2018年11月29日 (更新:2018年12月05日)
車で使用される「セグメント」ってなに?
自動車をカテゴリー分けする際に使われる「セグメント」という言葉。セグメントとは?それぞれにカテゴライズされる車とは?車とセグメントの関係について解説します!
セグメントとは何か?
セグメントとは、車を車体の大きさや車重、排気量、価格帯などを基準としてカテゴリー分けしたひとつの基準のことを言います。主に欧州でマーケティングや統計調査の為に使われますが、その調査目的などによって区分の仕方などが変わります。セグメントの設定には、車格や排気量を基準とした「グローバルインサイト社」のセグメントと車体サイズ(全長)を基準とした「マーケティングシステムズ社」のセグメントの2種類の基準値があります。
グローバルインサイト社の名称、基準が主に使用されており、セグメントの分類にはA~Eの5段階が設定されています。主にAは軽自動車、Bはコンパクトカー、Cはセダン・ハッチバック、Dはミドルクラスセダン・ワンボックス、Eは高級車というようなざっくりとした分類です。
セグメントを使用するシチュエーション
その車種が明らかに軽自動車である場合はAセグメントではなく軽自動車と呼ばれることがほとんどですよね。ではどう言った時にセグメントで表現するのでしょうか。
例えばマツダのアクセラセダンとアテンザ、スバルのインプレッサG4とレガシィB4、トヨタのカローラアクシオとカムリ。それぞれ同じメーカーのセダンというカテゴリーですが、価格帯や車の大きさ、性能などに差があります。このような時に各メーカーの前者車種をCセグメント、後者車種をDセグメントとは称することで大まかな分類を行います。同じセグメントの車種は概ね「ライバル車種」として位置づけられています。
セグメントの分類は主にセダンやワゴンをベースとした車体に適用されることが多く、SUV車やスポーツカーなどには別のセグメント分類が与えられることがあります。国産車のSUVは価格や機能、フレーム構造などから概ねC~Dセグメントに属することになりますが、欧州車や米国車には高額な車種や大型な車種が多いため、同様の基準ではEセグメント以上になる車が出てきてしまいます。そのような場合、Jセグメントに分類されることがあります。また、スポーツカーやスーパーカー、オープンカーなどは、Sセグメント。ミニバンはMセグメントなどの分類になる場合もあり、必ずしもA~Eに当てはまるという訳ではありません。
Aセグメント代表的な車
Aセグメントには、軽自動車・総排気量1.0L以下のコンパクトカーが分類されます。そのためかなり多くの車種が含まれています。スズキ・ダイハツなど各メーカーの軽自動車はもちろん、1.0Lクラスのコンパクトカーとしてはトヨタ タンク・ルーミー、ダイハツ トールなどです。輸入車ではフィアットのフィアット500などがこのAセグメントの車種となります。
Bセグメント代表的な車
Bセグメントには、日本で言うコンパクトカーと同義です。スズキ スイフト、日産 ノート、ホンダ フィット、マツダ デミオなどが含まれます。おおむね総排気量1.0~1.5Lのエンジンを搭載したモデルをBセグメントとして扱うことが多いのですが、明確な基準になっているわけではありません。
Cセグメント代表的な車
Cセグメントは、ハッチバックがメインとなり、さらに今までは5ナンバーに類していたセダンも含まれます。最近では3ナンバー化が進んでいるため、比較的リーズナブルな200万円前後のセダンが中心です。
車種の一例を挙げますと、トヨタ カローラフィールダーやトヨタ オーリス(現:カローラスポーツ)、マツダ アクセラ、スバル インプレッサスポーツ/G4、フォルクスワーゲン ゴルフなどが含まれます。
Dセグメント代表的な車
Dセグメントはアッパーミディアムクラスとも言われ、一般的な3ナンバーセダンやワンボックス車が含まれます。価格帯としては300万円前後の車体が中心です。トヨタ マークX、日産 スカイライン、スバル レガシィB4、ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4などが代表的です。
Eセグメント代表的な車
Eセグメントはエグゼクティブクラスとなり、日本で言う高級セダンが分類されます。おおむね500万円前後~の価格帯です。トヨタ クラウン、日産 フーガ、ベンツ Eクラス、BMW 5シリーズ、アウディA6などが含まれます。
まとめ
セグメントに関してご紹介してきました。セグメントという言葉は統計のために使用されることが多いですが、まれに新車種の紹介などでも登場します。日本車の多くはA~Dに分類され、売れ筋は世界的に見てもC~Dに集中するそうです。例としてあげた車種でも、確かにカローラ系はファミリーでも社用車でも多く走っていますよね。
Dセグメントに属する車は一般的に見て「裕福」、Eセグメントに属する車に乗っていれば「高級車」のような印象に繋がるのも頷けます。ライバル車種、同格の車を判断する時の材料として覚えておいてくださいね。