車のトラブルの中でも一番身近な「バッテリー上がり」。一度上がってしまったバッテリーは、ブーストしても上がりやすくなっているので交換した方が良いでしょう。特に中古車の場合、バッテリーの性能が下がっていることが多く、バッテリー上がりが起きやすいです。バッテリーといっても種類は豊富。今回は中古車のバッテリーの選び方、対策について解説します!
中古車のバッテリーの見極め方
ステッカーに記載されている内容を見る
所有している車が以前、ディーラーや整備工場で交換を行っていた場合、バッテリーの側面やエンジンルーム内に、取り付け日や取り付け時の走行距離等が記載されたステッカーが貼ってあることが多いです。取り付け日から3年以上経過していた場合、交換しておいた方が良いでしょう。
バッテリー上がりの有無を確認
バッテリーが一度上がると、再度上がる可能性が高くなってしまいます。また完全に止まってしまう確率は、バッテリーが上がってからブーストするまでの時間に比例します。バッテリーが上がってしまった場合は交換時期と考えた方が良いでしょう。
エンジン始動時の状態や、ヘッドライトやルームランプをチェック
始動時にエンジンがかかりにくい場合や、ライト類が正常な場合より暗いと感じる場合、バッテリーが弱っている可能性が大きいです。こうした症状が出た場合、バッテリーを交換することで問題が解決することが多いです。
バッテリーの電圧が下がっていないがどうかを確認
テスターを持っている人は、バッテリーの電圧を測定することで交換時期を見極めることができます。エンジン停止状態で、電圧が12Vを下回っていたら、電圧が落ちてきているので交換を推奨します。
どのバッテリーを購入すべきか
サイズ
日本車用(JIS)
欧州車用(DIN)
バッテリーにもサイズがあります。バッテリー上部に「50B24L」、「40B19L」という表示を見たことがありませんか?これらはバッテリーの性能やサイズ、端子の位置を表しています。車種ごとに適合するバッテリーがあるので、カタログ等を確認して購入するようにしてください。容量や端子の向きを間違えると、取り付けることができない場合や、バッテリー容量が足りず、すぐにバッテリー上がりをおこしてしまうことがあります。
種類
バッテリーには様々な種類があります。開栓型バッテリーや密閉式バッテリー、ドライバッテリーなどです。これらはバッテリーの内部構造の違いによる分類です。今回は使用用途による大まかな種類の解説をしていきます。
寒冷地仕様
気温が低いと、電気の性質により、バッテリーの電圧は低下します。冬などにエンジンがかかりにくくなることが多いような気がしませんか?それはバッテリーの電圧が低下しているからです。寒冷地では気温が低い時間が長いため、バッテリーも容量の大きい寒冷地仕様のものを搭載する必要があります。中古車を比較的温暖な地域で購入し、寒冷地で使用する人は、バッテリーも寒冷地仕様のものに交換しておきましょう。
モータースポーツ競技用軽量バッテリー
モータースポーツでは軽量化は必須です。軽量化をすればするほど、車の性能を最大限に活かすことができます。軽量化できる場所はたくさんあります。ボンネットやホイール、内装などは定番でしょう。バッテリーもその一つです。サイズにもよりますが、純正のバッテリーは小型車ならば大体8Kgから10Kg前後です。これらを競技用の軽量バッテリーに交換することで大幅な軽量化が見込めます。軽量バッテリーにするとおおよそ8割前後の軽量化が望めます。中古車を購入し、競技に使用しようと考えている人は、購入を考えてみても良いかもしれません。
デメリットとしては、高価であることです。普通のバッテリーの5~10倍の値段をします。特にスポーツ走行をする人でなければ装着する必要はないかもしれません。
バッテリー上がりを防ぐ対策
バッテリー上がりが起きなくて済むならそれに越したことはありませんよね。車を長時間放置しておくと、時計やカーセキュリティーシステムは作動し続けるため、バッテリーに蓄積されている電気は徐々に減っていきます。それを防ぐためにはいくつかの対策があります。
マイナス端子を外す
マイナス端子を外すことで、バッテリーと車との回路を遮断できるため、時計等に費やす電力をなくすことができます。数か月以上車を動かさないことが確実な場合、マイナス端子を外したほうが良いでしょう。
キルスイッチを装着する
バッテリー端子を毎回付けたり外したりするのがめんどうくさいという人もいるかもしれません。そういう人はキルスイッチを装着してみてはどうでしょうか。キルスイッチをオフにすれば、端子と配線の導通を遮断してくれるので、マイナス端子を外すのと同じ効果を得ることができます。キルスイッチ自体も高価なものではないので、おすすめです。
バッテリー上がり対策のデメリット
マイナス端子を外すことや、キルスイッチを付けることにはデメリットも存在します。一度バッテリーからの電力を遮断してしまうと、時計やカーナビの情報等がリセットされてしまいます。そのため始動時にもう一度設定しなおす必要が出てきます。
バッテリーのブースト手順
ではもし自分の車のバッテリーが上がってしまった場合どうすればいいのでしょうか。JAF会員や一部の自動車保険サービスはバッテリーのブースト(充電/ジャンプ)を行ってくれます。これらのサービスを使用するのも一つの手でしょう。もしブースターケーブルを持っており、かつ自分以外のブーストをしてくれる車が近くにいる人は、自分でブーストしたほうが手短に済みます。
JAF(日本自動車連盟)によると、ブースターケーブルを端子に繋ぐ手順は、「①上がったクルマのプラス→②救援クルマのプラス→③救援クルマのマイナス→④上がったクルマのマイナス(端子ではなくエンジンの金属部分など)」だそうです。
なお、乗用車をブーストする際、トラックなどを救援クルマとして使用しないでください。トラックのバッテリー電圧は24V、乗用車のバッテリー電圧は12Vです。電圧が異なるバッテリー同士でブーストしようとすると危険です。
終わりに
中古車を購入した際、バッテリーを交換するかしないかはとても重要です。購入した際には問題なく作動していても、急に街中でバッテリー上がりを起こすということもあり得ます。そうしたことを未然に防ぐためにも、バッテリーの状態を見極め、必要ならば自分の車に合ったバッテリーを購入することが必要です。
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