軽自動車が横を向く!コスパ抜群で超楽しいPVCドリフトとは | CARTUNEマガジン
軽自動車が横を向く!コスパ抜群で超楽しいPVCドリフトとは

2021年04月04日

軽自動車が横を向く!コスパ抜群で超楽しいPVCドリフトとは

近年、軽自動車を使用した超お手軽ドリフトが流行中。初心者も楽しめるPVCドリフトとは?

軽が横を向く不思議な光景

なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像
なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像

ミラジーノがフルカウンターで横を向いている光景は、クルマ好きからするとなんとも不思議。しかもこのまま戻ることなく滑っていくとしたらもっと不思議です。この軽自動車のスムーズなドリフトには、ある仕掛けが隠されています。

リアタイヤにPVC管を履く

なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像
なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像

FF軽自動車がドリフトする仕掛けは、リアタイヤに装着されている塩ビパイプ(PVC管)。リアタイヤに塩ビパイプをすっぽりと嵌めてリアのグリップを極端に落とすだけで、FFでも簡単にドリフトすることができるようになっています。

ドリフトラジコンの流行り始めにはゴムタイヤがわりに塩ビパイプを装着して滑らせるなんてことが流行りましたが、PVCドリフトはそれの”逆輸入”的な発想といえます。たったひと手間でドリ車化することができるのはなんとも魅力的です。

PVCドリフトは想像以上に難しい

ぐっちさんのミラL250Vの画像
ぐっちさんのミラL250Vの画像

PVCドリフトの動きが非常にスムーズなため一見カンタンそうに見えますが、そうはいかないのが面白いところなんだとか。これはFF車の駆動形式に起因するようです。

FF車の場合、前進と操舵は全てフロントタイヤで行うため、ドリフト中の操作は全てフロントタイヤで行わなければなりません。ドリフト中の速度維持や飛距離を伸ばすべくアクセルを踏むと、ある一定以上からは角度が浅くなりフロントが戻ってきてしまいます。では初めから飛距離を狙おうと進入速度を上げると、リアの振り出しスピードも上がりコントロールがシビアに。ドリフト中のアクセルオフやブレーキングも、フロントの速度低下によってリアの振り出しを誘発することになります。

このような見た目以上に難しい奥深さも、PVCドリフトの人気のひとつとなっています。

PVC管を冷ます散水冷却装置を装備

ひでぼーさんのミラL250Vの画像
ひでぼーさんのミラL250Vの画像

PVCドリフトで必須のPVCリングを冷却装置です。20リッターのポリ缶にウオッシャーポンプを取り付けてリアフェンダーに穴開けてPVCリングに水を噴射してます

ひでぼーさんのミラL250Vの画像
ひでぼーさんのミラL250Vの画像

これはウオッシャーポンプの稼働率を0~100まで可変させる装置です。PVCリングの冷却と滑り具合を調整してます

PVCドリフトに使用される車は、塩ビパイプが熱によって割れるのを防ぐため各車このような散水式の塩ビパイプ冷却装置を備えています。水を電動ポンプでフェンダーからリングへ送るだけのシンプルな装置ですが、送る水の量を調節することでグリップ力を変化させることもできるため、重要なセッティング要素となるんだとか。

PVCドリフトの数多くのメリット

zuta081さんのミラジーノL700Sの画像
zuta081さんのミラジーノL700Sの画像

準備が簡単かつ奥深さが魅力のPVCドリフト。しかし、その他にも数多くのメリットが存在します。

通常のドリフトより危険性が低い

PVCドリフトはリアタイヤの限界が非常に低いため、少しのコーナリングですぐにリアが滑り出します。その結果、ドリフト中の速度レンジは20〜60km/h程度と比較的低速。壁や周囲の車との速度差がほぼないため、万が一クラッシュした場合でも怪我をする可能性が低く少ないリスクでドリフトを楽しめます。

自走で楽しめる

なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像
なおスイ team LoganさんのミラL700Sの画像

先述の通り、PVCドリフトに使用する塩ビパイプはタイヤにすっぽり嵌めるだけ。出発する時にこのタイヤを履いてそのままサーキットへ行くことも可能です。走行用にタイヤを用意するとしても、軽のタイヤをトランクに2本載せるだけという手軽さ。

しかし、ドリフト中にクラッシュしウインカーなどを割ったりすると自走での帰宅ができなくなるので注意しましょう。

ベース車両が安く修理が容易

PVCドリフトに使用される車両にはミラなどのFFの軽自動車が多く、外装や装備を気にしなければ20万円以下で手に入る車種がほとんど。中古パーツも豊富に出回っているためクラッシュしても修理は容易です。

ランニングコストが安価

ガソリンやタイヤなどのランニングコストの低さも魅力の一つです。ガソリンは1日中走ってもタンクの半分程度しか減らず、リアタイヤの磨耗はゼロ。フロントタイヤは駆動力がかかりますが、無理にこじったり滑らせることもないため減りは街乗りと大差ありません。

追走が楽しめる

タムラックスさんのミラL250Sの画像
タムラックスさんのミラL250Sの画像

通常のドリフトより追走がやりやすいのもPVCドリフトの魅力のひとつ。滑り具合を決定しているのはエンジンパワーではなく塩ビパイプのため、この塩ビパイプの種類や駆動形式を統一することで同じような挙動やドリフト角度を引き出せ、ビタビタな追走が可能となります。接触してもスピードレンジが低いためリスクが少なく、チャレンジしやすいのもポイント。

走行中の車内が快適

通常のドリフトではエンジン負荷を増やさないようにエアコンはOFF、水温上昇を防ぐためにヒーターを回すなど過酷な環境下でのドライビングが要求されますが、PVCドリフトはエンジンにかかる負荷が少ないためエアコンの稼働が可能。エンジン回転数は低くスキール音も上がらないため、アトラクション感覚で快適にドリフトが楽しめます。

低予算で楽しめる新感覚スポーツ

タムラックスさんのミラL250Sの画像
タムラックスさんのミラL250Sの画像

通常なら各部のパワーアップや補強のために多額の費用がかかるドリフト。しかし、PVCドリフトなら低予算かつ低リスクでドリフトが楽しめます。レンタル車両を用意しているサーキットもあるようなので、気になったらぜひ覗いてみてください。

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