タイヤの性能表示の見方を解説! | CARTUNEマガジン
タイヤの性能表示の見方を解説!

2019年04月19日 (更新:2020年08月24日)

タイヤの性能表示の見方を解説!

タイヤの性能を一目で確認出来たら、タイヤ選びもはかどりそうですよね。実は、それを可能にするのが「UTQG表示」。一体どんなものなのか、分かりやすく解説しました!

タイヤには様々な性能があるので全ての性能を表示することは難しいですが、その中から公道を走る上で重要な性能3つを表記したものがあります。それが「UTQG表示」というもの。一体どのような性能が分かる表記なのか、解説していきたいと思います!

UTQGとは

えっくんさんのランサーエボリューションXの画像
えっくんさんのランサーエボリューションXの画像

UTQG表示とは、アメリカ運輸局が設けた「統一タイヤ品質等級基準」を表したものです。Uniform Tire Quality Gradingの頭文字をとってUTQGです。

このUTQG表示は、先程も触れた通り、アメリカの運輸局が設けた基準ですので、当然アメリカ他、ヨーロッパやアジアなどでも流通しているタイヤへの表示が多く、日本国内のみで流通しているタイヤには刻印がないことが多いです。

たいていタイヤのサイドウォール部に記載されていますので、ぜひご自分のタイヤをチェックしてみてください!

トレッドウェアとは

トレッドウェア(Treadwear)とは、タイヤの摩耗性能を表す数値となっています。つまりどれだけ摩耗に対して強いのか、というライフ性能に関わる数字です。この数字は大きければ大きいほど摩耗に強く、トレッドウェア100のタイヤに対してトレッドウェア200のタイヤは2倍の耐摩耗性があるということです。2ケタ〜600台までの範囲の数字となっている場合が多いでしょう。

また、この数値が低い方がグリップ力の高いタイヤが多いですが、必ずしもこのトレッドウェアがグリップ力と反比例するわけではないことを覚えておきましょう!

トラクションとは

トラクション(Traction)とは、駆動力を表すものです。つまり車を前に押し出す力のことを言います。車好きな方なら、「トラクションがかかる」などという言い方を見聞きしたこともあるのでは?

しかしこのUTQG表示におけるトラクションというのは、ウェット路面で車をまっすぐ停止させる能力のことを指します。

AAを最高として、A、B、C、の4つのランクに分けられています。日本の低燃費ラベリング制度の「ウェットグリップ性能」によく似た性能表示ですね!ちなみにこのトラクション等級は濡れた直線でのブレーキテストに基づいたものですので、加速やコーナーリング性能などは考慮されていません。

テンパチャーとは

テンパチャー(Temperature)とは、直訳すると「温度」という意味。その名の通り耐熱性や熱を放散させる能力のレベルを示すものです。タイヤは高温状態が続けば続くほど寿命が短くなってしまう上、トラブルの原因にもなりかねません。

評価は性能の高いものからA、B、Cの3ランクに分けられています。C等級はアメリカの連邦自動車安全基準No.109によって全ての乗用車タイヤに義務付けられた等級です。

上手なタイヤの選び方

エヌ(S.KDS ジャージ党 )さんのRX-8SE3Pの画像
エヌ(S.KDS ジャージ党 )さんのRX-8SE3Pの画像

このUTQG表示を覚えておけば、タイヤ選びの際の1つの目安にすることができます。その他の静寂性や硬さ、低燃費性能なども合わせてそのタイヤの性能がどれほどのものなのか、またどんな性能を重視して作られたタイヤなのかを理解してタイヤを選びましょう。自分の車の乗り方や用途に合わせてタイヤを選択するのが上手なタイヤの選び方と言えます。

まとめ

わかな@weisseさんのインプレッサGDBの画像
わかな@weisseさんのインプレッサGDBの画像

今回はアメリカの運輸局が設定したタイヤ性能基準「UTQG表示」について解説しました。タイヤのライフ性能に大きく関わってくる「トレッドウェア」、ブレーキング性能に大きく関わる「トラクション性能」、安全やタイヤの寿命に大きく関わっている「テンパチャー」の3つの要素は車を道路で走らせる上でとても重要な性能と言えますね。

全てのタイヤに表記があるわけではありませんが、海外でも販売されているタイヤの多くに表記されていますので、ご自身が履いているタイヤも、いま一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

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