2019年05月31日 (更新:2020年08月24日)
スペーサーを使ったタイヤトラブルの処理方法
スペーサーを使用する事でホイールの出面を変更したり、走行中の操作性を変える時非常に使い勝手が良いのですが、このスペーサーを使うとタイヤに関連する特定のトラブルを解決することが可能です。今回はスペーサーがどういうものなのか、どういったトラブルが解決できるのかをご紹介していきます。
スペーサーとはどういうものか
スペーサーには2種類の物があり、一般的にはホイールスペーサー(挟み込み式)とワイドトレッドスペーサー(固定式)で分けられているのですが、ちょっとしたトラブル回避によく使われているのはホイールスペーサーと呼ばれているものになります。早速役割や機能を見ていきましょう。
役割・機能
ホイールスペーサーは脱着ができる構造になっており、ホイールの取付面に厚みを持たせた円形の金属板の製品です。ハブとホイールの間に挟み込むことにより厚み分だけホイールを車体の外側に出す事ができます。
前と後ろのトレッド幅を変更する事ができるので、コーナリング性能の向上や直進安定性の向上させる役割を担っています。機能としてはシンプルにホイールを通常の取付面より外側に移動させる事です。
注意点として、厚みが少ないスペーサーだとハブボルトの延長などは必要ありませんが、10mm厚ほどになってしまうと純正ハブボルトではホイールナットの引っ掛かりが少なくなり、走行中にホイールナットが外れてしまい思わぬ事故や車の破損につながる恐れがありますのでロングハブボルトなどに交換する必要がでてきます。
カスタム目的での使われ方
サーキット走行など、コーナリングの安定性や直進安定性を求める場合にはスペーサーを使用して車の操縦性に変化を持たせたりするのですが、細かいセッティングが必要なときには脱着作業だけで特性を変更できるのでメンテナンス性は非常に高くとても便利です。
ドレスアップとしては、ボディ・フェンダーとホイールの一面に段差がないように見える「ツライチ」と呼ばれるホイール取付面のセッティングをより簡単なものにできるのですが、ホイール自体が高価なものもあり買い替えも少しためらってしまう場合もありますが、スペーサーだとホイールはそのままで出面を変更できます。
どちらの使用方法も、スペーサーを2枚重ねて使用することは非常に危険で、ハブボルトへの負担が通常よりも多く掛かってしまい破損などのリスクが急激に上がってしまいます。
タイヤがサスペンションと接触する時にスペーサーを使う
冒頭でタイヤに関する特定のトラブルを解決できるとお伝えしました。駐車する時ハンドルを限界まで切った状態で異音がしてしまったり、タイヤサイズを太くしたりなどしてサスペンションに干渉してしまう時にはスペーサーでトラブルを回避してあげましょう。
タイヤがサスペンションと接触する場合
リム幅が同じ社外ホイールでも、インセットの値が純正サイズより大きいホイールだと、純正ホイールよりもリムが内側に入ってしまう為サスペンションとタイヤ/ホイールが接触してしまい走行に支障が出てしまいます。
タイヤのグリップ力を求めるためにタイヤの幅を広くした場合にもサスペンションと接触してしまう事があり、この場合にもスペーサーで接触を回避する事ができます。
スペーサーを使ってホイールを外側へ動かす
タイヤが単純にフェンダー内のサスペンション側に干渉してしまう場合はスペーサーを使ってホイールを外側へ動かすだけで回避が可能になりますが、やり過ぎてしまうと車体によってはフェンダー側に干渉してしまう事もありますので、干渉しないようバランスを取りながらスペーサーを活用していきましょう。
まとめ
元々は走行性能を向上させるためのセッティングとして出て来た部品でしたが、最近ではドレスアップパーツとして使用される事が増えています。使い方を誤らなければトラブルの回避にもつなげる事ができる安価で便利なアイテムなので、色々と活用してみていただければと思います。