ドイツといえば?
ドイツには、有名な観光地でもあるケルン大聖堂やバンベルク市街、ヴァルトブルク城など世界遺産の数が多く、歴史が色濃く残されています。食文化の代名詞と言えばビールやワイン、ソーセージ、パン、じゃがいもで、日本に比べ保守的な食文化ゆえ、余りバラエティに富んだ料理が少ないのが特徴。
また、芸術文化が盛んで、ベートーヴェンやバッハなどの出身地でもあり、クラシック音楽でも有名な国です。オクトーバーフェストをはじめ、各地区の伝統を反映した有名な祭りも数多いです。
国民性は個性を重んじることが多いですが、全体的に資源を大切にすることを美徳としているようです。
メルセデスベンツ
1924年にゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツにより、それぞれの自動車会社を合併させる形で創設されました。2007年に「ダイムラーAG」に改名し、高級モデルの乗用車やそれらのチューニングメーカー「AMG」、小型車ブランド「スマート」を展開しています。
モータースポーツでの活躍も盛んで、F1のワークスチームにおけるルイス・ハミルトンの他を圧倒する強さなどが記憶に新しいです。
代表車種はCLS
近年のメルセデスベンツは高級車としての威厳を保ちながらも、丸みを帯びた優しいデザインが人気。特にCLSは、流線型のデザインで親しみやすくも速さを感じさせる車体が特徴的です。「インテリジェントドライブ」という運転支援技術も発達しており、どこでも安心して走らせることができます。
スマート
1994年にダイムラー・グループの新ブランドとして作られたスマート。3年後に現在のフォーツーである「シティクーペ」が発表されました。メルセデスベンツとは全く違う愛らしさと、小さなボディでスイスイ走れる機能性を両立し、新しい客層を獲得しています。
代表車種はフォーツー
フォーツーは元々「シティクーペ」という名前であり、1997年の発売以来、小さくて利便性に優れた見た目と性能から人気です。この車は「シティコミューター」という新しいジャンルを確立しており、軽自動車とも一線を画した路線を進んでいます。EVモデルも展開されており、今後の動向に期待が持たれます。
BMW
1917年に前身会社が航空機エンジンメーカーとしてスタートし、1922年に現在のBMWの名のもとバイクを、1929年には自動車の生産を開始しました。。攻撃的ながらもどこか優しさが感じられるデザインで、コンパクトカーからセダン、SUVまで幅広いジャンルで人気を得ています。
エンブレムは創設の地であるバイエルンの州旗に由来していますが、長年「十字はプロペラ、青は空、白は雲」という間違った説が浸透していました。
代表車種は1シリーズ
1シリーズはBMWのコンパクト部門を担っており、同メーカーのなかで最も親しみやすいモデルです。ハッチバック市場の車のなかではスポーティで攻撃的な走行性能が印象的です。街乗りとしてもきびきび動いてくれるので、独身のビジネスマンから家族連れまで、幅広い層のニーズが見込まれるでしょう。
BMWアルピナ
アルピナはBMWのコンプリートカーメーカーです。1965年にBMWの公式チューニングメーカーとして活動開始し、1983年に正式な自動車製造販売会社としてスタートしました。
1999年に開発された「D10ターボ」や2017年に公開された「D5Sビターボ」など独特な存在感を放つディーゼルエンジンが強みです。
代表車種はXD4
XD4はBMWが誇るクーペデザインのSUV「X4」のコンプリートモデルです。X4から引き継いだ威厳に満ちた斬新なデザインはそのままに、クワッドターボで鋭い加速性能を発揮します。
アルピナ独自開発のLEDメーターパネルや選択肢が幅広いインテリアデザインなど、遊び心にも優れた一台です。
アウディ
1932年に「アウトウニオン」として起業。当時は世界恐慌の最中で、4つの会社が生き残りをかけて合併する形でスタートしています。1965年にフォルクスワーゲンの傘下に入って以来、四つつながった輪っかのエンブレムをトレードマークに、オシャレかつハイスペックな自動車を数多く生産しています。
「ル・マン24時間レース」や「ドイツツーリングカー選手権」などモータースポーツでのワークス活動も盛んです。
代表車種はRS3
代表車種のRS3はツーリングカーレースでも活躍するコンパクトセダンです。気品が感じられる見た目ですが、走りはダイナミック。クワトロと呼ばれる4WDシステムや2.5Lの5気筒TFSIエンジン、スポーツサスペンションなどを武器に、洗練されたパフォーマンスを展開します。
ポルシェ
世界を代表するスポーツカー「911」を生産するメーカーです。F1やル・マンなどモータースポーツの分野でも長年強烈なインパクトを残し続けています。
1990年代からは「911」の弟分である「ボクスター」「ケイマン」、SUVモデルの「カイエン」など活動の幅を広げていきました。今では複数のジャンルでハイパフォーマンスをアピールし続けています。2012年からはフォルクスワーゲンの傘下として活動中です。
代表車種は911
ポルシェといえばやはり「911」でしょう。1964年の発表以来、「カレラ」「タルガ」「カブリオレ」「GTS」など幅広いモデルで活躍するスポーツカーの大御所です。
カエルのような丸っこいフォルムや丸型のヘッドライトなど、21世紀に入っても親しみやすいルックスは健在です。
フォルクスワーゲン
フォルクスワーゲンは1937年、当時ドイツを独占していたアドルフ・ヒトラーの命を受けて創設されました。そこで開発された「タイプ1」が後に80年近くの歴史を作る「ビートル」シリーズにつながります。
ほかにも「ゴルフ」「up!」など愛くるしいビジュアルの車が多く、メルセデスベンツやBMWよりも大衆的なポジションを確立しています。
代表車種はビートル
フォルクスワーゲンを象徴するのは何といっても「ビートル」シリーズです。1941年に「タイプ1」として発売されて以来、同メーカーのマスコット的存在で多くの人を楽しませてきました。
しかし2019年、惜しまれつつ生産終了が決定し、78年の歴史に幕を閉じました。輸入車のなかでも特に人気が高いため、今後も多くの人に語り継がれるでしょう。
オペル
アダム・オペルにより1863年に創設されましたが、当初は自転車やミシンを開発しており、自動車メーカーとしてスタートしたのは1899年です。1931年からGMグループの欧州部門を担い、大衆的な車を多く生み出しています。
イギリスの「ヴォグゾール」やオーストラリアの「ホールデン」ブランドから販売されている車もあります。しかし日本では2007年を最後に輸入販売が終了しています。
代表車種はコルサ
オペル・コルサはドイツを中心に、フォルクスワーゲン・ポロのライバルとして販売されています。上級グレード「OPC」では200馬力超えを果たすなど、無邪気な見た目とは裏腹に刺激的な走行性能を発揮。
日本ではトヨタがすでに「コルサ」の名前を使っており「ヴィータ」という名前で販売された時期もありました。当時のキャッチーなCMも印象的でした。
まとめ
歴史を尊重したイメージが強く感じられる、ドイツの自動車産業。メルセデスベンツ、 BMW、アウディなどの車はセダンからコンパクトカー、SUVまで変わらない魅力を発信し続けています。
ポルシェ・911やフォルクスワーゲンのビートルシリーズなどのように、その長い歴史もまた魅力のひとつとなっているような車も多いかもしれません。
伝統的なスタイルをアピールしながら、EVや自動運転などの流行をうまくアダプトさせるメーカーが多い印象です。