サスペンションメーカーのテインがEDFCと呼ばれるアイテムを販売しています。サスペンションの性能を場面に応じて最大限に引き出すために便利なアイテムなのです。いったいどのようなものなのか、見てみましょう。
EDFCの役割・構造
まずはEDFCの役割と構造について紹介します。
役割
EDFCの役割つまりEDFCとは何なのかについて説明しますと、サスペンションの構成部品であるダンパーの減衰力調整を車内からできるようにするシステムです。ダンパーの減衰力調整と言えばサスペンションに取り付けられたダイヤルをいじって調整するのが定番ですが、それを車から降りることなく調整することができるようにしたのがこのEDFCになります。
ですので、走りながら調整することもできますし、天気の悪い日でも汚れることなくダンパーの減衰力を調整して路面状況にあったサスペンションで快適に走ることができるというわけです。
構造
EDFCの構造ですが、ステッピングモーターをサスペンションに取り付け、そのステッピングモーターを車内側に設置したコントローラーユニットを操作するようになっています。コントローラーユニットで操作した内容に応じてステッピングモーターが前後左右のダンパーを調整するという仕組みです。
EDFCを装着するメリット
EDFCを装着するメリットはすでに紹介した通りで、車内側から減衰力の調整をすることが可能という点にあります。車内側から調整可能ということは、路面状況に合わせたダンパーセッティングをすることができるということです。
一般道ではダンパーの減衰力を緩めで快適に走り、高速道路に乗るときにはダンパーの減衰力を強くして高速度域でも車体を安定させることのできる足回りにすることができることとなります。
EDFCを装着するデメリット
路面コンディションに合わせたサスペンションのダンパーセッティングができるということでとても便利なEDFCですが、EDFCを装着することで発生するデメリットがあるのかどうかも気になるところです。
実際にEDFCを車に搭載しているオーナーの情報などを調べてみたところ、どうやらEDFC ACTIVE PROではステッピングモーターの回転音が車内にいると聞こえてくるようで、デメリットを挙げるとすれば、まさにこれがデメリットでしょう。
製品の価格や取り付け費用
ここではEDFCの価格や取り付け費用について説明します。
製品価格
EDFCには大きく3種類の製品があります、これらをすべて含んだ価格帯を出すと、40,000円から75,000円くらいです。この価格差ですが、EDFCのスペックによるものとなっています。製品ごとのスペック差については以下の見出しで説明します。
取り付け費用
自分で取り付ける場合には部品代と必要な電装部品や工具だけでOKですが、業者に依頼してやったもらう場合にはどれくらいの費用になるのかを把握しておくべきです。某業者でEDFCの取り付けやサスペンションの取り付けを行っているところのWebページを参考にすると、EDFCの取り付けだけで20,000円から30,000円くらいになるとわかりました。業者に依頼した場合には部品と工賃込みでで少なくとも60,000円は見積もっておきましょう。
製品紹介
ここではテインが製造・販売しているEDFCについて、製品ごとの違いを説明します。
EDFC
まず最初に紹介するのはEDFCで、これはEDFC全体でベースとなるモデルです。前後サスペンションの独立調整が可能で、減衰力の調整は16または32段調整から選択することができるようになっています。コントローラーキット24,000円とモーター15,500円の合わせて39,500円Dです。
EDFC ACTIVE
2つ目に紹介するのはEDFC ACTIVEです。EDFC ACTIVEは先ほど紹介したEDFCの1つ上のグレードにあたる製品になります。減衰力調整が16段と32段に加えて64段調整を選ぶことも可能で、プリセットメモリ数は10個(EDFCでは3個)、その他、加減速G感応調整機能や車速感応調整機能などが備えられています。
EDFCよりも走行状況に沿ったダンパーセッティングをできるようになるので、さらに実用的です。このモデルからGPSを装着することもできます。コントローラーキットは32,000円、モーターキット15,500円、GPS6,600縁となっています。
EDFC ACTIVE PRO
EDFC ACTIVE PROはEDFCシリーズの中でトップに君臨するモデルです。このEDFCでは4輪それぞれのダンパーの減衰力を調整することができるようになっています。さらにコーナーリング時に発生する旋回Gにの程度に合わせて減衰力を自動調整する旋回G感応自動調整モードなど、ACTIVE PROをも超える機能を備えているのがポイントです。
GPS装着も可能となっています。コントローラーキット52,000円、モーターキット15,500円、そしてGPSキットは6,600円です。
まとめ
今回はテインが販売しているEDFCの役割・構造からメリット・デメリット、そして製品の種類について紹介しました。街乗り・ワインディングからサーキット走行まで、幅広い場面での活躍が期待できる非常に便利なコントロールキットです。車内側から減衰力を調整することができればよいなと考えた経験のある方、装着されてみてはいかがでしょうか。