法律で定められているチャイルドシートの着用義務

2019年03月29日

法律で定められているチャイルドシートの着用義務

小さいお子さんをお持ちの家庭なら必ずもっているのがチャイルドシートです。今回は、チャイルドシート装着を義務付けられているケースの紹介、日本国外のチャイルドシート事情、そして個性的なボルボのチャイルドシートについて紹介します。

チャイルドシートの着用が義務付けられている人々

チャイルドシートの着用が義務付けられている人々がいます。ここではどのような人たちに対してチャイルドシートの着用が義務付けられているのかを見ていきましょう。合わせて例外となるケースも説明します。

6歳未満はチャイルドシートが義務化されている

チャイルドシートを装着することが義務とされているのは6歳未満の人です。保育園の年中/年長にあたる子供であれば車に乗る際にはチャイルドシートで体を必ず固定しなければならないということです。装着義務の年齢にのみ注目すれば、6歳になった時点でチャイルドシートを使う必要はなくなります。

ポイントは身長が135cm以下かどうか

しかし、車の座席に標準装備されているシートベルトは身長135cm以上の人間が装着することを前提として取り付けられているものです。ですから、6歳以上の年齢に達していても身長が135cmよりも高くないのであれば、シートベルトを使用することはできません。そのような場合には身長が135cmに達するまで、チャイルドシートで安全対策を施すことが唯一の手段となるのです。

なお、道路交通法第71条の3第3項において、運転手は6歳未満の子供にチャイルドシートを装着させない状態で車を運転してはならないと定められています。

着用義務が免除されるケース

しかし、6歳未満の子供でも場合によってはチャイルドシートの着用義務が免除されるケースがあります。着用義務が免除されるケースについては道路交通法の第26条の3の2(座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除)において記載されています。上記記載内容をわかりやすく紹介すると、以下の8つになります。

  1. 乗車する車の座席でチャイルドシートを固定することができない車に乗る場合
  2. チャイルドシートを多く使用することで定員乗車ができない場合
  3. 子供の健康上の理由からチャイルドシートに乗せるのが不適切な場合
  4. 身体上の都合でチャイルドシートに座れない場合
  5. チャイルドシートを付けたままだと授乳その他の日常生活上の世話ができない幼児を乗車させる場合
  6. バスやタクシーの場合
  7. 災害その他万が一の状況で子供を移動させる必要がある場合
  8. 救急車で運ばれる場合

海外のチャイルドシート事情

上記では日本国内におけるチャイルドシート事情を紹介しましたが、そうなると日本国外、つまり海外のチャイルドシート事情も気になるところです。そこで、ここでは海外のチャイルドシート事情を一部紹介します。

日本に身近な国々のチャイルドシート事情

日本に身近な国々のチャイルドシート事情を見てみると、例えばオーストラリアではチャイルドシートが義務化されています。7歳未満の子供に対してチャイルドシートの装着が義務化されているのですが、その中でも生後6か月未満の子供については後ろ向きに取り付けたチャイルドシートに乗せる必要があるようです。なお、ノーザンテリトリーについては事情が違うようですので、オーストラリアに行かれる方は必ず確認しましょう。

海を挟んでお隣の中国では、チャイルドシートに関する法的要件はありません。というわけで、チャイルドシートを装着してなくても問題無しということになります。韓国を見てみると、前部座席に子供を座らせる場合にチャイルドシートの使用またはシートベルトの着用が必要になるとのことです。

このように、お近くのオセアニア州と東アジアを見てみると、チャイルドシートに関する取り決めがどこも同じであるということはないとわかります。

日本から遠く離れた国のチャイルドシート事情

次は日本から遠く離れた国のチャイルドシート事情を見てみます。

ナチョスがおいしいメキシコでは、チャイルドシートに関する記述はなく、8歳未満の子供を前部座席に乗車させてはいけないようです(ただしバンまたは小型トラックを除くとのこと)。

モータースポーツが盛んなヨーロッパに目を向けてみると、スウェーデンでは身長135cm未満の子供はチャイルドシートまたは車に装備されているシートベルトで使用できるものを使う必要があり(前部及び後部座席)、仮に135cm以上であっても、年齢が15歳以下の子供については運転手がシートベルト着用の有無を自ら確認する義務を化されています。なお、モナコでは特に取り決めはありません。

身長や年齢によってチャイルドシート着用の義務がある場合、年齢によってシートベルトの着用義務が課される場合、そして何も課されていない場合という感じになっていることがわかるかと思います。

個性的なボルボのチャイルドシート

引用元:https://www.volvocars.com/jp

日本以外の国々のシートベルト事情については上記にて少し紹介したとおりです。ここで、ボルボが提供しているチャイルドシートが合理的で個性的になっているので少し紹介しようと思います。

後ろ向きのチャイルドシート

ボルボがチャイルドシートの研究を始めてからすでに50年以上が経過していて、特に1964年に始めた後ろ向きチャイルドシートの試験は、日本国内では全く馴染みのないチャイルドシートですので、注目に値するものです。

世界のチャイルドシート事情の説明をした際にも登場した後ろ向きチャイルドシートとは、チャイルドシートを進行方向と逆に向けて装着してそこに子供を座らせるというものになります。3歳または4歳になるまでの子供は後ろ向きでチャイルドシートに座らせるようにボルボ社は推奨しており、実際、新生児から13kgまでの子供向けのベビーシートと9か月から3〜6歳位の子供(体重にして9kgから25kg)向けの後ろ向きチャイルドシートは後ろ向きで座らせることを前提として設計されています。

何故後ろ向きのチャイルドシートなのか

後ろ向きのチャイルドシートをボルボが展開する理由は、正面衝突の交通事故に遭った時の子供の被害を軽減させるためです。

前を向いた状態で正面衝突の事故に遭った場合と後ろ向きチャイルドシートで正面衝突の事故に遭った場合では、後者のほうが子供の首にかかる負担が減少されることが関係しています。後ろ向きチャイルドシートであれば子供の背中と頭の2つで衝撃を受け止める形になり、被害軽減に役立つというわけです。

後方からぶつけられた場合(後から突っ込まれた場合)には前を向いた状態で正面衝突するのと同じではないかと考えると思いますが、その場合に発生する衝撃は正面衝突よりも低いとのことで、このようになっていることがわかります。

まとめ

チャイルドシートの装着義務に関する法律の紹介、海外のチャイルドシート事情、及びボルボのチャイルドシートの特長などについて紹介しました。万が一交通事故に遭った際に、乗員に伝わる事故の衝撃は私たちの想像を絶するものです。そのような衝撃からまだ頑丈でない子供を守るためにチャイルドシートは存在しています。

国によってチャイルドシートに対する考え方も違えば、メーカーによってチャイルドシートの設計自体が異なりますので、これからチャイルドシートの購入や子供と乗れる車を検討されている方は、チャイルドシートに今まで以上に関心を向けてみてはいかがでしょうか。