりも車両価格を安く設定したのです。
その結果、発売から1ヶ月で、およそ4千万台を超える販売台数を記録したのです。その後もイストは順調に売れ続けましたが、2016年ヴィッツに統合される形で販売が終了。およそ15年の歴史に幕を下ろしました。
オーリス(2006年~2018年)
2006年に発売開始となったオーリスは、トヨタランクス・アレックスの後継車としてデビューしたハッチバック車で、日本をはじめ欧州市場やオセアニアを中心に販売されていました。
このオーリスは、スポーツハッチバックというコンセプトのもと開発されたクルマで、ダイナミックなスポーティスタイルが特徴です。そんなスポーティなデザインが非常に高く評価され、2007年度にはグッドデザイン賞も受賞してクルマなのです。
また、2016年4月にはハイブリッド車も追加されたことにより、さらに人気が上昇、欧州ではプリウスよりもオーリスの方が、販売台数が多いのです。その後の2018年、新たにカローラスポーツが登場したことにより、オーリスはカローラスポーツの名を引き継ぐこととなり、事実上オーリスという名称は全世界において、消滅しました。
ブレイド(2006年~2012年)
「大人しくない大人に、ショート・プレミアム」をキャッチコピーに、2006年12月より販売開始となったトヨタ・ブレイド。このブレイドは、欧州向けに開発されたオーリスの姉妹車にあたりますが、このクルマの驚くべきポイントは、搭載するエンジンスペックです。
ちなみに、ブレイドのボディサイズは「全幅1,760×全長4,260×全高1,515-1,530」と比較的コンパクトサイズ。しかし、そこに搭載しているエンジンは、2.4Lと3.5Lといずれもコンパクトカーとしては、非常に強烈なパワーを発揮します。
しかしながら、ショートプレミアにおいては、レクサスCTがそのポジションを担っていることもあり、ブレイドはなかなか販売台数を伸ばすことができず、2012年4月にわずか1代目にして、販売終了となりました。
Will Vi
モチーフはシンデレラのカボチャの馬車
「WiLL(ウィル)」とは、トヨタを含む異業種5社の合同プロジェクトのブランド名。その第一弾となるのが「Vi(ブイアイ)」です。これまで誕生したどの車とも似つかない個性的なスタイルのモチーフになったのは、シンデレラに登場する「カボチャの馬車」。
ベースとなるのはトヨタ 初代ヴィッツであり、奇抜な外観のわりに、車としての信頼性は非常に高くまとまっています。遊び心にあふれたアグレッシブ過ぎる造形は、自動洗車機が対応できないほどの突飛なデザインです。
独断と偏見!?おススメ度は?
おススメ度:★★☆☆☆
パワートレーンは1.3L直列4気筒エンジンに4ATを組み合わせたワングレードのみ。最大の特徴である伏角のついたリアウィンドウは初代マツダ キャロルを思わせ、クラシカルなデザインはシトロエン 2CVにも通ずるものがあります。
4ドアセダンに分類されるとはいえ、リアシートはヴィッツよりも狭いため、快適性は期待できません。1〜2人乗りのシティコミューターとしての使い方がベストでしょう。機関部はトヨタ ヴィッツと共通であるため、アフターパーツが豊富。
変わった外観のチューニングベース車両としても最適であり、快速シティコミューターに変身させることも可能です。
まとめ
今回は、トヨタのハッチバックタイプの車を、現行モデルから往年モデルまで、一気にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ここでご紹介したように、現行モデルと往年モデルを合わせると、非常に多くのハッチバック車を販売していたということがわかります。
現行モデルと往年モデルを見比べ、時代の流れを楽しむというのも、クルマ好きのひとつの楽しみ方ではないでしょうか。ぜひこの記事を読みながら、過去にトヨタでは、このようなハッチバック車を販売していたのだと、改めて知っていただければ幸いです。