走り好きを沸かせたホットハッチを振り返る!一見カジュアルながら本格派・シビックSiR編

2018年03月08日 (更新:2020年08月20日)

走り好きを沸かせたホットハッチを振り返る!一見カジュアルながら本格派・シビックSiR編

labelシビック

実用性と経済性、そしてとびきりのスポーティさを兼ね備え、様々な世代の走り好きたちを沸かせ続けてきたホットハッチ達。今回はそんなホットハッチの中でも、国産ホットハッチの代表格であるホンダシビックSiRについて振り返ります。

シビックSIRってどんなクルマ?

国産ホットハッチと聞いて、多くの車好きが真っ先に思い浮かべるのがホンダのシビックでしょう。NAスポーツエンジンの歴史を塗り替えた名機ZCエンジンやB型・K型VTECエンジンと、FFを作り続けてきたホンダらしい巧みなFFレイアウト、そして優れたサスペンション設計が生み出す、切れ味の鋭い走りは多くの車好きを魅了しただけでなく、国内外のツーリングカーレースでも大成功を収めました。

そんなシビックのホットモデルといえばやはりタイプRですが、タイプR誕生前夜にも伝説を生んだスポーティーグレードが存在しました。それが1989年、EF型シビックのマイナーチェンジと同時に誕生したSiRです。

「HOT MODERN」4代目EF9型「グランドシビック」

引用元:CARTUNE
CARTUNEユーザー いにきさんのEF9型シビックSiR。凄味のある環状スタイルです。

1987年、シビックはモデルチェンジによりボディを大型化し、4代目EF型、通称「グランドシビック」に進化します。この時のスポーティグレードは130PSを発揮するツインカムZCエンジンを搭載したSiでした。これでも当時の小型車としては驚異的な性能でしたが、1989年、マイナーチェンジとともに、既にインテグラ(DA型)に搭載されていた、当時の1600ccエンジンで最高の160PSを発揮するB16A型VTECエンジンを搭載した最強グレード、SiRが誕生します。これが現在まで語り継がれるVTECシビック伝説の幕開けとなったのです。VTECエンジンが搭載されたシビックSiRは全日本ツーリングカー選手権(JTC)をはじめとするツーリングカーレースで大活躍し、それもあって走り好きから大きな支持を受けました。

「スポーツの、本能」5代目EG6型「スポーツシビック」

引用元:CARTUNE
この記事のサムネイル画像にも使用させていただいたCARTUNEユーザー じゃんさんのEG6型シビックSiR。なんとインテグラタイプR用のB18Cエンジンを換装されているそうです。

1991年、シビックはさらにスポーティさを高めるべくモデルチェンジを行い、CMでもずばり「スポーツシビック」を名乗るEG型に進化します。SiRも継続設定され、搭載されるB16A型VTECエンジンは170PSにパワーアップしました。また、足回りは先代EF型から継続してダブルウィッシュボーン式が採用されましたが、サスペンションストロークを大きくとったことで、EF型を大きく上回る路面追従性を実現、操縦安定性が大幅に向上しました。このようにして生まれたEG6型シビックSiRのコンパクトカーの枠を超えた走行性能は有名レーシングドライバー、黒澤元治氏をして「言葉を失うほど良い」と言わしめるほどのものでした。この高い性能から先代同様に走り好き達から大きな人気を得たEG6型シビックSiRは、『頭文字D』や『オーバーレブ!』といった走り屋を扱った作品にも多く登場しました。

「これが、ミラクルドライブ」6代目EK4型「ミラクルシビック」

引用元:CARTUNE
CARTUNEユーザー マスコットさんのEK4型シビックSiR。タイプRルックにされるEK4も多いですが、マスコットさんのEK4はEK4の純正ルックが保たれています。

EGシビックの登場から4年が経過した1995年の9月に、シビックは6代目となるEK型にモデルチェンジしました。EG型の基本コンポーネントを継承しながらもさらに熟成を重ねたEK型、通称「ミラクルシビック」ですが、SiRもやはり継続して設定され、EG6型シビックSiRと同様に高い人気を得ました。このEK4型シビックSiRは、1997年にあの「タイプR」グレード(こちらの型式はEK9)が登場した後も、より手頃に、カジュアルに「スポーティなシビック」を味わえるモデルとして販売が続けられ、今尚タイプRとはまた違った変化球的モデルとして愛され続けています。

SIRの遺志を継いで・・・10代目FK7型(現行)シビックハッチバック

引用元:CARTUNE
CARTUNEユーザー たくみん@元尊師さんのFK7型シビックハッチバック。バンパー下部の赤ラインがお洒落です。

6代目EK型を最後にSiRグレードはタイプRグレードに吸収される形で消滅し、海外仕様のSiグレードを除いて「タイプR以外のスポーティなシビック」という立ち位置のモデルは事実上消滅しました。さらに2010年の8代目FD型の日本仕様の販売終了をもって日本におけるシビックの系譜自体が一旦消滅してしまいました。

しかし2017年、10代目FK型(ハッチバックの型式。セダンはFC型)の登場により、7年ぶりに日本における「シビック」の正規販売が再開されました。このFKシビックの特色は何と言ってもタイプR(FK8型)の設定・・・なのですが、通常仕様のハッチバックも6速MTモデルが設定されるなどややスポーティな仕立てとなっています。そもそもこの10代目シビックの開発には最初からタイプRグレードを設定するという要件が盛り込まれており、タイプRではないハッチバックやセダンも多くの部分をタイプRと共有しています。そのため、タイプR以外のグレードの走行性能のレベルアップも実現しているのです。

カジュアルな立ち位置でありながらタイプR顔負けのスポーティな走りを楽しめるというSiRのキャラクターを継承したこのシビックハッチバックですが、AT全盛の現代においてにシビック全体の受注の36%をMTモデルが占めるなど、このキャラクターは確実に市場にも受け入れられているようです。

終わりに

いかがでしたでしょうか。タイプRばかりが注目されがちなシビックですが、ホットハッチとしてのシビックの魅力が味わえるのはSiRも同じです。是非皆さんもCARTUNEで隠れた名グレード、SiRのカスタムを探したり、投稿してみてください。