トヨタエンブレムの種類紹介！なんでこんなにたくさんあるの？車種ごとにエンブレムが存在するモデルを一挙紹介！！

国産自動車メーカーで、車種ごとのエンブレムを装着しているのはトヨタくらいでしょう。ではなぜ、トヨタには車種ごとのエンブレムがあるのでしょうか？簡単に歴史を振り返ると、日本は1945年の敗戦後、自動車産業をさかんにするために、アメリカの自動車産業に目を向けていました。当時、アメリカの自動車産業で売り上げが好調だったのがGM(ゼネラル・モータース)。GMにはシボレーやキャデラックなど、さまざまな車種がありましたが、それぞれの車にGMのエンブレムをつけるのではなく、車種ごとのエンブレムをつけていたのです。

それを参考にしたトヨタも、クラウンやカローラなど、車種ごとのエンブレムを装着させるようになりました。しかしGMが破綻し、自動車産業はヨーロッパが注目されるようになります。現在でもヨーロッパ車には、メルセデスベンツ、アウディ、BMWなどがあり、日本国内でも人気が高いです。ヨーロッパ車をみると、フロントマスクに装着されているのは自動車メーカーのエンブレムですよね。

日本の自動車メーカーもその影響を受けて、2000年に入ろうとした頃に、自動車メーカーのエンブレムを装着するようになり、車種ごとのエンブレムを装着しなくなりました。ただトヨタは車種ごとのエンブレムを廃止することなく、現在に至っています。他の自動車メーカーにはない、独特なエンブレムがあるのは、このような背景があったのです。

では具体的にどのような車種別エンブレムがあるのかをご紹介します。

エスクァイアという車名は「～様」「～殿」という男性の敬称とされています。ただエンブレムは中世ヨーロッパの男性騎士をイメージした「剣」と「盾」が描かれています。

エスティマの車名の由来は「ESTIMABLE」(尊敬すべき)からきており、その「E」が用いられているのです。

カローラは、英語で「花冠」で、それをイメージしたエンブレムになっています。エンブレムの縁は、カローラの「C」の文字が施されていますね。

クラウンは「王様」という意味があり、そこから王様がかぶる王冠をイメージしてつくられました。またクラウンには唯一無二の国産高級車という意味が込められています。1955年の初代クラウンから2018年現在までの63年間、この王冠エンブレムを貫いてきています。

ノアのエンブレムは頭文字の「N」が使われています。シンプルですがかっこいいデザインです。

ハリアーは英語で、鷹の一種の「チュウヒ」の意味で、エンブレムも鷹がデザインされていることが分かるでしょう。

アイシスの車名の由来は「イシス」からつけられており、その頭文字の「i」がイメージされたエンブレムです。

アリオンはテレビCMで「ALL in ONE」と紹介していて、エンブレムは頭文字の「Ａ」が施されています。

センチュリーは、あまり個人で所有している方が少ないですが、その日本の高級車という位置づけから、神々しい鳳凰をデザインしたエンブレムが装着されているのです。

プレミオの車種名である「P」が特徴的なエンブレムです。

マークXのエンブレムは、大きなバツ印のように見えますが、これはマークXの「X」を表します。

今回は、トヨタの車種別エンブレムについてご紹介しました。記事をお読みになった方は、車種別エンブレムはトヨタくらいしか扱っていなくて、しかもその歴史が戦後にさかのぼることに驚かれたでしょう。今は無きGMを参考にしたトヨタが、車種ごとのエンブレムを採用し続けたことが今につながっています。

他の自動車メーカーも、一度は車種別のエンブレムをつくっていた時期はありましたが、ヨーロッパ車に合わせるようにその姿を消していきました。トヨタの車種別のエンブレムを見ると、それぞれのエンブレムに意味があり、車名の由来をつかんだりすることもできます。この記事を読んでいただくと、街を行き交うトヨタ車のエンブレムの意味が分かって楽しくなりますよ。