2019年08月06日 (更新:2020年08月18日)
車を譲渡する場合に名義変更に必要な書類は?すぐ終わるの?
車を譲渡する・譲渡される場合に必要な名義変更ですが、なにが必要なのか、どれくらいの時間を要するのか考えたことがある人はあまりいないでしょう。今回は名義変更に必要な書類・所要時間についてお伝えしていきたいと思います。
なぜ名義変更するのか
知り合いから車をもらったり、個人間で車の売買をしたりするとしなくてはならないのが名義変更。業者に委託すれば面倒なことはありませんが、お金がかかってしまうため自分で手続きを行うという人の方が多いでしょう。
しかし、自分で手続きを行うというのはとても面倒で手間のかかる作業ですよね。そういった人の中には、名義変更をせずそのままにしておくという人もいるようですが、名義変更をしないと様々な問題が発生します。
主に挙げられる問題は、「任意保険の問題」「税金の問題」「違反の問題」などです。それぞれの問題点についてお伝えするのでしっかりチェックしましょう。
任意保険の問題
自分の不注意や運転ミスで事故を起こしてしまったときは、車の修理代や治療費など膨大なお金がかかってしまいます。そんなときに任意保険に入っていると安心です。
私たちに安心をもたらしてくれる任意保険ですが、このときに保険金が下りるかどうかは名義変更が大きく関わってきます。一般的には家族や配偶者などであれば、車の所有者でなくても任意保険に加入することが可能です。
しかし、名義人が知人や友人などの他人である場合は、名義変更の手続きを行っていないと任意保険に加入できません。事故が起きてからでは遅いので、譲渡された場合はすぐに名義変更の手続きを行い、早めに任意保険を切り替えることが大切です。
税金の問題
毎年5月頃になると自動車税の通知が自宅に届きます。自動車税は4月1日時点に車を所有している人に必ず課せられる税金ですが、名義変更の手続きを行っていないと前の所有者に自動車税の通知が届くことになるのです。
車を譲渡された側が前オーナーから納付書を受け取り納税すれば問題はありませんが、とても面倒ですよね。名義変更の手続きをしていなければ、そういったひと手間が必要になってしまうのです。トラブルの原因になりかねないので注意しましょう。
違反の問題
通常、道路交通法違反をするとパトカーに停められ、その場で運転手が切符をきり罰金・点数などの罰則が科せられます。しかし、オービスや駐車違反などはその車の所有者の住所に違反通知が送られ、所有者が罰則を科せられてしまうのです。
ようするに、自分が道路交通法違反をしてしまったにもかかわらず、前オーナーに迷惑をかけるはめになってしまいます。こちらもトラブルの原因となるでしょう。そういったことを未然に防ぐためにも、譲渡したときに名義変更を行うように心がけてください。
名義変更に必要なもの
続いて、名義変更の手続きを行ううえで旧所有者・新所有者が必要なもの、費用をお伝えします。普通車と軽自動車で必要なものが変わるので、それぞれチェックしていきましょう。
普通車
以下が普通車の名義変更に必要な書類になります。
旧所有者
- 譲渡する車の車検証
- 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
- 実印が押してある委任状(印鑑証明と同じ印鑑のもの)
- 実印が押してある譲渡証明書(印鑑証明と同じ印鑑のもの)
新所有者
- 実印
- 車庫証明(発行から1か月以内)
- 印鑑証明(発行から3か月以内)
手続きを任せる場合には委任状、新所有者が未成年の場合には戸籍謄本など、他にも必要になる場合があります。
その他
- 申請書
- 手数料納付書
- 自動車税取得申告書
上記の書類は運輸支局で作成する書類です。
軽自動車
以下が軽自動車の名義変更に必要な書類になります。
旧所有者
- 車検証
- 印鑑
新所有者
- 印鑑証明書または住民票(発行から3か月以内)
- 印鑑
その他
- 軽自動車税申告書
- 申請書
上記は運輸支局で作成する書類です。
費用
- 印鑑証明書 :500~1,200円
- 車庫証明 :3,000円程度
- 住民票 :300~500円
- 申請書 :550円
- ナンバープレート :1,500円程度
上記以外にも、業者に委託する場合は委託料金や希望ナンバーを発行する場合には別途料金がかかるのであらかじめ把握しておきましょう。
名義変更の流れ
まずは旧所有者・新所有者共に必要な書類を取得します。その後、運輸支局で名義変更の手続きを進めていきましょう。運輸支局で行う手続きの流れは以下の通りです。
- 運輸支局で必要書類を作成する
- 登録手数料を支払う(印紙の購入)
- 窓口に必要書類を提出する
- 新しい車検証を受け取る
- 税金の申告を行う
- ナンバープレートを返却する
- 新しいナンバープレートを受け取る
- ナンバーの封印を行ってもらう
名義変更の所要時間
名義変更の手続きに要する時間は1時間程度です。ただし、手続きを円滑に進めるためには書類を旧所有者と新所有者がすべて揃えたあと、運輸支局で手続きを行う必要があります。
各々の仕事や予定が影響して書類作成に時間がかかることもあります。実際にお互いが書類を揃えて手続きを行うまでは、最低でも4日~1週間程度と考えておきましょう。
運輸支局の営業時間
- 窓口の受付時間 :午前8:45~11:45、午後1:00~4:00
- 運輸支局の業務時間 :午前9:00~12:00、午後1:00~4:00
- 運輸支局の休日 :土日祝・12月29日~1月3日
上記の日程・時間に合わせて手続きを行いましょう。
まとめ
今回は車の譲渡に大きく関わる名義変更の基礎知識をお伝えしました。ディーラーや中古車販売店などで車を購入した場合は、店舗側がある程度の作業を進めてくれるため、上記のような手間・時間はかからないことが多いです。
オークションサイトで車を購入したとき、個人売買などはどうしても手間・時間がかかってしまいます。それは金銭のやり取りがなくても同じです。名義変更を行わないと、譲渡する側・譲渡される側の双方に影響が及んでしまいます。
名義変更によるトラブルも多々発生しているようです。家族間でのやり取りに関してはさておき、他人に車を譲渡するとき・他人から車を譲渡されるときは、必ず名義変更を行うようにしてください。前述した基礎知識を元に、スムーズな名義変更を心がけましょう。